【新NISA】インデックス投資の『安全神話』が崩れる日ー次の金融危機は“お金では解決できない”

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取り崩し投資運用中のQ太郎です。

今回は、次の金融危機についてお話しします。リーマン・ショックを予見したことで知られる経済学者、リチャード・ブックステーバー氏が、ニューヨーク・タイムズへの寄稿で非常に気になる警告を発していました。

次の金融危機は、これまでとは性質がまったく違う。お金の問題ではなく、現実世界の問題になるかもしれない、というんです。

今回はこの内容を、できるだけわかりやすく解説していきます。

本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。

【新NISA】インデックス投資の『安全神話』が崩れる日ー次の金融危機は“お金では解決できない”
リーマン・ショックを予見した経済学者ブックステーバー氏が、次の金融危機はリーマン以上になるとの見解を寄稿したことについてです。おとといの動画の補足的な内容にもなっています。声を出せない環境なのでゆっくり実況(自分の声)的手法でお送りします。...
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リーマン・ショックとは何だったか

まず、2008年のリーマン・ショックがどういうものだったかを振り返っておきます。

あの危機の本質は、「金融の中だけで起きた問題」でした。

住宅ローンを束ねた複雑な金融商品が大量に作られ、リスクがどこにあるのかわからなくなっていた。

そしてある日、住宅バブルが崩壊した瞬間、その金融商品が連鎖的に価値を失って、金融システム全体が道連れになったわけです。

ブックステーバー氏は、これを「数字の世界の崩壊」と表現しています。現実のモノやエネルギーが不足したわけじゃない。あくまで金融の仕組みの中の話だった。

ところが今回は、それとはまったく違うというんです。

今回の危機は性質が違う

ブックステーバー氏が今回指摘しているのは、リスクの性質がまるで違うということです。

今の金融システムへの脅威は、私たちの文明を支える物理的なインフラに直接根を張っている、と彼は言います。

エネルギー、資源、供給網。これらは「数字上の問題」ではありません。現実に、モノが届かなくなる、電気が止まる、燃料が枯渇する、そういった物理的なトラブルです。

リーマンのときは「お金を刷って市場に流す」という対応がある程度効きました。しかし物理的な制約には、お金を刷っても対応できません。

ここが決定的な違いなんですよね。お金で買えるものがなければ、どれだけお金があっても意味がない、ということです。

リスクはすべてつながっている

ブックステーバー氏がもう一つ強調しているのが、「リスクはすべて地続きだ」という点です。

一見バラバラに見える問題、たとえばAIバブル、2兆ドル規模のプライベート・クレジット市場、台湾やイランといった地政学リスク、これらはすべて同じ構造の中でつながっているというんですね。

具体的なイメージとして、こういう連鎖が考えられます。中東で地政学的な問題が起きてエネルギー価格が上がる。

するとデータセンターの運営コストが跳ね上がる。AI企業の収益が悪化して株価が下がる。そこから市場全体に影響が広がっていく。

一見関係なさそうなものが、全部つながっているんです。今のイランの状況を見ていると、これが絵空事じゃないなと感じますよね。

金融モデルの盲点

さらに厄介なのが、今の金融モデルの構造的な盲点です。

現代の金融システムは、価格の変動、つまりボラティリティを読み取ることは得意です。

株が上がった下がった、為替が動いた、そういった数字の動きには敏感に反応できます。しかしエネルギー供給網の断絶とか、資源の物理的な不足といった問題は、うまく扱えないんですよね。

数字に表れてくるのが遅いんです。ブックステーバー氏はこう言っています。市場データに異常が表れたときには、すでに被害は発生しているだろう、と。

つまり、モニターを見て「あれ、おかしいな」と気づいたときには、もう手遅れの可能性があるということです。これはかなり怖い話だと思います。

ヒト・モノ・カネの話

ここで少し視点を変えてみます。

経済というのは、ヒト・モノ・カネの3つで成り立っています。これまでの時代は、ヒトもモノも比較的潤沢にあった。

だからカネ、つまりお金が中心になれた。お金さえあれば、人を雇えるし、モノも買える。それが当たり前の世界でした。

しかしこれからは、その前提が崩れていきます。少子化で働き手が減り、資源は枯渇し、供給網は不安定になっていく。

ヒトが減り、モノが不足する時代に入っていくわけです。そうなると、「お金を持っていれば大丈夫」という常識が、だんだん通用しなくなってきます。

お金があっても買えない世界

ヒトとモノが不足していくと、具体的に何が起きるか。

まず、供給が限られているものの価格が上がります。需要は変わらないのに、供給だけが減っていくわけですから当然ですよね。

そうすると、同じ「お金持ち」でも、価格が上がった分だけ買える量が減っていきます。あるいは、そもそも買えなくなるものが出てくる。

エネルギー、水、食料、医療。これらが「お金さえあれば無限に手に入る」わけではなくなってくる。

正確に言えば、お金がある人は手に入れられる。

しかしお金がない人は手に入れられない。そういう世界になっていく可能性があります。

格差の話というよりも、「存在するモノ自体が足りない」という話なんですよね。これはこれまでとは違う種類の恐怖だと思います。

ソーシャルキャピタルという資産

ここで、お金やモノとは別の視点を持ち込みたいと思います。

Q太郎がここ最近考えているのは、「ソーシャルキャピタル」という概念です。日本語にすると「社会関係資本」でしょうか。

要するに、人間関係や信頼のつながりそのものが、資産になるということです。

お金への依存、モノやサービスへの依存が高すぎることが、実は問題の本質のひとつだとQ太郎は思っています。

便利なものやサービスに頼りきった生活は、それが途絶えた瞬間に脆さをさらします。

一方で、人を助け、コミュニティの中で信頼を積み重ねてきた人は、目に見えない資産を持っています。

それはまわりまわって、いつか自分のためにもなる。昔から言う「情けは人のためならず」ですよね。

次の危機において、本当の意味での「真の自由」とは、お金だけに頼らない生き方を少しずつ作っておくことかもしれません。

まとめ

まとめます。リーマン・ショックを予見したブックステーバー氏は、次の金融危機はリーマンを上回る可能性があると警告しています。

その理由は、リスクの性質がまったく違うからです。

今回は金融の問題ではなく、エネルギーや資源といった物理的な制約が、金融システムに直接影響を与えてくる。

しかも、リスクはAIバブル・プライベートクレジット・地政学リスクとすべてつながっていて、一つ崩れると連鎖的に広がっていく。そして金融モデルには、それを事前に察知する手段がない。

お金は交換するための手段にすぎません。本当に重要なのは、それで何と交換できるか、です。

そしてもうひとつ。人を助けることで積み重ねるソーシャルキャピタルは、どんな危機でも価値を失わない資産です。

「情けは人のためならず」という言葉が、これからの時代はより一層リアルな意味を持ってくるかもしれません。

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