新NISAを使った20%ルールでの積立方法
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回は新NISAを使った20%ルールでの積み立て方法についてです。
本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
積立投資枠での取り崩し投資
こんなご質問をいただきました。
「新NISAを使って、楽天証券でS&P500とオルカンの積立投資をしています。
新NISAの積立投資枠で、毎月10万円ずつ(S&P500、オルカンを5万円ずつ)積み立てていますが、この積み立て枠で取り崩し投資は可能なのでしょうか。
それと以前の動画であった20%ルールの話ですが、これを新NISAでおこなう場合はどうすればいいのでしょうか」
とのことです。
新NISAの積立投資枠で取り崩し投資をやる場合ですが、これは以前からも述べているように、楽天証券のシステムだと自動積み立てと自動売却を同時におこなうことはできません。
そのため、積み立て投資枠で取り崩し投資をしたい場合は、自動積み立てを一度解除するしかないですね。そのため、枠が全部埋まる5年目以降にしたほうがいいでしょう。
それか、面倒でなければ、毎月手動で売却していくという方法もあります。毎月0.3%の取り崩しだと、自分で売却金額を計算しないといけないのがちょっと面倒ですね。定率取り崩しではなく、定額取り崩しにして手動取り崩しの負担を減らすという方法もあります。
もしくは新NISAの積立額を100円、ボーナス設定を残りの1,199,900円に設定しておけば、一か月で満額の120万円まで突っ込めますので、そのあとで自動売却を設定するという方法もあります。ただこの方法だとあくまで年初一括投資なので、積立をしたいという要求からは外れることになりますね。
なんにしろ、楽天証券のシステム上、自動積立と自動売却は同時にできませんので、年初一括でやるか、手動でやるかぐらいしか方法はないとは思います。
20%ルールの方法
次に新NISAで20%ルールでの積立をおこなう方法です。
20%ルールというのは、毎月積立をおこない、+20%になったときに一度全部売却。
積立自体はずっと続けつつ、翌月からは売却した金額を120か月で割った金額をその上に上乗せするという方法です。
たとえばですが、毎月10万円ずつ投資を続けると、10か月目で100万円になります。このとき、評価額が+20万円の120万円になっていれば、利益が+20%を超えたので、一旦全部売却します。
それで翌月は、もとの積立金額の10万円に加えて、売却した金額を120で割った金額、ここだと120万円を売却したので1万円になりますね、この1万円を加えて積立投資します。ようするに翌月からずっと11万円を投資するということになりますね。
それでまた次に+20%になった時点で、また全部売却。翌月からは11万円に、売却した金額÷120の金額を加えて投資を続けます。
たとえば11万円を10か月積み立てると、金額は110万円になりますが、評価額は+20%の132万円になっていたとしたら、これを全部売却します。132万円÷120=1.1万円なので、すると翌月から11万円+1.1万円の12.1万円を投資していくことになります。
こうやって積立資金が増えることで、複利的に利益も大きくなっていきます。
これのいいところですが、利益確定を機械的にやってくれるところですね。
定期的に利益確定をおこなって、手元に資金が戻ってきますので、ずっと自分の資金をリスクにさらしておくことのが怖いという方には、よい方法かもしれません。
また手元にまとまった資金が戻ってくることにより、べつのことに使ったり、さらに積み立てを続けたりなど、選択肢を増やすことができます。
もちろんこの20%は30%にしても40%にしてもかまいません。ただあまり大きな数字にすると、なかなか売却がおこらないので、もうそのまま積立続けたほうがいいんじゃない?という感じにもなってくるとは思います。
それでこれを新NISAで実現する方法ですが、たとえば積立投資枠は毎月10万円ずつ積み立てていくとします。
それで10か月後に評価額が+20%の120万円になった場合、一度積立投資枠の投資信託を全部売却します。ただし毎月10万円ずつの自動積立は解除せずにそのまま続けます。
それで翌月からは、成長投資枠で1万円を積み立て投資することで、合計11万円の積み立て投資を毎月行うことができます。つまり10万円の自動積み立てはずっとそのままにしておいて、10万円をオーバーした分は成長投資枠で積み立てていくということですね。
積立投資のほうはずっと10万円積み立てを放置しておけばいいので、成長投資枠が空いているかぎりは一生積み立て投資を続けることができるでしょう。楽天ポイントを一生受け取ることもできますね。
ただこの20%ルールの欠点としては、+20%に達するたびに全額売却をおこなうので、増えにくいというのがあります。そのあたりはリスクをとるか、安全性をとるかの問題なので、自分の投資スタイルにあった方法を選ぶのがいいでしょう。
まとめ
そんなわけでまとめると、
・楽天証券のシステムでは、自動積立と自動売却を同時に行うことができない。
・20%ルールの積み立て投資とは、積立をつづけて評価額が+20%になったときに全部売却。翌月からはこれまでの積立額に、売却した金額÷120の金額を加えて積立投資を続ける。
・新NISAでやる場合、積立投資枠は毎月10万円の自動積立設定。上乗せされた金額分を成長投資枠で積み立てる。積立金額が増えることで複利的に利益も大きくなる。
・20%ルールのメリットは、利益確定を自動でおこなえる、まとまった金額が手元に入る、積立を一生続けることにより楽天ポイントがゲットできるなど。投資が怖いという人には悪くない方法かと。
・デメリットは、売却をおこなうので増えにくい。
・最終的にはリスクをとるか安全性をとるかの問題。
となります。
投資をはじめたばかりで、ズドンするのが怖かったり、資金をあまりリスク資産に置きたくないという方は、この20%ルールをつかうといいとは思います。理論的には、低リスクで半永久的に積み立て投資をおこなうことができますね。
楽天ポイントを新NISA5年目以降もずっともらいつづけたいという方も、この方法をとれば売却するたびに枠が全部空きますので、5年以上+20%にならないみたいな事態でもないかぎりは、何年でも積み立てを続けることができます。
そんなわけで、あまりリスクは取りたくないけど投資はしたいという方は、この20%ルールを試してみるのもいいとは思います。