11月FOMC後に米国市場は下落ードル円乱高下【米国株投資】

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FOMC 2022 11

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

11月FOMCですが、従来の予想通り0.75%の利上げが決定されました。

これによってFF金利の誘導目標は3.75-4%と、2008年以来の高水準となりました。

これを受けて為替も米国市場も乱高下。結果、S&P500は-2.50%、NASDAQは-3.36%の下落となりました。

ただ一直線に落ちたわけではなく上がってから落ちた形になっていますね。

今回はFOMC後の為替と米国市場の動き、今後の流れについてです。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから

 

11月FOMC

さて、11月FOMCです。

大方の予想通り、0,75%の利上げが全会一致で決まりました。

パウエル議長は会合後の記者会見で、「前回FOMC以降に出た指標が、金利の最終的な水準が従来の想定より高くなることを示唆している」と述べています。

今後、想定していた最終金利よりも高くなる公算ですね。

ただその一方で、「どこかの時点で利上げペースを落とすことが適切になるだろう。その時期は近づいており、早ければ次回、もしくはその次の会合となる可能性がある。今は何も決定していない。停止について考えるのはあまりに時期尚早だ」と、利上げペース鈍化についても示唆しています。

まとめると、「・最終的な金利水準は想定より高くなる。 ・利上げペースを落とす時期は近づいている ・停止時期はまだ考えていない」とのことなので、つまるところ、「今後大きな利上げは少なくなるけど、利上げ自体は続けていく。いつまで続けるかは考えていない」ということになります。

今後は利上げ幅を縮小する可能性がある一方で、そのぶん利上げ終了までの時期はさらにダラダラと伸びる可能性が出てきたということですね。

利上げ幅縮小は、株式市場にとっては株高要因になりますが、利上げ自体が今後も長々と続くことは株式市場にとってはあまりよろしくない話です。

SP500

この「どっちやねん状態」から、S&P500は利上げ幅鈍化の話を受けて一時上がったものの、そのあとの「利上げ停止時期については考えていない」の発言から大きく落としていきました。前日比で-2.5%です。

map

セクター別で見ても基本まっかっかで、とくにGAFAMやテスラなどハイテク系が叩き売られています。一方で、高配当のベライゾンとAT&Tは微妙にプラスで引けました。通信系は不景気になると解約が増えるので、今後どうなるかといったところです。

dollen

ドル円のほうですが、利上げ鈍化の話を受けての一時145円まで円高が進みましたが、そのあとで「利上げ停止時期については考えていない」の発言から148円ぐらいまで一気に戻して、現在は147円前半です。短時間でかなり荒い動きをしていますね。

10YB

債券利回りですが、2年債利回りがもはやジョークみたいな上がり方をしています。2年債は政策金利に追従する利回りを示しますが、今後金利が5%に届くのを見越して、一直線に5%を目指していますね。

ラザード・アセット・マネジメントの米株責任者、ロナルド・テンプル氏は「今は米金融当局が方向転換、あるいは方向転換を示唆する環境ではない。実際にそうすれば、ミスを犯すことになる。当局はそれを認識している。12月の会合までには、インフレ統計と雇用統計がそれぞれあと2本ずつ公表される。その時点で、FOMCが引き締め減速を示唆することはあり得るが、それ以前はない」と述べており、現時点での利下げ減速観測は時期尚早との見方を示しています。

 

まとめとQ太郎の見解

今後の動きについてですが、バイタル・ナレッジの創業者、アダム・クリサフルリ氏は「利上げのペースは減速するかもしれないが、おそらく一段と進めることになるだろう」と述べています。

まとめると、今回のFOMCが示唆したことというのは、「金融引き締めのペースを減速するかもしれない。しかし最終的な金利水準は従来より高くなる」といったことです。

利上げペースを落とすかもしれない代わりに、到達点が遠くなったので、利上げ自体は今後もだらだらと続いていくという流れですね。

来年あたりにリセッションがきそうな感じですし、利上げの終わりが見えない状況なので、無理せずだらだら積立投資をしていくのが安全かなとは思います。心の余裕のために余力は残しておいたほうがいいでしょう。