新興国債券ETF「VWOB」(分配利回り4%)は危険?リスクと内容をわかりやすく解説
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
今回は新興国債券のETF「VWOB」について。
米国債券ETF「BND」に比べてその利回りは2倍の4%ですが、新興国ということもあってリスクもはらんでいます。BNDについては以下の記事を参照してください。
ただ、新興国債券ですが、これまでの分配金推移は案外安定していたりします。筆者は50万円ほど投資しています。
それではVWOBとはどんなものなのか、そのリスクについてを見ていきましょう。
VWOBとは?
みんな大好きバンガード社の誇る新興国債券ETFです。
分配利回りは4%前後あり、経費率は0.25%となかなかに優秀なETFです。新興国系のETFは経費率が0.5%前後と高めなことが多いですしね。
国別の投資割合
国別の割合ですが、メキシコが1位で9.9%もあります(バンガード社HP)。
続いてサウジアラビアが8.7%、インドネシアが6.8%、トルコが5.8%と続きます。
中国は9位で3.9%と、比率は大きくないですね。
メキシコとサウジアラビアだけで20%近くを占めてしまうため、「大丈夫か?」と心配になるかと思いますが、けっこうリスキーだと思います。
ただ国の債券ですので、国家破綻がないかぎりは、大きな暴落の可能性は低いかと思います。
コロナショック後の回復も速かったですしね。
株価の推移
上の図は分配金再投資ありのVWOBのグラフです。緩やかではありますが、いちおう右肩上がりに増えていってはいます。実際には分配金を出すたびに税金が取られますので、このグラフ通りにはならないでしょう。
再投資なしのばあいはほぼ横這いですね。
最高下落率は-14.10%、最悪の年間収支は-2.92%と、株に比べると動きは小さいですね。
5年平均リターンは4.41%ほどとなっています。
すごくは増えませんが、思ったよりもリスクは小さいかなというのが印象です。
VWOBのリスク・リターン
分配金推移
直近の分配金推移ですが、上下を繰り返している感じで、基本的には横這いです。安定しているといえば安定しています。
ただ2021年に入って、0.3ドル越えの分配金が出た月がまだないので、そのあたりがちょっと心配ではありますね。
VWOBのリスク
新興国ということでデンジャラスな印象があるかもしれませんが、思ったより安定的に分配金を吐き出してくれています。
しかもVWOBはドル建てですので、為替による乱降下の影響は小さいです。
ただメキシコやサウジアラビアといったカントリーリスクの高い国が上位にいますので、戦争や国家破綻などあったばあい、大きな打撃を受けることになるでしょう。
それと、毎月分配金ということは、毎月税金を取られるということでもあります。
塵も積もればなんとやらで、これがパフォーマンスに影響してきます。
資産を大きく増やしたい人は、そもそも高配当投資はしないほうがいいかと思います。
まとめと筆者の見解
筆者がVWOBを購入した理由ですが、現在BNDに100万円、AGGに50万円、TLTに50万円、米国ストリップス債に150万円と、合計で350万円分の債券を購入しています。
そのため、分散投資として、VWOBを50万円投資して合計400万円にしたといったところです。
VWOBは高配当ですが、当然ながら集中投資は避けたほうがいいでしょう。
BNDやAGGなどの優秀な債券ETFを保持しつつ、トッピングとしてVWOBを入れておくのがいいかと思います。
また債券だけの投資というのも危険ですので、株やゴールドと組み合わせたアセットアローケーションをつくっておくのがいいでしょう。
次回は、実際にVWOBに50万円投資した結果を報告します。