FIREしたけど友達がいない
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回はFIRE後の人間関係や交友関係についてです。
本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
FIREしたけど友達がいない
このようなご質問をいただきました。
「Q太郎さん、こんにちは。質問したいことがあります。
現在、そろそろFIREができるような状況になってきましたが、FIRE後の人間関係について不安があります。
もともと友人や知人は多くなく、仕事を辞めたら人間関係はほぼ無くなってしまいます。そのことで今後の人生が不安です。
Q太郎さんはFIRE後の人間関係についてどうお考えでしょうか。お聞かせ願えれば幸いです」
とのことです。
会社勤めの人が退職やFIREすると、働いている人とは時間が合わなくなって、どんどん疎遠になっていくのはよくある話とは思います。
そのためこれはFIREだけでなく、老後問題でもありますね。とくに男性が多いですが、定年退職で会社を辞めて、そこから人付き合いが無くなって孤独になっていくというパターンです。
よくニュース記事とかにも「人付き合いをしないと老後が不幸になる」みたいな煽り記事があったりして、「友人がいないとヤバい」みたいな危機感を覚える人もいるとは思います。
かといって、無理に友人を増やそうとしていろいろなところに首を突っ込んでいくというのもなんか違いますし、「本当に人付き合いしたいの?」というところから考えていかなくてはなりません。
人によっては、人付き合いの多さが苦痛になる場合もありますしね。
そもそも友人が必要なのか?
そこでまず考えてほしいのは、「そもそも友人は必要なのか」といった問題です。
これは人の性格にもよりますが、「友人がいないと寂しい」とか「友人がいないと楽しくない」と思うなら友人をつくったほうがいいとは思います。
その一方で、「べつに一人でも楽しめる」という人は、無理に友人作らなくてもいいんじゃないかという気がします。
たとえば「一人でゲームを遊ぶのが楽しい」とか「動画を観ているのが楽しい」とか「一人で旅行するのが楽しい」というタイプの人ですね。Q太郎もどちらかと言えばこのタイプです。
その場合は、無理に友人を作らなくても、いろいろやっていくうちに趣味の合う人たちと交流できるようになっていきます。ただここでも、無理に交流をする必要はなくて、あくまで流れ上交流することがあるぐらいでやるといいとは思います。
質問内容からだと家族がいるのかどうかがわかりませんが、家族のいる人であれば友人と遊ぶより家族と一緒に過ごすほうが好きという人もいますし、FIRE後や退職後はしがらみのなくなった状態で、自分にとって気楽な生き方をしていけばいいんじゃないかと思います。
FIRE後・退職後に寂しさを感じる人
それでFIRE後・退職後に寂しさを感じるタイプの人ですが、この手の人は働いていたころは仕事がすごいできる人だったり、会社で高いポジションについていた人だったりすることが多いとは思います。ようするに仕事で優秀だった人たちですね。
仕事で優秀ということは、自分のアイデンティティが仕事に置かれてしまっているわけです。自分の人生の熱量を仕事に捧げてしまっている人たちです。
たとえばテスラのイーロン・マスクとか、アマゾンのジェフ・ベゾスとか、メタ社のマーク・ザッカーバーグとか億どころか兆単位で資産を持っています。
普通の人だったら「そんなにお金があったら、もう仕事辞めて好きなことして遊んでたらよくない?」と思ってしまうでしょうが、彼らは仕事を辞める気もありません。
好きなことをやっているからというのもありますが、ここまで来るともはやそれが人生になってしまっているので、彼らをFIREや退職させて仕事を奪ったらもう生きる意味が無くなってしまうわけです。仕事に人生全振りしていますので、それを取り上げたら彼らにとっては残りの人生は地獄なわけです。
アップル社のスティーブ・ジョブズが亡くなる前に、「もっと家族と過ごしていればよかった」のようなことを言っていましたが、個人的にはこれは大嘘だと思っています。
お金に困っているわけでもないので、本当にやりたかったらとっくにやっているはずなのです。それをやっていないということは、優先順位の一位が仕事で家族はそれより下なわけなのです。
そのため、仮にスティーブ・ジョブズが長生きしたとしても、その時間を家族ではなく、間違いなく仕事に使っていると思います。やりたければやっていたはずなのです。やっていないということは優先順位が低かったからです。
「人間、死ぬ前は正直」とよく言いますが、あれも大ウソだと思っていて、人間は死ぬ前ほど大ウソつきになります。
「もっと家族を大切にしていればよかった」とか「もっと遊んでいればよかった」とか、本当にやりたかったらそんな後悔を言う必要もなくとっくにやっているわけで、それをやっていないということは、あなたはあなたの望み通りの人生を送っていたとしかいいようがありません。
間違いなく優先順位が家族より仕事だから家族を大事にしなかったわけで、自分の望み通りのことを実行していたにすぎません。
それを死ぬ間際になって「家族を大切にすればよかった」とか大嘘をつかれても、家族からすれば「そんなことこれまでしてなかったら絶対嘘だよね。死ぬ間際にきれいごと言ってるだけだよね」としか思えないわけです。
そんなわけで現在やっていることというのは、あなたの優先順位的に正しいことをやっているだけなのです。良い悪いの問題ではなくて、自分にとって一番心地よいものを選択してしまっているわけですね。
たとえばブラック企業で働いていたとして、「そんなに嫌だったらやめたらいいじゃん」と言っても「そんな簡単な話じゃない」とか言ってきたりします。
しかし実際のところ、転職活動が面倒くさいとか、やめることで金銭的な不安があるとかで、けっきょくいまの会社に居続けたほうが安心感があるということだったりします。
本気で辞めたかったら転職活動もしていますし、辞めるための貯金もしているなど、計画的に動いています。それをしていないのは、いまの会社にいることのほうが優先順位が上になっているわけです。
これは良い悪いの問題ではなくて、人間というのは自分にとって一番心地よい場所に居座って、そこから抜け出したくないという性質があるからです。コンフォートゾーンというやつですね。
そんなわけで、FIREや退職というのは、これまでの慣れ親しんだコンフォートゾーンから抜け出す作業でもあるので、不安があるのも当たり前と言えば当たり前です。
会社勤めの人が独立して会社を興すことに不安があるのも、当たり前と言えば当たり前なのと同じですね。
そんなわけで仕事が楽しいとか、とくに大きな不満がないとかであれば、無理にFIREして仕事を辞める必要もまったくないとは思いますし、逆にいまの仕事に不満があるのであれば転職や、生活費を大幅削減させる代わりにもっと楽な仕事に就くなど、ちゃんと考えたほうがいいでしょう。
『年収90万円で東京ハッピーライフ』の著者のように、週2回の労働、月8万円で余裕で暮らしている人もいます。自分の生活スタイルをどうしたいかはよく考えたほうがいいでしょう。
FIRE後・退職後の交友
話を戻しまして、FIRE後・退職後の交友関係についてですが、まわりの風潮に振り回されずに、まずは自分の性格がどういう性格なのかを把握しておきましょう。
そもそも仕事が楽しくてやめる必要性がなければ、FIREというか早期退職する必要性はまったくないわけです。仕事が楽しいのですからそれを続けてください。仕事をしている限りは人付き合いはありますので、交友関係の寂しさに悩まされることもないでしょう。
逆に一人の方が気楽という方は、下手に交友関係を増やしまくっていると逆に疲れたり不幸になったりすることもあります。このあたりはちゃんと自分で把握しておいた方が良いです。
よくある「人付き合いをしないと老後が不幸になる」みたいな話をうのみにする必要はありません。老後が不幸になるかどうかはあなたが決めることです。人付き合いをしなくても幸福な人はたくさんいます。まずは自分が何に幸せを感じるかを理解することが重要です。
逆に外交的で交友関係が必要な人がFIREや退職をしたケースですが、この場合は緩い仕事をしたり、ボランティアに参加したり、町内のクラブ活動みたいなのに参加するのもいいでしょう。役場の出している情報誌とかにその手の情報はいくらでも乗っているので、気になったものがあれば参加していくのがいいとは思います。役場のホームページなんかもチェックしてみるといいですね。
学生のころとは違って、ある程度の年齢になると、共通の目標とか興味とかがないとなかなか友達付き合いは難しいですしね。「友達のための友達」みたいなのは作るのが難しいとは思います。
本を読むのが好きな人は、家にある本でもあえて図書館とかイオンモールとか人の多いところで読むなどすれば、妙な寂しさを感じずにすむとは思います。Q太郎も図書館で本を読むのが好きで、海外へ行ってもだいたい図書館で本を読んでいます。空調きいてますし無料ですしね。
イオンモールで携帯ゲーム機やスマホでゲームをやっている人もけっこういたりしますので、イヤホン使わずに音を出すとか迷惑をかけないかぎりはあんな感じでいいんじゃないかとは思います。
ちなみに以前中国へ行ったときに、地下鉄やバスの中で、みんな普通にイヤホンつけずに大音量で動画見たりしてましたし、まわりの人も全然気にしてなかったりします。台湾でも地下鉄でイヤホンなしで動画観てる人もそこそこいるので、このあたりはお国柄の問題もありますが、当然ながら日本ではやらない方がいいでしょう。その国の文化に合わせた方が良いとは思います。
それと交友関係をつくろうとするときに一番よくないのが、必死になりすぎることですね。逆の立場になって考えると、必死に友達になろうとする人を友達にしたいとはあまり思わないでしょう。仕事とか趣味とかなにか目的があって、その流れでゆるく交友関係をつくっていくぐらいでいいとは思いますね。
まとめ
そんなわけでまとめると、
・FIREや退職は、これまでのコンフォートゾーンから抜け出す作業。不安があって当たり前。(これまでと違うことをするときは必ず不安が付きまといます)。
・そもそも自分に友人は必要なのかを考える。(性格的な問題もあるので、無理に交友関係を広げてストレスをかかえこむみたいなことは避けたほうがいいとは思います)
・仕事で優秀な人ほどFIRE後・退職後に寂しさを感じやすい。仕事が楽しければ仕事を続けることも考える(仕事も趣味の一種ですしね)。
・交友関係が必要であれば、緩い仕事をしたり、ボランティアに参加したり、町内のクラブ活動みたいなのに参加する。(何か共通の目標があるものに参加した方が良いですね)
・読書やゲームが好きな人は、図書館や大型モールなど公共施設を利用して、そこで読書やゲームをする(とりあえずまわりに人がいれば変な孤独は感じにくいとは思います)。
・必死に交友関係を作ろうとするのは逆効果。あくまで仕事や趣味などの目的があって、それに向かって進んでいく人たちとゆるやかにつながっていくという感じで、気楽に交友関係をつくる。
となります。
とにかく「人付き合いをしないと老後が不幸になる」みたいな話をうのみにせず、自分の性格に向き合って、どういう状態が幸せなのかを考えるといいでしょう。
交友関係をつくるにしても、目的に向かって一緒に歩いていく仲間というように、ゆるくつながっていくのがいいとは思います。
一番よくないのは「友達がいない」と気を病むことなので、あくまで自分の性格に合わせて、ゆるく幸せに生きていくといいとは思います。