もう投資なんて無駄?AGI/ASI時代にどう資産を守るか
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回は人並みの能力を持ったAIであるAGIや、人を超えたASIが登場する時代にどうやって資産を守っていくかについてです。
本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
AGI時代の資産管理
こんなご質問をいただきました。
「Q太郎さんこんにちは。以前も質問させて頂いた者です。
投資とは少し話が異なるかもしれないのですが、今後10年以内にAIではなく AGIやASIの出現により、そもそも今の通貨制度や資本主義自体が崩壊し新しい価値観や生活様式がうまれると言われております。
全体の8割の人間が職を失い、ベーシックインカムなども導入されるのではないか?という予測などもあり…💦
今まで頑張って資産を作ってきたのですが、今後はそれも無駄になってしまうのかな?お金貯めて意味あるかな?などかなりモチベーションが下がってしまっております。
一方、今後は資本主義は加速し貧富の差がもっと著しくなるという意見もあり先行きが不安で毎日毎日クヨクヨしてしまいます。
Q太郎さんはこれらのことを踏まえて今後の投資や資産作りのモチベーションなど何かしら変化はございましたか?
またQ太郎さんの考えを教えて頂けますと幸いです。😢よろしくお願いします。」
とのことです。
簡単に補足しておきますと、「AGI」のGはジェネラルで、「汎用人工知能」のことです。「ASI」のSはスーパーで「超人工知能」のことですね。
Chat GPTとかで使われているAIは、過去のデータを参照して結論を出しているので、自分で考えているわけではありません。いわゆる統計的手法を用いたAIです。人からあたえられた情報で判断しているので、立場としては生徒ですね。
AGIはそれより一歩進み、自分で考えて自分で学ぶことができる、人間と同等の知能を持つAIのことです。人間と議論ができるレベルのものですね。
ASIはさらに一歩進み、人間を超える知能を持ったAIですね。例としては人間が「犬にスマホの使い方を教えるのが難しいというか無理じゃねーかHAHAHA」とように、ASIからすれば「人間どもに世の中の真理を理解のは難しいというか無理じゃねーかHAHAHA」という上から目線レベルになったAIのことです。
今後AIの発達で、急速にシンギュラリティが起こってASIまでたどり着く可能性があるのではないかともいわれています。
ASIまで行かなくとも、AIの進化によって、これまでの事務作業とかの中間職の仕事が奪われる可能性は十分にあります。ようするに誰がやってもおなじような単純作業系の仕事ですね。
あとすでに職業を失いはじめているのはクリエイティブ系ですね。作曲家とか作家とかイラストレーターとかです。
イラストはAI生成できるので、たとえば自分で本を出版したいとなったときに、わざわざイラストレーターに頼む必要がないのですね。書いた本の内容を読み込ませて、これに合う表紙作ってくださいとAIに言うだけですぐにやってくれます。
実際ニュージーランドの知り合いでやっている人がいます。子供の書いた小説の表紙をAIに作らせて、KINDLEで販売していますね。ちなみにQ太郎は一冊買いました。内容は正直よくわからなかったです。金儲けだけ考えれば、小説もAIに書かせてしまえばいいですね。
作曲も、「こんな感じの曲つくって」でつくってくれます。「デスメタル調のサザエさんの歌」とか、AI生成されたムービーとともにYoutubeでアップされたりしてますね。
そんな感じで、クリエイティブ系はどんどん仕事を失っていくとは思います。自分の欲しいイラストとかを人に頼む必要がないのですね。ユーザー側としても、お金払って買う必要もなくなるわけです。
漫画家は残るかもしれませんが、漫画の原作のほうはAIにやらせておけばいいということにもなります。
あと音楽も、ライブとか人間がやることに意味があるものは残るとは思いますが、作詞・作曲は現時点でもAIがやれば十分という感じにすでになっているとは思います。すでにブランドのある名の知れた人なら今後もやっていけるとは思いますが、これから出てくる新人には厳しいとは思います。
たとえば広告でちょっとイラストが使いたいとかBGMが使いたいとかだったら、わざわざ人に頼まずに生成AI使えばいいだけですしね。
そんなわけで、クリエイティブ系は、直接人間が出てきてなにかやるみたいなのでないものに関しては、AIがどんどん代替していってしまうとは思います。
それでクリエイティブ系の人達は何をすればいいのかと言えば、一気に仕事がなくなるわけではなくて、AIをつかって仕事を補助してもらったうえで、さらに一歩上のことをやらないといけなくなるわけですね。
けっきょく仕事が無くなるというよりも、AIを補助にしてさらに一歩上のことをやらないといけない世界になるわけです。ようするに「楽になると思ったら、もっと忙しくなった」という、これまでの人類のパターンとおなじことが起こるだけですね。
サービス業とかエッセンシャルワークとかは、これらの一部はロボットでの代替もできますが、「人間がやらないと安心できない」と思う人が多いので、今後も残っていくとは思います。
ただ現在、こういうAIと機械の社会がまだまだ来そうにないというのは、置き換えるためのコストが高いことがあります。ようするに人件費のほうがまだまだ安いのですね。
企業もAIと機械で生産体制を整えたほうがいいというのはわかっていますが、それよりも人件費の安い海外で生産したほうが安いのでそうしているわけです。
そのため、まだまだ人件費のほうが安いので、機械化が進みづらいというのはあります。自国の人件費が高かったら、海外につくらせればいいだけの話ですしね。
ただトランプ関税でアメリカに生産拠点を戻すという話であれば、1時間5000円近い時給のアメリカ人を雇うより、自動化にコスト投じた方が安いという判断になれば、アメリカ国内で急速に自動化が進む可能性もあります。実際、アメリカでおこなわれた企業アンケートだと、国内に製造業が戻った場合に、6割以上の企業が自動化を検討すると回答しています。
そんなわけで現状はまだまだ人件費が安いですし、新興国の人件費はもっと安いので、急速にAIに置き換えられるということはコスト面からしてしばらくはないとは思います。企業はお金をもうけないといけないので、意味のないAI投資や機械投資をするわけにもいきませんしね。
実際、マイクロソフトはAI成長の鈍化を懸念して、米国や欧州、インドネシア、オーストラリアでのデータセンター建設計画を中止していますし、インテルのAIスタートアップ買収もうまくいってませんし、多くの企業が積極的にAI投資を行ってきましたが、期待通りの成果が得られないケースが増えているというのが現実です。現実のAI関係はそんな感じでしょぼいことになっていたりします。そもそも不景気になったら投資どころじゃなくなりますしね。
そんなわけで、理想としてはAIや機械が人間の代わりに働いてくれて、人間は遊んで暮らせるというSF的な世界を期待したいとは思うのですが、現実はAIなどへの莫大な初期投資に見合うリターンが不透明なため、多くの企業は導入に踏み切れないというのが現状です。
とくに中小企業は、そんなことをやっていられる体力なんてありませんね。
そんなわけで、AIの理想と現実の乖離は結構大きくて、現実はコスト面からけっこうしょぼいことになっているので、急速に多くの職業がAIに置き換わるというのは難しいでしょう。導入コストがかからないイラストとか作曲とかの、個人でもできるクリエイト分野ぐらいじゃないですかね。ほかにはデータもとにしてAIに表作ってもらうとか、そういう個人作業的な話ぐらいだとは思います。
ようするにAIは人間の補助役であって、人間になりかわるような立場ではないのですね。
仮にASIとかできたとしても、「それつかってなにやるの?これまでかけたコスト回収できるの?」みたいな話にしかならないですし、投資家からも「回収できるかどうかわからんものに資金突っ込むな」と叩かれるだけになるので、企業はこれまでどおりコストと利益のにらめっこをすることになるとは思います。
コスト的にもAIより人間の方が合理的なケースが多いというのが現状ですね。
むしろトランプ関税でこれから世界的な不景気が来そうな感じはありますので、遠い将来を心配するより、ここ数年を乗り切るために普通にお金は貯めておいたほうがいいとは思います。不景気が来たらAI投資とか言ってられないですしね。不景気で人件費下がるんだったら、人間使ったほうがコスパはいいです。
とにかく起きていない未来のことより、直近数年の世界情勢や景気の行き先に対応したほうがいいとは思います。
直近数年を生き延びられなかったら、それより先の未来はありませんしね。
人間は現在にしか生きられません。
未来は一日一日の積み重ねなので、先行きの不安より、一日一日を楽しく丁寧に生きていくのがいいんじゃないかとは思います。とくに50歳を過ぎたら、人生は先を見すぎずに5年単位で計画したほうがいいでしょう。そもそもいつまで生きられるかわかりませんしね。
明日急に事故に巻き込まれて死ぬ可能性もありますので、永遠に生きられるような考え方、遠い未来まで生きられるのが当たり前という考え方は不幸を招くだけとは思います。10年後に社会がどうなってるか自体わかりませんしね。
まとめ
そんなわけでまとめると、
・事務系単純作業やクリエイティブ系は、個人レベルで低コストでAIが補助できる。
・そういう仕事の人達は、仕事が急に無くなるわけではなく、AIを補助にしてもう一歩上のことをやらないといけないことになる。(「楽になると思ったら、もっと忙しくなった」という、これまでの人類のパターンを繰り返すことになるだけとは思います)。
・サービス業とかエッセンシャルワーク、ライブなど、人間がおこなう必要のあるものは今後も無くならない。
・企業レベルでの人員にとってかわるAI導入は、コスト面と回収面からして不透明なため、人件費のほうがまだまだコスパがいい。(自国の人件費が高ければ、他国でつくればいいだけですしね)
・すでにマイクロソフトやインテルなどがAI成長懸念によって投資を控えている状態。(現実のAI関係はけっこうしょぼいことになっています)
・そもそも企業は利益を出さなければいけないので、AI投資に関してはかなりシビア。(企業はコストと利益を見ているわけで、夢のような未来は見ていません)
・起きていない未来のことより、直近数年の世界情勢や景気の行き先に対応したほうがいい。(直近数年を超えられなかったら、そもそも未来にたどり着けませんしね。少なくとも貯金しないと不景気のときに対応できなくなるとは思います)。
・人間は現在にしか生きられない。未来は一日一日の積み重ね。毎日を楽しく丁寧に生きたほうがいいかと。
・明日急に事故に巻き込まれて死ぬ可能性もあるので、永遠に生きられるような考え方、遠い未来まで生きられるのが当たり前という考え方は不幸を招く。
となります。
そんなわけで、現在にしか生きられない以上、現在と直近数年に対応するぐらいが人間としての関の山なんじゃないでしょうか。50歳過ぎたらせいぜい5年分の計画だけでいいとは思います。
とりあえず直近数年は不景気になりそうな感じもあるので、貯金しないのはリスクになる可能性は高いとは思います。遠い未来のことは、遠い未来にたどり着いてから考えればいいでしょう。