
取り崩し投資運用中のQ太郎です。
今回は、AIを使った投資についてです。
Youtubeで観たい方は以下のリンクから。

AI投資について
こんなご質問をいただきました。
「質問があります。ウェルスナビなどAIを使って投資をする手法が広まってきています。実際ウェルスナビは利益を出しています。
それで最近、AIに銘柄を選ばせて投資することで、利益を伸ばす事ができるとの誘いが友人からありました。その友人は投資顧問と契約しているそうです。
売り買いする方法としては、LINEで伝えられた銘柄を、市場の寄り付き前に成り行きで買う、もしくは売るをするだけです。
これまでの実績を公開しているデータがあるのですが、それだと結構なプラスが出ていました。友人は今の所利益を出しています。
私は怪しいと思っているのですが、Q太郎さんはどう思いますか?ご意見お聞かせください。」
とのことです。
自動売買はうまく行くときもあればいかないときもあるというのは至極当たり前の話なので、ちょうどその時期に友人がうまく嚙み合ったというのもあるんじゃないかとは思います。
最近は中東情勢が悪化してちょっとあれな感じですが、日経平均は昨年から調子がよくて、高市首相の就任でご祝儀相場もありましたし、今年に入ってからも一時6万円に迫るところまで上がりました。上昇トレンド中は適当に買っても上がりますしね。
それでこういうのは「自動売買あるある」なのですが、初期のころは案外うまくいったりします。ただ時間が経てば経つほどちょっとした違いで狂いが大きくなってくるという、カオス理論的な動きになっていくのですね。
実際昔、LTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)という、ノーベル賞をとった経済学者やら金融工学の専門家やらが集まってつくったヘッジファンドがありました。
1994年ごろに立ち上げたヘッジファンドなのですが、最初の4年間はかなり大きな利益をたたき出していました。具体的に何をやっていたかと言えば、超簡単に言うと、割安と判断した債券を大量に購入し、反対に割高と判断される債券を空売りするというものです。
それでコンピュータを使って多数の銘柄のリスク算出をし、判断を行って発注するシステムをつくったわけです。現在のAI投資の先走りみたいなものですね。
債券ですから利ザヤが小さいことから、レバレッジをかけて利益を大きくしたのですね。
それでさっきもいったように最初の4年間はうまくいっていました。
ところが1997年にアジア通貨危機が発生し、さらに翌年にはロシア財政危機が発生しました。
LTCMはそんなことはほぼ起こりえないと計算していたわけですが、現実には普通に起こってしまったわけですね。そこから運用は破綻して、これまで積み上げてきた利益が8カ月かけて消えていき、結局1994年の運用開始時点の額を下回るという恐ろしい結果になってしまいました。
そんな感じで、こういう自動売買というのはあくまで現時点までの過去のデータをパラメータにして組み立てているので、将来発生する不測の事態には備えられないのですね。それでちょっとしたことがあると破綻してしまうということにもなります。
これは現在皆さんのやっているインデックス投資もおなじことで、あくまで過去は利益が出ていたという話なので、将来も100%利益が出るという話ではありません。可能性は高いですが、絶対ではないのです。
それで今流行っているウェルスナビですが、これは分散投資のかなり手堅い運用をしていますし、買っているものも無難なETFばかりなので、自動売買で短期利益を狙うような話とはちょっと違う感じです。
ただご友人のそのAI売買ですが、LINEからの指令で、寄り付きで成行の売買をするという話なので、ようは短期売買ですね。「LINE」って聞くだけでQ太郎的には詐欺くささMAXです。
あとこれ、仕手の可能性もあります。たとえば出来高の少ない株を投資顧問が先に仕込んでおいて、あとは会員の皆様に寄り付きで成行で買ってもらえれば、少なくともその投資顧問は儲かります。
また出来高が少ない株なので、会員の皆様で買う事によって株価を上げることはできますね。それがいわゆる「利益が出ている」の正体とも思われます。実際どうか知りませんけど、質問内容からするとそういうスキームっぽいです。
そんなわけで、Q太郎だったら絶対に関わらないです(笑)
ただこういう話を友人様にしても、あまり意味はないというか、本人がやりたいのであればやればいいんじゃないでしょうか。ワンチャンある可能性もありますしね。
実際Q太郎の親戚でも、なんかよくわからない米国株のオンラインサロンに50万円の入会費払って入っている人がいますけど、まあなんかコミュニティ的に楽しそうにやってるからいいんじゃないかという気もします。
ちなみに月の会費は5000円ぐらいみたいですね。入会費に比べて月額は安いですね。
まあ、なんか本人が楽しんでいるみたいだし、いいんじゃないかと。その親戚にとっては、人生変わるほどの出費でもありませんしね。娯楽にお金を払っていると考えればいいんじゃないでしょうか。ワンチャンあるかもしれませんし、それを邪魔するのもどうかと思いますしね。
それに今のところ成功しているみたいですし、たぶんその投資顧問から受けている説明の分量や時間のほうが長いので、質問者様がちょっとなにか言っただけで友人様の考えが変わるとはあまり期待しない方がいいでしょう。
まあ、その投資以外の面においては友人と仲良くやっていけばいいとは思います。あくまで「それはそれ、これはこれで」やっていけばいいと思いますね。
まとめ
そんなわけでまとめると、
その一。自動売買は初期にうまくいくことはあっても、想定外の事態が起きると一気に崩れるリスクがあります。LTCMのような天才集団でさえ破綻したわけですから、過去の実績はあくまで参考程度に考えておく方がいいでしょう。
その二。LINEで銘柄を指示して寄り付きで成り行き買いというスキームは、仕手や誘導の可能性があり、構造的に投資顧問が得をしやすい仕組みになっています。
その三。友人への対応は、理屈で説得しようとしてもまず通じないので、やんわり断るのが得策です。どうしても興味があるなら、資産全体のごく一部で遊び程度にとどめておくのが無難でしょう。
となります。
そんなわけでQ太郎だったら絶対やりませんけど、去年からいままで日経は相場がよかったのでそれなりに成績は出ているんじゃないかとは思いますね。
ただ将来どうなるかはわからないので、もしそういうのをやるにしても資産全体の数パーセントぐらいにして、遊びでやるぐらいでいいんじゃないでしょうか?
そんな感じで興味があってやるにしろ、分散投資の一部でやればいいとは思います。やりたくない場合は、友人には「いやー、いまお金がなくて。なんか稼いでてすごいねー。お金があったらやってみたいねー」とか、ケンカしない感じでやんわりと断っておけばいいとは思います。
この手の人に理屈をいって通じたためしがQ太郎にはあまりないですし、たぶんその投資顧問から受けている説明の分量や時間のほうが長いので、質問者様がちょっとなにか言っただけで友人様の考えが変わるとはあまり期待しない方がいいでしょう。実際、いまのところ友人様は成功してますしね。なんか言ってもちょっと無理とは思います。

