【FIRE/老後】成功本がつらい年齢とは?50代と『サードドア』

third door

新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。

今回はベストセラー本『サードドア』の内容が、50代以降にはあきらかにきついという話についてです。

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【FIRE/老後】成功本がつらい年齢とは?50代と『サードドア』
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50代が『サードドア』を読むと心が折れる?

こんなご質問をいただいきました。

50代男、早期退職者です。FIREみたいな状態です。

チャンネルでは本のことも取り上げられていますが、『サードドア』を読んだことがあるでしょうか?

名著して紹介されることも多いですが、がむしゃらに頑張る主人公を見ていて非常につらいです。もし読んでいれば感想を教えてください

とのことです。

『サードドア』はQ太郎も以前読んだことがあります。

簡単に内容を説明すると、大学生の著者が親の反対を押し切って大学に行かず、ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットなど、さまざな著名人にインタビューをして、成功の秘訣を聞くという内容ですね。

それで多くの成功者は正面から突破しているわけではなく、その業界のインサイドマンとのコネをつくって入っていくという、裏口である「サードドア」を利用しているという内容です。

みんなとおなじように正面の門に列をつくって並ぶのではなく、頭と根性をつかってサードドアを探して、そのドアを叩き続けろという話ですね。

この本では、著者は著名人にインタビューすることを何度も断られていますが、それでもあきらめずにあの手この手でアプローチしていき、サードドアを叩き続けて目的を達成したりしなかったりします。

たしかにいい本ですし、これから未来のある若い人にはぜひとも読ませたほうがいいのですが、これを引退したような50代やFIREした人が読んでも共感するのは難しいとは思います。

小説的な面白さを楽しむのは可能ですが、50代にもなっていまから自分がそのようなことをやるかといえば、まずやらないですね。

ようするにこの本のテーマは、「何者でもない若い人が、これから世の中に出て何者かになっていく」ということですが、50代にもなったらすでにいろいろ仕事をやって、それなりに社会的な立場もできている状況なので、「これから何者かになるフェーズ」ではないわけです。『サードドア』のテーマとはまったく噛み合わないわけですね。

『サードドア』が前提としているのは、

・時間は無限にある
・失敗しても取り返せる
・人に頭を下げ続ける体力と気力がある
・そもそも“上を目指す”ことが人生の中心にある

こうした条件というか若者の特権です。

これは大学生や20代ならごく自然ですが、50代以降では事情がまったく違います。もうさすがに50代にもなったら、自分がどういう立場なのかはだいたい固定されてきているとは思います。

さらにいえば、すでに一度はキャリアを終え、FIREしている人であれば、なおさら

・もう競争のフィールドには戻らない、戻りたくない

・ドアを叩き続ける人生からは降りた。

という感覚を持っている人も多いでしょう。ようするに仕事から離れるご隠居状態ですね。

その状態でこの本を読むと、共感よりも先に「あくまで若いからできた話だよね」という距離感が生まれてしまいます。

ベストセラー本ですし、しっかり書かれた本ではありますが、そもそも引退している人や引退を目指している人が共感するような内容ではないわけです。

努力や根性を否定する気はありませんし、サードドアという発想自体も、間違いなく世の中の本質を突いています。ただしそれは、これから積み上げる人向けの思想で、これから引退して少しずつ生活を小さくしていく人の発想ではないのです。

50代以降になると、新しいドアを探して叩くよりも、

・もう十分叩いてきたドアをどう閉めるか

・これ以上、無理に開けなくてもいいドアはどれか

・自分が何者かとか、べつに発見したくもない(「そもそも自分とか無いだろ」という仏教的悟り)。

という感じになっていくとは思います。50代以降は方向性が全然違うわけです。

だからこの本は「これから世に出る若者にはいいけど、引退世代には少し痛い」という位置づけの一冊だと思います。

小説として読む分には面白いですが、人生の指針として受け取ろうとすると、50代以降にはどうしてもズレが生じます。下り坂の年齢ですしね。

『サードドア』が悪いのではなく、読む側の人生ステージが変わったという話なのだと思います。

 

まとめ

そんなわけでまとめると、

・『サードドア』は若さ・時間・失敗耐性を前提にした成功ストーリー。

・著者の行動力や粘り強さは、これから人生を切り開く若い世代には大きな刺激になる

・一方で50代以降やFIRE後の人生は「新しいドアを探して叩き続ける段階」ではない

・何度も断られながら人脈を作り、業界に食い込む生き方は体力・気力・目的意識の面で現実的とは言いにくい

・成功本として読もうとすると、共感よりも「それは若いからできた話」という距離感が生まれやすい

・ただし小説・冒険譚として読むなら今でも十分に面白い一冊ではある

・『サードドア』が合わなくなるのは、読む側の人生ステージが変わったから

・50代以降に必要なのは、新しいドアを増やすことよりも、どのドアをもう叩かなくていいかを見極める視点。

となります。

そんなわけで、これから何者かになろうとする若い人向けの本なので、人生の半分に到達して、これから徐々に高度を落としてソフトランディングしていくような50代に刺さるような内容ではないとは思います。

ちなみに『サードドア』を最後まで読めば、「重要なのは成功・失敗ではなく、その過程で成長していくこと」という話なので、成功物語というよりも人生の哲学書的な読み方をしてもいいんじゃないかとは思いますね。

そんなわけで50代は哲学書とか仏教書とかでソフトランディングを目指していったほうがいいんじゃないかとは思います。

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