【新NISA】お金を使いながら投資貯金ー2倍投資貯金のすすめ【貯蓄術】
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回はお金を使うことに罪悪感を感じる人、もしくはお金を使いすぎる人への、2倍投資術のすすめです。Q太郎が実際にやっている貯蓄方法です。注意点についても述べていきます。
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2倍投資術
さて、「お金があるけど使うことに罪悪感を感じる」という人がいます。
とくに貯金大好き・節約大好きという人は、なにか支出があるたびに「お金払ってよかったのか」「こんなことしなければよかったのに」みたいな後悔があったりします。
たとえば前からずっと欲しかったゲームを手に入れたとします。そのまま楽しんで遊んでいればよいものの、遊びながら「お金損しちゃったな」みたいに考えてしまってゲームに集中できないみたいな感じですね。
それ以外にも、たとえば友人たちの集まりとか飲み会とかに参加して、そこそこ楽しんだのに、帰ってきてから「お金もったいないな」と後悔してしまう感じですね。
サンクコスト
ここでまず考えてほしいのは、「サンクコスト」という概念です。
日本語では「埋没費用」といい、さらにわかりやすくかみ砕いて言えば「もったいないと思う気持ち」ですね。
たとえば2000円で食べ放題コースのあるレストランにいったとします。入り口で2000円払い、「さあ、たくさん食べるぞ!」と意気込んでみたものの、思ったより食べられない。たぶん合計金額1000円にも届かない。
ここで無理をしてさらに食べて腹を壊せば、体調を崩してのちのち医療費でさらに出費が発生する可能性があります。
ここで考え方を変える必要があります。
2000円はすでに払ったお金、つまり消えてしまった費用です。2000円を払ったあとに、あなたが多く食べようが少なく食べようが、そもそも食べなかったとしても、2000円払ったという事実は消えません。あなたの財布からは、すでに2000円が消えているのです。これはもう取り返せません。
そのため「元を取ろう」とは考えず、「もう2000円払ったから、それはもう取り返すことはできない。あとどれだけ食べるかは、自由に判断すればよい」と考えたほうがいいでしょう。
つまり、「過去にいくら払ったか」はもはや取り返せない事実なので、そのことは考慮せず、現在の状況から常にゼロベースでどうするかを判断する必要があるということですね。
コンコルド効果
有名な例としては、フランスとイギリスが共同開発していた超音速旅客機コンコルドです。いわゆる「コンコルド効果」ですね。
おっさん世代なら図書館の飛行機図鑑とかによく出てくる飛行機なので、子供心に「コンコルドかっこいい」と思っていたとは思いますが、あのコンコルドは相当な大金をつぎ込んで作られました。
ところが実際に開発がはじまると、どこぞの国の万博みたいに予想をはるかに超えた開発費がかかってしまいました。しかも開発の時点で「これ、じっさいに飛ばせたとしても、もう採算とれないんじゃね?」と赤字垂れ流し運営が予想できました。
さっさと損切りしてしまえば赤字額は拡大しなかったのですが、面子の問題や、「せっかく大金はたいてつくったのだから、ここでやめるのはもったいない」というもったいないオバケのせいでプロジェクトは続行され、最終的には巨額の損失を出したうえで全機運行停止となりました。
「すでに回収することができないコストに固執し、判断を誤ってしまう」という認知バイアスですね。
過去に払ったお金に固執するあまりに、正しい判断ができないことです。
すでに買った商品
話を戻しまして、すでに買ったゲームや衣服などもサンクコストです。
すでにお金を払ってしまったのですから、楽しもうと楽しむまいと、払ったお金は戻ってきません。
例えば先ほどの例で出たゲームですが、2000円でゲームを買ってきたら、そのゲームを楽しもうが楽しまなかろうが、2000円は戻ってきません。だったらもう払ってしまったお金のことを考えるより、楽しんでしまったほうが合理的と言えます。
すでに買った服についても、「損したな」と思っても、もうお金は戻ってきません。全然着ないうえに部屋のスペースを取ってしまっているのなら処分してしまった方がいいでしょう。「過去にいくら使ったか」を考えるのではなく、サンクコストは考えずに現在の状況から合理的な判断をする必要があります。
お金をつかえない人
世の中、お金を浪費をする人がいる一方で、お金を使えない人がいます。「お金を使うのがもったいない。そんな金があったら貯金するか投資したほうがいい」と考えてしまうタイプですね。
Q太郎もお金を使えない側の人間ですし、いまもそんな感じです。
無駄な出費を抑えることは重要ですが、ただあまりにもケチりすぎると、新たに得られるはずのチャンスやアイディアをふいにしてしまうこともあります。
ミニマリストという人たちがいますが、お金をつかわなすぎることで経験までミニマムにしてしまうのは考え物です。
1回目は経験、2回目は消費
それでこの「経験」と「消費」の違いはどこかにあるかという話です。
Q太郎的には、「1回目は経験、2回目以降は消費」と考えます。
Q太郎自身はほぼ外食しないのですが、たとえば前から気になっていたお店に食べに行くとします。
1回目は初めて経験する料理なので、「こういう味なのか。めちゃくちゃおいしいな」という経験が得られます。
おいしいのはいいのですが、「おいしかったからまた行こう」はQ太郎的にはまずいです。というかNGです。
もうすでに「経験」は得られたので、2回目以降は快楽を得るための「消費」になります。わかりきったものに対して、お金を払って持続的な快楽を得ようとする行為は消費でしかありません。他人がおごってくれるなら行きます。でも自分のお金だったら払いません。
お菓子とかもそうですね。人気商品を初めて買って食べるのは、まだ経験になるでしょう。しかし2回目以降は、ただ快楽を得るための消費になります。他人がくれるぶんは遠慮なくもらいますが、自分のお金だったら払いません。快楽は一時的な満足感しかもたらされないからです。
何度もいいますが、他人がくれるぶんはもらいます。ただし自分ではお金は出しません。その快楽に自分のお金を投資したくないからです。
ゲームとかも、似たような内容のものは、もう新しく得られる「経験」はほぼないので、そのジャンルは遊ばなくてもいいと考えられます。「ゲームに飽きた」という人は、この「新たな経験が得られない」ことが理由の場合もあります。
Q太郎的にスマホゲームへの課金がよろしくないのも、課金する段階になるというのは、すでにゲームの根本的なシステムを遊び尽くしたあとなのですね。
新たな経験という部分は無課金ですでに経験できているはずなので、それ以上はキャラを強くしたり、新たなキャラを手に入れたり、他のプレイヤーより上に立ったりなど、快楽的な欲求になります。
Q太郎的には、もしスマホゲームをやるのであれば、課金段階になったらさっさとそのゲームをやめて、別のゲームに移って新たな経験を得るということを繰り返したほうがいいかなという感じです。ゲーム会社はもうかりませんが、そういうビジネスモデルでやっている以上、その程度のリスクは織り込み済みとは思います。それがいやなら基本無料のスマホゲームの開発なんてやめて、売り切りの一般ゲームでもつくればいいだけです。
そのあたりは会社が自分でリスクを負ってください。ユーザーが気にしたり心配したりすることではないとQ太郎は考えます。
とにかくお金を払うときには、大富豪の石油王でもないかぎりは、これは「経験」に投資しているのか、ただたんに一時的な快楽を得るために投資しているのかをよくよく考えて払ったほうがいいでしょう。
会社や知人との飲み会も、1回目は経験のために行くのもいいですが、2回目以降はよくよく考えたほうがいいでしょう。
2倍投資貯金
前置きが長くなりましたが、けっきょく「経験」のためにお金をつかい、2回目以降はつかわなかったとしても、お金は減るわけです。
新しいレストランへ行くのに1万円使って、2回目にいかなかったとしても、1万円は減るのですね。
そのため、経験が得られたというのに、やはり1万円を減らしたことに対して罪悪感を感じてしまう人がいます。Q太郎はこのタイプです。
「この1万円を使わずに投資にまわして4%で運用したら、18年後には2倍になるのに」みたいな考えですね。
そこでインデックス投資信託を使った「2倍投資貯金」です。お金をつかった罪悪感を消しつつ、投資貯金もできてしまうというものです。
やり方は簡単で、なにかお金を使ったら、それと同額のインデックス投資信託を買うというものです。Q太郎もやっています。
たとえばゲームで2000円使ったら、2000円分の投資信託を買うというものです。買うものはS&P500かオルカンなどですね。
例えば今日の飲み会で5000円使ってしまったのであれば、家に帰ったら5000円分の投資信託を買ってください。
1500円の本を買ったら、1500円の投資信託をその日のうちに買う。365円のお菓子を買ったら、365円をその日のうちに買といった感じです。
現実的には一日のうちにこまごまとした出費が多いので、Q太郎はスマホに家計簿アプリを入れて、使ったお金をその場で記入していき、一日の終わりにその合計金額分の投資信託を買っています。この家計簿アプリは2倍投資貯金専用にしていますので、それ以外のことについては記入しません。公共料金とかスーパーで買う日常の出費とかは別ですね。
記入するのは娯楽・外食・飲み物・書籍・臨時発生した交通費とかですね。日常生活でなくても困らない出費全般です。自分でルールを決めておくといいでしょう。
サブスクで1000円使っているのなら、毎月の積立に1000円追加しておけば自動的にやってくれて便利とは思います。これによってサブスク入りすぎているかどうかのチェックもできますしね。
この方法のよいところは、ウォーレン・バフェット氏など、投資リテラシーの高い人がよく陥る「この1万円を使わずに投資したら将来何倍に」みたいなことを考えずにすむという点です。
注意点
次に注意点です。
まず購入する金額は、1円単位できっちりさせてください。これ、けっこう重要です。
564円のおやつを買って、「ちょっと多めに投資をしてやれ」ということで600円を投資信託に入れるのはやめたほうがいいでしょう。
564円なら、1円単位できっちり564円買う。多めに買ったりしない。とにかく使った金額をあいまいにしない。
こうすることで、自分がいくら使ったか、1円単位で理解することができます。
あとあと購入履歴を見れば、今月いくら出費があったかもわかりますしね。1円単位できっちりやったほうがいいでしょう。
それからこの2倍投資貯金をはじめると、お金を使う罪悪感を消せますが、「どうせ投資するから無駄遣いしまくってやれ」みたいに浪費のほうも促進してしまう面もなきにしもあらずです。
とくに無駄遣いが多い人は、この2倍投資貯金を免罪符としてさらに大きな浪費に進んでしまう可能性もあります。
そこでもう一つのルールとして、「無駄遣いしなくても投資する」というのも設けるといいでしょう。
たとえば552円のお菓子があって、「これは以前買ったことがあるし、2回目は消費だから買わない」と決めて家に帰ったら、自分へのご褒美として552円の投資信託を買ってください。
ゲームの場合も、「これと似たようなゲームを前にもあそんだことがあるし、ちょっと欲しいけど、買わなくても問題ないかな」と思って買うのを我慢した場合も、自分へのご褒美としてその金額で投資信託を買ってください。
このように「買わなかった投資」をすることで、無駄な出費をおさえられます。
買い物というのは、買う前までが喜びのピークと言われます。手に入れてしまうと、もう喜びは薄れてしまうのですね。ゲームを買ったあと、そのまま積みゲーにしてしまうのもこれです。買う時点で興奮がマックスになっているのですね。
そこで我慢するのではなく、我慢した金額で投資信託を買うことで、買い物に対する欲求、つまりお金を使う欲求を満たすことができます。
「買ったつもり貯金」みたいなのがありますが、あれとおなじですね。投資信託のばあい、つもりではなくリアルで「買う」行為がおこなわれるので、満足度も高いです。
まとめ
そんなわけでまとめると、お金の使い方に関しては、
・すでに払ったお金はサンクコスト。「もったいない」と考えず、ゼロベースで正しい判断を。
・無駄な消費は避けるべきだが、そのことで経験までミニマムにしてしまわない。
・「一回目は経験、二回目は消費」。自分の買い物が「経験」を得るためか、ただたんに「快楽」を得るためなのかをよく考える。
となります。とくに「経験」と「快楽」の関係についてはよくよく考えたほうがいいでしょう。
2倍投資貯金については、
・日常生活に不要な出費があったら、そのぶんの金額で投資信託を買う。
・無駄遣いを我慢できた場合も、そのぶんの金額で投資信託を買う。
・投資額は1円単位まできっちりと。
となります。
これをやっていくと、自分が「コンビニでこんなに金つかってたんだ」とか「コーヒーを一か月でこんなに飲んでいたんだ」とか「ゲーム代こんなにつかってたんだ」みたいな気付きが出てくるでしょう。
そうしていくうちに、無駄な出費も減っていきつつ、経験を最大化させていくことができるでしょう。
とにかく「経験」なのか「快楽のための消費」なのかはわけて考えられるようになれば、お金をためつつ経験も増やしていけます。「一回目は経験、二回目は消費」ですね。
そんなわけで楽しく人生を過ごしつつ、無駄な消費はしないというマインドにするためにも、生活に2倍投資貯金を取り入れていくのがよいとは思います。