FIREしてもお金への不安が消えない?

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fire fuan

新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。

今回は、FIREしてもお金への不安が消えないことについてです。

本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。

FIRE後もお金への不安が消えない?

こんなご質問をいただきました。

「現在FIREしている50代男です。

資金的には十分だと思うのですが、お金に対する不安が消えません。

Q太郎さんはお金への不安をどうやって解消しているでしょうか?ご教授いただければ幸いです。」

とのことです。

そもそも資本主義社会で生活している人間である以上、お金への不安は基本的には消えないものと思ってください。お金への依存度は人それぞれですが、資本主義社会にいる以上、ほとんどの人はお金を使って生活しているとは思います。

「山で鹿殺して食べてます」という人でも、銃やら服やら電気やらでまったくお金を使わないで生活することはできないでしょう。その山が自分の私有地だったら、毎年固定資産税を払っているはずですしね。国民健康保険料も、収入が無くても均等割りや平等割を払わされることになります。

そんなわけで、資本主義社会で生きていくには、多かれ少なかれどうしてもお金が必要になってしまいます。人間の生存問題にかかわってくるので、不安が大きい小さいはありますが、不安を感じること自体はあたりまえです。あたりまえなので、無くすことは無理です。むしろ不安があるからお金を稼いだり、無駄遣いを防いだりで、生活を成り立たせようとするわけです。防衛本能的なものだと思っておいて、そんなに気にしなくて大丈夫です。

質問者様は「資金的には十分」と書いているので、年間で使う生活費を決めておいて、バケツ戦略でもして変に無駄遣いしなければいいだけとは思います。バケツ戦略については前回の動画を参照してください。

お金に対する不安は生存本能みたいなものなので不安があってあたりまえですが、問題は不安が大きすぎるばあいですね。以前の質問にあったテレビ番組の出演者が、「お金が減るのが怖くて明かりもつけられない」とかいうレベルになってくると問題が大きいとは思います。

それで「お金に対する不安」は、自分が年間いくら使っているのか、毎月いくらあれば足りるのかが曖昧な状態になっていることで引き起こされます。不安は物事がはっきりしないときに引き起こされるので、そこをはっきりさせておけば不安はだいぶ減ります。

以前も言ったと思いますが、例えば毎年300万円あれば足りる人なら、3000万円あれば10年間生きられますし、3億円あれば100年間生きられます。

質問者様が現在50歳なら、例えば毎年300万円の生活で100歳まで生きたいのであれば、1億5000万円用意すれば安泰ということになります。実際は年金も受け取れるので、たとえば65歳で年金を受け取るのだったら、必要額はもっと減るでしょう。そのあたりもちゃんと計算してみて、100歳まで生きるという最悪の事態をシミュレートしたときにいくら必要なのかをはっきりさせておけば、不安は減るとは思います。

「計算してみたら100歳でお金が尽きる!どうしよう!」ということになったら、まあQ太郎からすると「もう十分生きたんじゃない?」みたいな感じですが、それぐらい高齢だったら余裕で生活保護受けられますので安心してください。さすがに100歳の人に「職安行ってください」とか「職業訓練受けてください」とか言われることは無いとは思います。

とにかく年間いくらあれば生活できるのかをきちんと計算して、今の資金で何年持つのか、年金含めたら何年なのかなど、漠然とさせずに、ざっくりでいいので計算しておいてください。それで不安はかなり減ります。とにかく「漠然とした不安」が不安の原因なので、物事をはっきりさせて、もし問題があれば早めに対策を売っておくといいでしょう。

ただこういうのは性格の問題もあるので、直せといわれて直せるものでもなかったりしますが、なんにしろ毎年いくら使っているか、いくらあれば十分なのかだけでもはっきりさせておけばだいぶ状況は変わります。とにかく現状を金額として可視化できる形にしておいてください。家計簿をつけるなどでもいいですね。

「そういうことはもうすでにやっている」というのであれば、もはや性格の問題なので、「自分は不安を感じやすい人間なんだ」ということをメタ認識しておけばいいとは思います。

「三つ子の魂百まで」というように、生まれ持った性格を直そうとかいうのは簡単ではないので、ただ自分はそういう性格なんだということを否定せずに受け入れて、「でもこういう性格だからFIREするお金を貯めることができたんだ」とほめてやればいいとは思います。

べつに不安を感じやすい性格だからといって悪い訳では無く、そのことによってあらかじめ危険を避けたりすることができるので、自分の性格をメタ認識しつつ、むしろそういう長所を活かしてやればいいでしょう。

ちなみにQ太郎も不安を感じやすい性格で、飛行機とかもう何十年も乗っているのにいまだに緊張します。旅行はいいのですが、飛行機に乗るのがあまり好きじゃないんですよね。ただ自分はそういう性格だと思って受け入れ、映画とか観て気分を紛らわせています。

そんな感じで、性格を無理に変える必要もないというか、むしろ急に変えるのは基本的に無理なので、自分の性格を受け入れつつ、メタ認識をしながら不安の度合いを徐々に減らしていくのがいいとは思います。『シムズ4』というゲームがありますが、自分をあのゲームの登場人物だと思って上からあやつる感じですね。

まとめ

そんなわけでまとめると、

・資本主義社会でのお金への不安は生存本能みたいなもの。不安を減らすことはできても、完全に消すことはできない。

・年間いくらあれば足りるのかをはっきりさせ、バケツ戦略などを使って将来的に必要な金額を明確にしておく。(現在の状況を金額で可視化できるようにしておくことです。家計簿をつけるなどでもいいですね)

・高齢になれば生活保護は取りやすい(働けないから)。

・そもそも不安を感じやすい性格というのもあるので、「自分はそういう性格だ」とメタ認識して受け入れる。(Q太郎は飛行機が苦手ですが、そういう性格だと思いつつ乗っています)。

・不安を感じやすいことは、危険を避ける能力にたけているともいえる。メタ認識しつつ、うまく活かしていけばよいかと(そもそもそういう性格だからFIREできるお金を貯められたのでしょう)

となります。

そんなわけで、不安を感じること自体は悪い事ではありませんし、そもそも生存本能的なものなので不安を無くすのは無理です。

不安のおかげでお金を貯めることができたという面もあるので、メタ認識しつつ、極端な不安を抱えないようにしながらうまくコントロールしてやるといいでしょう。

自分の持って生まれた性格を否定しても無理が祟るだけなので、自分の性格を受け入れつつ、むしろ長所を伸ばしてやればいいとは思います。