【新NISA】バケツ戦略の超具体的な運用方法【FIRE/老後】

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baketu gutai

新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。

バケツ戦略についての質問が多くなってきたので、今回はバケツ戦略の超具体的な運用方法についてです。

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バケツ戦略の超具体的な運用方法

さて、バケツ戦略の具体的な運用方法についてです。

まず基本ですが、資産を短期バケツ・中期バケツ・長期バケツに分けます。

短期バケツには生活防衛資金、中期バケツには子供の学費や家・車の頭金など、直近数年で使うまとまったお金を入れておきます。それで残りは全部長期バケツで資産運用をします。

前回も言ったように、短期バケツと中期バケツは生活のための資金ですので、長期バケツのアセットアロケーションに組み込んではいけません。現金40%:株60%とかやりたい人は、長期バケツ内の現金と株でやってください。

それでFIREや退職後の場合は、短期バケツに1年分の生活費、中期バケツに5年分の生活費を確保します。これで最低でも6年は生きていけますので、それ以上の現金は6年後以降までは使う予定がない余剰資金になります。現金のまま6年間以上置いておくとインフレ負けする可能性があるため、残りはすべて長期バケツで資産運用をします。

ここで重要なのは、月いくらあれば十分なのかを必ず明らかにすることです。これがちゃんとわかってないと、計画の立てようがありません。

例えば月に20万円あれば生活できるという人は、年間で20万×12=240万円を短期バケツに入れておきます。年金もらっていたり、まだ現役で給料がるという人ならばその分減らしてもいいでしょう。240万円全部年金や給料でまかなえる人は、いちおう生活防衛用に半年分の120万円を現金を持っておいてください。

中期バケツは5年分の生活費なので、240万円×5年=1200万円を用意しておきます。年金や給料で全額賄える人は、半年分120万円×5=600万円をキープしておけばいいでしょう。

とりあえずここまでが生活のためのお金なので、残りは6年後以降からしか使わないことになりますので、全部長期バケツに突っ込んで資産運用します。

全部株を買ってもいいですし、現金40%:株60%にしてもいいですが、これらのアセットアロケーションはすべて長期バケツの中の現金や株式でおこなってください。短期バケツ・中期バケツの資金を混ぜないように注意してください。

それで年初に短期バケツに240万円、中期バケツに1200万円を入れた状態でスタートするとします。つまり年初に240万円受け取って、それで1年間生活しなさいということですね。一か月20万円あれば生活できる人なので、毎月20万円以内におさめれば問題ないでしょう。

それで年末の12月31日に240万円が残り40万円になっていたとします。しっかり240万円以内で生活したということですね。

それで翌年の年始はどうするかと言えば、長期バケツで運用益が出ていれば、長期バケツから短期バケツに資金を補填してまた240万円にします。

40万円残ったので、200万円を長期バケツから取り崩して補填すれば240万円になりますね。中期バケツは手を付けていませんので、これでまた少なくとも6年間生き延びることができるわけです。長期バケツで現金40%:株60%などのアセットアロケーションを組んでいる方は、取り崩したあとにリバランスをおこなってください。

仮に長期バケツがズドンして含み損になっていた場合は、長期バケツからは取り崩さずに、中期バケツから取り崩します。ここでは中期バケツの1200万円から200万円を取り崩して、短期バケツを240万円にします。

あとはこのようなことを毎年繰り返していくだけです。

毎年のはじめに、短期バケツと中期バケツが埋まれば、そこから6年間、月20万円の生活が確実にできるということですね。

ちなみに6年って相当長いですよ。コロナが起こったのも今から5年前ですから、まだ6年経っていません。それぐらい長いです。あなたが今50歳だったら56歳まで安泰ということですし、51歳のときに短期バケツと中期バケツが埋まっていれば57歳まで安泰ですし、52歳のときに短期バケツと中期バケツが埋まっていれば58歳まで安泰、という感じで毎年やっていきます。

翌年もさらに翌年も長期バケツが含み損続きだったら、中期バケツから取り崩し続けることになります。中期バケツの資金が0になっても長期バケツが含み損なら、仕方がないので長期バケツから取り崩すことになります。

中期バケツには5年分の生活費があるので、猶予が少なくとも5年はあるため、中期バケツの資金が残り1年とかになって長期バケツが回復しないのでしたら、再就職なり生活保護を取るなり、ゆるゆると考えればいいでしょう。投資に絶対はありませんし、猶予時間は年単位で十分にありますので、身の振り方をゆっくり考えればいいとは思います。

仮に長期バケツが回復した場合、短期バケツへの補填以外に、減った中期バケツの補填も考えなければなりません。例えば中期バケツが1200万円から600万円まで減っていた場合、600万円を補填しなければなりません。金額が少なければ一気に全額補填してもいいですが、金額が大きければ毎年1年分の240万円だけ補填するという方法でもいいとは思います。

一気に補填するメリットとしては、その年から6年間生きられる安心感があるということですね。このあたりは自分のやり方でやればいいでしょう。

また今回は20万円で計算しましたが、例えば月15万円あれば十分なら年間180万円あればいいわけなので、中期バケツも900万円で済みます。

もしくは月20万円、年240万円の資金を受け取ったとしても、年末にお金が残っていれば、翌年の補填額は少なくて済みます。例えば月10万円生活をしていた場合は120万円残りますので、翌年は120万円補填するだけでいいわけです。

長期バケツを増やすことよりも、月の生活費を抑えることの方が確実なので、計画的にお金を使っていくのが一番とは思います。株式が増えるか減るかは人任せですが、お金の支出のコントロールは自分次第ですしね。

 

まとめ

そんなわけでまとめると、

・FIREや老後の場合、短期バケツに1年間分の生活費、中期バケツに5年間分の生活費、残りをすべて長期バケツで運用する。

・年初に短期バケツから1年分の生活費を受け取り、それで生活する。中期バケツが満タンなら、少なくともその年から6年間生活できることになる。

・翌年に短期バケツの足りない分を長期バケツから補填。長期バケツが含み損状態なら中期バケツから補填。

・中期バケツが無くなっても長期バケツが回復しないなら、仕方ないので長期バケツから取り崩して短期バケツを補填。

・猶予時間は年単位であるので、中期も長期も尽きそうなら再就職や生活保護など、身の振り方を考える。

・長期バケツが回復したら、短期バケツだけでなく中期バケツの補填も考える。中期バケツの減りが大きければ、毎年1年分だけ入れるという方法も。

・そもそも生活費が低ければ短期バケツ、中期バケツの資金も減らせるので、資産維持が楽になる。(株式が増えるか減るかは人まかせですが、お金の支出は自分でコントロールできます)

となります。

そんなわけで、長期バケツがどうなるかは神頼みで運任せですが、生活費を抑えて短期バケツ・中期バケツの規模を小さくすることは自分でコントロールできますので、自分でコントロールできることに力を入れるといいでしょう。支出を減らす以外に、収入を得ることでも短期・中期バケツのサイズを小さくできます。

なんにしろ、年初に短期バケツ・中期バケツが埋まっていれば、少なくとも6年間は生きられるので、時間としては十分です。長期バケツの調子も見つつ、計画的に人生設計をしていけばいいとは思います。