【投資/FIRE】人はなぜ物を欲しがるのか|所有とアイデンティティの話【本要約】

syoyuu hoshii

取り崩し投資運用中のQ太郎です。

今回は、「人はなぜ物を欲しがるのか」という本を読んで考えたことを話していきます。

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人はなぜ物を欲しがるのか

この本の紹介

今回紹介するのは、ブルース・フッド著「人はなぜ物を欲しがるのか」という本です。著者は発達心理学者で、人間がなぜ物に執着するのか、その根っこにある心理を丁寧に解き明かしています。

読んでいてひたすら「あーそういうことか」と納得させられる本でして、投資やFIREを考えている人にも刺さる内容がたくさんありました。難しい学術書というわけではなく、わりとスラスラ読めるのも良かったです。

所有=アイデンティティ

この本の核心にある考え方が、「所有はアイデンティティをつくる」というものです。

つまり、人は物を持つことで自分が何者かを確認しているわけです。

「自分はこういう車に乗る人間だ」「こういう服を着る人間だ」という感覚ですね。物を通じて自己を表現し、物を通じて自分の価値観や地位を周囲に示す。これは意識的にやっているというよりも、もっと本能に近い部分で起きているというのがポイントです。

生まれたばかりの赤ちゃんでも「自分のもの」という感覚を持つという研究があるくらいで、所有欲というのは人間の根っこにある本能なんですね。

拡張自己とは

本の中で特に印象的だったのが「拡張自己」という概念です。

人間は自分自身を、身体だけでなく所有しているものも含めて認識しているというんですね。財布、スマホ、車、家、思い出の品…これらは単なるモノではなく、心理的には「自分の延長」として感じているわけです。

だから物を失ったときに、単に不便になるだけでなく、まるで自分の一部を失ったような喪失感を覚える。これが「捨てられない」という心理の正体です。

断捨離が難しいのは、意志が弱いからじゃなくて、脳が「自分を捨てろ」と解釈してしまうからだとも言えるわけです。

Q太郎の父の場合

ここで身近な例を出しますと、わたしの父がまさにこのタイプでして。瓶や缶はもちろん、電子レンジでチンするご飯の容器まで全部取っておくんですよ。

「いつか使うかもしれない」という理由で。実際には使わないんですけどね(笑)。

これも拡張自己の話でいうと、「自分が苦労して手に入れたものを捨てる=自分の努力や歴史を否定する」という感覚があるのかもしれません。

世代的な背景もあって、モノが貴重だった時代を生きた人ほどこの傾向が強い気がします。

ただ正直なところ、相続のときが今から恐ろしいですね。あの量を片付けるのは地獄になりそうで…(笑)

節約が難しい本当の理由

この本を読んで腑に落ちたのが、節約が難しい理由です。よく「意志が弱いから浪費してしまう」と自分を責める人がいますが、そうじゃないんですよね。

物を買うという行為は、自分のアイデンティティを確認・強化する行為でもあるわけです。「こんな素敵なものを持てる自分」という自己イメージを買っている部分がある。

だから広告は商品そのものよりも「これを持つあなた」を売ってくるわけです。意志力でこれに抗うのは相当難しい。

だとすれば、仕組みで防ぐしかないということになります。先取り貯蓄・自動積立・クレカを持ち歩かないなど、そもそも買える状況を作らない工夫が有効なのはこういう理由もあるんですね。

FIREと物欲の関係

では、FIREを目指す人や達成した人はなぜ物欲に勝てるのか。それはアイデンティティの置き場所を変えているからだと思います。

「高い車を持つ自分」ではなく「時間的に自由な自分」「早期リタイアを達成した自分」にアイデンティティを置く。

つまり、物欲を否定しているのではなくて、欲しいものの種類が変わっているんですね。所有欲は本能なので消えないんですが、その対象を「モノ」から「自由・時間・選択肢」にシフトできると、節約が苦にならなくなる。

節約は我慢ではなく、自分が本当に欲しいもののための投資になるわけです。

Q太郎の場合

わたし自身の話をすると、もともと物への執着はそれほど強くないタイプです。

ブランド品や高級車にはあまり興味がなくて、それよりも「いざとなれば仕事を辞められる状態」とか「行きたいときに旅行に行ける状態」みたいな、選択肢の広さにアイデンティティを感じるタイプなんですね。

この本を読んで、それが自分にとっての「所有」なんだなと気づきました。お金そのものが欲しいというより、お金が生み出す自由と選択肢が欲しい。

だから積立投資を続けられるし、不必要な消費をそれほど苦に感じない。

FIREを目指す方は、自分がどこにアイデンティティを置いているかを一度整理してみると、節約のモチベーションが変わるかもしれません。

まとめ

人が物を欲しがるのは意志が弱いからではなく、所有がアイデンティティをつくるという本能があるからです。

だから節約は意志力だけで乗り越えようとせず、仕組みで防ぐことと、アイデンティティの置き場所を変えることが大切です。

物ではなく自由・時間・選択肢を「所有」する感覚を持てると、FIREへの道はぐっと歩きやすくなると思います。「人はなぜ物を欲しがるのか」、ぜひ読んでみてください。面白い本でした。

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