インフレ時代はお金を使った方がお得?【新NISA/貯金】
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回は、インフレ時代にはお金をどんどん使った方がお得なのかどうかについてです。
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インフレ時代のお金の使い方
こんなご質問をいただきました。
「日本も円安によってエネルギー価格が上がり、これまでのデフレ時代からインフレ時代に突入していきました。
Q太郎さんは「欲しいものはセールを待たずに買え」と言っていますが、インフレ時代だとお金の価値はどんどん落ちていくので、最近では早く買った方がむしろお得なのではないかと思えてきました。
例えば以前は卵が1パック100円ほどで買えていましたが、現在は200~300円です。米ももはや1キロ1000円みたいな世界になってきています。
また米国株も1ドル110円の時に買っていれば、現在は1ドル150円以上なので、為替差益だけで儲かります。
日本円の価値が今後もどんどん落ちていくことを考えると、投資もどんどんやって、買い物もどんどんした方が良いのではないでしょうか」
とのことです。
物によりますが、インフレの激しい海外だと結構一般的な考え方ですね。お金は価値が無くなるので、給料が入った瞬間に物に変えてしまうというものです。
とくにトルコとかスリランカとかインフレの激しい地域だと、午前と午後でパンの値段が違ったりとかがザラだったりするので、貯金なんかするよりもさっさと買い物して何かに変えてしまった方がいいというか、その方が儲かるわけです。
ただ日本はこれまで長い間デフレが続いてきたこともあって、貯金が正義だし、物は待てば待つほど安くなるというのが当たり前でした。
ところが今はそうもいかなくなって、食料品の値段もどんどん上がっていきますし、ディズニーランドとかAmazonプライムとかNETFLIXとかのサービスもどんどん値上げを始めています。
ディズニーランドの入園券とか、Q太郎が小学生の時は5000円もしなかったと思うのですが、今はもう1万円突破してしまっていますね。しかも2020年に入ってからコロナ禍にもかかわらず値上げ速度が急激に上がっており、2020年あたりは8000円ぐらいだったのが、数年で一気に1万円突破ですからね。ディズニーランドにいつか行こうなんて思っていたら、どんどん値段が高くなってしまうわけです。
ゲームも待てば安くなるのがこれまでの常識でしたが、PCゲームのダウンロードサイトのSteamでは、待てば待つほど高くなるみたいなゲームも登場しています。
たとえば『RimWorld』という人気ゲームがあるのですが、これがSteamに登場した当時は2000円ぐらいだったのですが、現在では3850円になっています。いつか安くなると待ち続けた結果、むしろ2倍の値段で買わされるという結果になるわけですね。これだったらさっさと買っていた方がよかったわけです。
海外サイトで物を買う時も、ドル換算なので、円安が進めば進むほどモノが高くなっていくわけです。
そのため、日本もインフレになってきていますので、「待てば待つほど安くなる」「貯金していれば大丈夫」みたいなマインドからは離れて、お金の価値が減っていくことを認識しつつ、本当に欲しいものはさっさと買った方が結果的に安かったみたいな状況もこれからどんどん出てくるんじゃないかとは思います。
ちなみに極端な状況の例として、「住んでいる国がデフォルトした日」という漫画がありますが、これは著者がスリランカでハイパーインフレに巻き込まれた話です。著者はゲストハウス経営をしていて、そのゲストハウスの一部がまだ完成していないのですが、午前と午後で建設資材の値段が変わっていくので、とにかく早く資材を買わないといけないというのが結構面白いですね。ハイパーインフレ時のスリランカでの生活がわかって面白いです。KINDLE Unlimitedで無料で読めるので、契約している人は読んでみてください。
日本はハイパーインフレまではいかないとは思いますが、物価が上がってお金の価値自体がどんどん落ちていくのはどの国でも起こっていることです。日本のやばいところは、物価が上がってるのに賃金がほとんど変わらない上に税金と社会保険料だけ上がっていくという状態ですね。
仮に賃金が上がったとしても、税金や社会保険料の基礎控除が昔のままなので、賃金が上がれば上がるほど税金が増えて政府ががっぽがっぽ儲かる仕組みになっているわけです。103万円の壁が撤廃されたところで国民健康保険料の基礎控除43万円が何とかならないと手取りはほとんど増えませんし、本当に何とかしてほしいとは思います。日本は大統領制じゃないので、アメリカのような選挙で勝てば一気に構造改革みたいなのがやりづらいですね。
そんなわけで銀行預金だけは本当に危険な世の中にはなってきたので、新NISAも利用して投資を織り交ぜつつ、ドル資産も持ちつつ、買い物の仕方も変えていかないとインフレ時代についていけなくなるとは思いますね。無駄遣いしろという話では無くて、必要なものはさっさと手に入れないと後でもっと高い値段で買わされる可能性もある時代に日本もなってきたということです。
無駄遣いはよろしくありませんが、「お金が価値を持っている」という考えからはちょっと離れて、人間関係を構築したり、自炊とか家電無しでも生活できるようにするなどのサバイバルスキルを上げたり、自給自足までいかなくても家庭菜園ぐらいやってみるなど、お金に依存しない生活を心がけていくことも重要になるとは思います。
まとめ
そんなわけでまとめると、
・日本もインフレ時代に突入。物価が上がり、お金の価値が減ることを意識しないといけなくなった。
・「待てば待つほど安くなる」というこれまでのデフレマインドが通用しなくなってきている(待てば安くなるゲームの世界ですら、待った結果値段が2倍とかいうゲームも登場しています。しかも現物じゃなくてダウンロードゲームです)。
・「欲しいものはさっさと買え」は、結果的に最安値である可能性も出てきた。
・インフレの激しい海外では、お金をさっさとモノに変えてしまうという防衛策も。
・今後、貯金だけというのはリスクが高くなる。投資や外貨も織り交ぜて資金分散を。
・人間関係の構築や生活スキルの向上、家庭菜園など、お金に依存しない生活を心がけることも重要になるかと。
となります。
お米とか卵とか野菜とかもそうですし、日本でもインフレが進んだことで、「待てば待つほど安くなる」時代はもはや過去のものになりつつある感じはあります。
日本も世界標準のインフレの世界に巻き込まれてきている感じですね。しかも円安によるコストプッシュ型のあまりよろしくないインフレの仕方です。下手するとスタグフレーションになりかねません。
無駄遣いはよろしくありませんが、お金の価値が落ちていく以上、「お金が価値を持っている」という価値観からは離れて、人間関係の構築や生活スキルなど、投資をする一方で、お金に依存しない生き方の模索もしていった方がインフレ時代を乗り切りやすいとは思います。