【FIRE/老後】外国人観光客をどう思う?実際に聞かれた質問に答えます
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回は、外国人観光客をどう思うかについてのご質問です。
本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
外国人観光客をどう思うか
こんなご質問をいただきました。
「Q太郎さんは海外旅行をよくするようですが、日本の外国人観光客をどう思いますか?
最近は円安の影響もあって、日本を訪れる観光客がかなり増えています。
彼らの物価からすれば、日本は安い国なので、これまで日本に来られなかった人たちまで日本に来るようになり、マナーは悪く、治安は悪化しています。ごみも増えてきたとは思います。
日本に戻ってきたときに、これら外国人観光客に違和感を感じたりはしないでしょうか?」
とのことです。
最近京都や奈良に行ってきましたが、昔からこんな感じじゃなかったかなといった感じで、とくに違和感みたいなものはなかったですね。べつにあからさまにマナーが悪い人にもあっていませんしね。
ただ円安の影響で本来お金が無くて日本に来られなかったような人たちまで日本に来るようになったので、構造上トラブルが起こりやすい環境にはなってきているんじゃないかとは思います。外国人観光客の層が厚くなったというか、観光客の層が下方向に広がったという状況とは思います。構造的な問題ですね。どこの国にも変な人はいますし、本来日本に来られなかった人たちが円安で来るようになったということでしょう。
ただ現状、体感的にはめだった違和感は感じられませんでしたし、そこまで昔と変わったかなという気はします。
それとあと日本の性善説的なやり方にも問題があると思いますね。
日本は「空気を読む」とか「察する」とかの不文律のルールがけっこうたくさんあって、性善説を前提にルールを曖昧に決めて、それぞれで察してなんとかしてくださいみたいな超曖昧社会です。
しかし外国の人からすれば知るかそんなもんみたいな感じで、言わないかぎりはわからないわけです。
たとえばドイツとかユーロ圏だと手をまっすぐ上げるとナチスを連想させるので、人差し指を上げないといけないわけですが、案外それを知っている日本人が少なかったりして、タクシーをつかまえるときに手を上げてタクシーが止まってくれないということがあります。今はウーバーが主流なのでタクシーをつかまえるということも少なくなりましたね。
ギリシャとかはもっとやっかいで、ピースサインとか親指を立てるとか手のひらを相手に向けるのは侮辱を意味する事なので全部NGだそうで、こっちからするとそんなの知るかみたいな感じです。
OKサインもフランスだと0の意味になって、おまえは無価値だという侮辱になったりしますし、ガッツポーズも侮辱の意味だったりしますし、本当に知るかそんなものの世界です。
でもそんな感じで、こういうのはいわれないとわからないわけで、本人も悪気があってやっているわけではないため、外国人相手のルールはやはり明文化しないといけないのですね。
日本の温泉でも体を洗ってから湯船につかるというルールがありますが、昔中国の温泉に行ったときは、みんないきなり風呂に入って、風呂の中で足の垢とか落としているわけです。そこだとそれが一般的で、こういうルールに悪いとか良いとかはないわけです。
あと中国だとポイ捨ては一般的で、たとえば天安門の国旗掲揚を見るために毎日愛国者たちが集まったりしますが、彼らが去った後の地面はゴミだらけなわけです。愛国とはなんぞやみたいな話になりますが、向こうとしては道にごみを捨てることはあたりまえで、むしろ掃除をしなければならないことから雇用を生むのでいいことをしているまでありますしね。
そんな感じで外国人相手のルールは明文化する必要があるのですが、日本は性善説前提でルールを明文化しないので、そこでトラブルが起きやすくなります。
例えば清算する前に商品を食べる外国人がいたりしますが、タイとか中国とかだと普通にスーパーの商品を試し食いしたりする人を見かけることはありますね。日本のようにパッケージングされていないので、適当に一個取って味見していたりしています。
タイでは試し食いは「チム」と言われていて、昔は普通に果物とか総菜とかパンとかちぎって食ってたりしていましたが、最近はスーパーが試食コーナーをつくることで対応しているので勝手に食う人は少なくなったとは思います。
そんな感じで、向こうからすると「店内のもの食われたくなければ書いとけよ。罰金取れよ」みたいな話なのですが、日本の場合はそこらへんをあいまいにしますし、せいぜい注意するぐらいが関の山なので、円安でこれまで来なかった層まで日本に来ているという現状、厳罰化しないのであればある程度は覚悟しておけという話です。
日本でよくある無人販売店も、盗まれて文句言う人がいますが、盗まれたくなければ店員を置けという話で、そこケチって文句言うのはどうかとは思います。無人でやるなら盗まれる覚悟はしておくべきですし、そうじゃなければお金払って店員置けという話です。性善説に甘えてコストダウンとか、正直どうかとは思います。スーパーのセルフレジとかもそうですね。
あと日本に帰国しての違和感は、外国人の方というよりも、むしろその現地のコンビニとかの店員の接客態度があきらかにというか、あからさまに昔より悪くなったとは思います。以前の動画でも言ったとは思いますが、基本的に笑顔はなくて、外国人の対応に疲れている感じはありますね。
外国人は列に並ばないとかあるので、そのたびに言い聞かせたりとか追い払ったりとかで、かなりストレスたまっているんじゃないかとは思います。
個人経営の小さなお店だとまだ笑顔はありますが、コンビニとかアルバイトで回しているような全国規模のチェーン店はかなり殺伐とした状況でしたね。かなり疲弊している感じはあります。
それとやはり観光客に対する依存度がかなり高くなってきた感じで、小さなお店だと英語とか中国語を話せる日本人店員も増えてきましたね。年配の方がけっこう普通に英語とか中国語とかしゃべっていてすごいなとは思いました。
海外の発展途上国とかの観光地のお店で、現地の人が英語しゃべったり日本語しゃべったりみたいなのは普通に観られるのですが、日本でもそういう光景が広がっているあたり、やはり外国人観光客頼みの発展途上国みたいな感じにはなってきているかなとは思います。
あとごみ問題ですが、京都の三条とか四条の河川敷のごみが多いのも昔からじゃないかなとは思います。あのあたりは学生とか若い人も多いですし、実際にそういう人達が缶とかゴミとか置きっぱなしにしているのも現場で見てますし、外国人というよりもそもそもの日本人がそういうごみ捨てやってますしね。このあたりはごみ捨てるやつはごみ捨てるという感じです。数で言えば日本人のほうがポイ捨てははるかに多いです。
うちの実家は田舎にあるのですが、そんな人の少ない田舎でも共同のゴミ捨て場に缶とか瓶を捨てていくやつがいるわけです。缶瓶は2週間に1回しか回収しないのですし、袋に入れないといけないわけです。
それどころか、道端とか畑とかそこらへんにごみ捨てていくやつもいるわけです。べつに外国人観光客とかいるような場所でもない地域です。そんな感じで日本人のモラル自体もそんな褒められたものではないので、ごみ問題を外国人観光客におしつけていくのもどうかなという気がします。人数的に日本人のほうがポイ捨てしているとは思います。まずそれを何とかしてからの方が良いとは思います。
シンガポールだとポイ捨てしたら初犯でも最高20万円ぐらい取られますし、見せしめで目立つ服を着せられて町で清掃作業をさせられたりします。
ドイツはバスとか改札とかないんですけど、不定期に私服の検査官があらわれて、捕まると容赦なく罰金食らったりします。そんな感じで、観光客でも「知らなった」ですまされないわけです。「知らないのはおまえが悪い」で終わりです。日本だとそのあたりがなあなあになってますし、罰金とか厳罰みたいなものもありませんし、そりゃやりたい放題になるよねという話です。
例えばお寺に落書きしたとかニュースで取り上げられますけど、実際に罰金刑を食らった例とかは聞いたことがないので、見つかったとしても注意されるだけで終わるわけです。落書きの場合は、法律的には器物損壊あたりになって、適応された場合3年以下の懲役または30万円以下の罰金になりますが、立件が難しいというのもありますね。そうなると注意して終わりみたいになりがちです。
あとは監視カメラ使うとか、警備員置くとか、コスト払うしかないわけです。そこをケチりたいんだったら、ある程度は受け入れるしかないのです。
「老人と海」という小説を昔読んだことがあって、内容は全然覚えてないんですけど、他人が物を盗もうという出来心を起こさせないために、海に出たあとは道具をそのへんにほったらかしにさせず、しっかり片づけて盗まれないようにするみたいな話だけはなんか覚えています。
こういう気づかいが日本には足りないような気がします。道端に一万円を置いて、まわりには誰もいない。そりゃ本来盗む気がなかった人も、出来心で盗んだりする可能性もあるよねという話です。
無人店とかもそんな感じで、個人的にはあまりよろしいとは思えないわけです。本来犯罪をしなかった人を出来心で犯罪者にしてしまう可能性があるわけです。セルフレジはいちおう見張りを置いてますから、まあ許容範囲かなとは思います。
そんな感じで、ルールの明文化と、罰金をしっかりとるみたいな厳罰化をやらないと、文化の違う人達が来た時に対応しきれない気はします。日本的曖昧さとか性善説的なものは、海外の人にはわかりづらいというかわかるわけないとは思いますね。こっちも海外へ行って、わかるわけがないルールが多いですしね。
まとめ
そんなわけでまとめると、
・正直観光客については、そこまで昔と変わった様子はない。
・ただ円安で、これまで日本に来られなかった層まで来るようになったので、トラブルが増える構造にはなっている。(下方向に層が厚くなったということですね)。
・観光客の対応に疲れているのか、コンビニ店員などの態度はかなり悪くなったとは感じる。
・観光客への依存度が高くなったのか、英語や中国語を話せる日本人店員も多くなり、発展途上国っぽくはなってきた。
・ごみ問題については、数的に日本人のほうがポイ捨てが多い。(三条とか四条とか日本人がごみ置いてっているのを見たりしてますしね)。
・日本はなあなあ社会で、「察してくれる」とか性善説でなんとかしようとするが、海外のローカルルールはいわれないとわからないことが多いので、明文化して厳罰化しないと対応しきれなくなるかと。(日本人も海外でローカルルール分からずにトラブル起こすこともありますしね。明文化は必要ですね)
・本当に嫌であればコストを払って監視カメラをつけるなり、警備員を雇うなりも必要。そうでなければ、ある程度の被害は許容するしかない。
・見張りが少なくてゆるいと、本来悪さをしないような人も出来心を起こしてしまうこともある。このあたりの気遣いが日本は足りないかと。(「老人と海」の話だと、他人に出来心を起こさせないために物をそのへんに放置させずに、しっかりしまうという話がありますが、こういう「他人を犯罪者にしないための」気づかいですね。出来心というのはあるわけです)
となります。
そんなわけで、日本はやはり公衆浴場や温泉の入り方とかローカルルールが多いので、明文化しないかぎりはどうにもならないとは思います。スーパーで物を食われるのがいやだったら、英語とか中国語で「食うな」とか書いておけばいいわけです。
落書きされたくなければ「落書きしたら罰金30万円」とか書いておけばいいですし、本当にどうにかしたければ警備員雇うなり見張りつけるなりでなんとかする必要があります。フィリピンのスーパーとか、入り口に軍服着た警備員とかいたりしますしね。
そんなわけで、こういうのは性善説とか「察しろ」とかそういうなあなあ考えは一切捨てた方が良い気はします。試し食い当たり前の国とかもありますしね。
性善説と言えば聞こえはいいですが、ようするに手間暇やコスト払いたくない経営者が多いとは思います。
そういうのが面倒とかコストケチリたいのであれば、ある程度の被害は許容するしかないでしょう。無人店経営者でもの盗まれたと文句言うのと同じレベルになりますしね。盗む方が悪いには違いありませんが、盗めるような環境をつくってしまうのもどうかとは思います。
「老人と海」の話のように、「出来心で犯罪をしてしまう環境をつくらない」という気づかいが日本には足りないような気がします。