「楽天・高配当株式・米国VYMファンド」は買い?SBI VYMとの比較も【高配当投資】
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回は、分配金の出る楽天VYM「楽天・高配当株式・米国VYMファンド」についてです。
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楽天・高配当株式・米国VYMファンド
こんなご質問をいただきました。
「Q太郎さんが投資している楽天VYMですが、このたび分配金の出る楽天VYMが発売されました。
購入を検討しているのですが、これについての見解をお聞かせください。
また購入予定はあるでしょうか?」
とのことです。
これまで新NISAで買っていた楽天VYMですが、分配金の出ないものなので、自分で取り崩さなければいけないなど存在意義が微妙なところもありました。またトラッキングエラーが大きい問題もあり、今年の新NISAでは楽天VYMではなく、代わりにみんな大好きeMAXIS Slimの全米株式に変えています。ただ60万円と中途半端な金額なので、来年あたりには少し増額して、計算しやすいように100万円で合わせようかなとは思います。
それで分配金が出ないとはいえすでに楽天VYMが存在するのに、なぜ急にこんなものが発売されたかと言えば、SBI証券に対抗するためでしょう。
SBI証券だと、分配金有りのVYM投資信託が出ていますので、それに追随する形で出してきた感じですね。同様に、楽天証券の出した日本高配当投資信託も、SBI証券に対抗する形で用意してきたとは思います。とはいえ、楽天証券が先に出したSCHD投資信託に追随する形でSBIも出してきていますので、仁義なき顧客取り合いの世界になっています。
それで楽天証券の分配金ありVYM投資信託ですが、とりあえずSBI証券のと比較して見ていきましょう。
設定日・純資産総額・経費率・分配金
設定日ですが、2025年3月5日と今月始まったばかりですね。
現時点での純資産総額ですが、約7.76億円とけっこう少ないことになっています。安定的な運用を考えると、少なくとも10億円以上はないとちょっと厳しい感じがあります。
一方のSBIのVYMですが、設定日は2024年の1月30日で、純資産総額は約163億円あります。先にやったもの勝ちというか、完全に客を取られた形になっていますね。1年の差はかなり大きいです。むしろ楽天証券は、なぜか配当金無しの楽天VYMを出してからずっと何もしていなかったのは、さすがに楽天証券の怠慢としか言いようがない気もします。SBI証券の後追いをする形でなく、顧客のニーズをもう少し考えて早めに出しておいたほうがよかったですね。いくらでもチャンスあったのですけどね。
経費率ですが、楽天証券のほうは0.192%に対して、SBI証券のほうは0.1238%とかなりお安くなっています。純資産総額が大きくなればなるほど経費率は落とせますので、この時点でも楽天VYMは厳しいことになっています。
分配金ですが、楽天証券のほうは1月、4月、7月、10月の各15日なのに対して、SBI証券の方は2月、5月、8月、11月の20日になっています。SCHDのほうとおなじく、一か月のずれがありますね。
SBI証券はすでに支払い実績があるので、その点でもSBI証券の方が安心感があるでしょう。
おまけ要素として、SBI証券のほうは投信マイレージが年0.022%付きます。楽天証券の方はポイント無しですね。
楽天VYMは買い?
それでこの楽天VYMは買いなのかどうかと言えば、楽天証券の口座を持っていなくて、分配金ありのVYM投資信託が欲しい場合は楽天VYMを買うしかないでしょう。
もしくはSBI証券の口座も持っているけど、新NISAを楽天証券のほうで開設したので新NISAで買いたいという人向けですね。
SBI証券の口座を持っているのなら、現時点ではSBIのVYMを買ったほうがいいとは思います。
まとめ
そんなわけでまとめると、
(純資産総額)
楽天:約7.76億円
SBI:約163億円
(経費率)
楽天:0.192%
SBI:0.1238%
(年間ポイント)
楽天:無し
SBI:0.022%
SBIは分配金をすでに4回支払いした実績あり。
となり、現時点では一年のリードがあるSBIに軍配が上がります。
SBI証券に口座を持っているのであれば、SBIのほうで買った方が無難とは思いますね。
楽天証券しか無いとか、新NISAを楽天証券で開設してそこで買いたいとかだったら、むしろ楽天が分配金の出るVYMの投資信託を用意してくれたこと自体はよいことなので、利用すればいいとは思います。これまでは分配金なしのVYMしかありませんでしたしね。