現金の置き場に最適?楽天マネーファンドのメリット・デメリットを検証!有効な使い方も

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rakuten MMF

新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。

今回は楽天マネーファンドのメリット・デメリット、有効な使い方についてです。

本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。

楽天マネーファンドは安全?適切な使い方は?

以前に、米国株以外の投資先として、米国劣後債はどうかということについてご質問に対する動画を出したところ、現金置き場に楽天マネーファンドを利用するのはどうかというご質問をいくつかいただきましたので、今回は楽天マネーファンドについてです。

楽天マネーファンドの中身

楽天マネーファンドというのは、ようするにMMFのようなものですが、これまでに楽天にあったのは外貨建てのMMFだけだったので、為替を気にすることなく日本円での投資ができるという点ではかなり便利だとは思います。

ちなみに現在の楽天マネーファンドの利回りですが、0.46%ほどで、SBI新生銀行の普通預金である0.4%よりも大きい利回りになっています。

この利回りの計算の仕方ですが、7日間の分配金実績(税引前)をもとに計算されたものですので、どんどん変化していきます。将来の利回りを保証しているわけではないことには注意が必要です。

ただ現状では楽天銀行のほうは、マネーブリッジでの利回りが0.2%ほどなので、SBI証券を使っていない人には一つの選択肢にもなるでしょう。

具体的にこの楽天マネーファンドの中身は何かといえば、基本的には短期の公社債が中心になります。以前の動画で話した劣後債ですが、基本的に長期債が中心になるので変動が激しいのですが、短期債の場合は変動が小さいので安定運用がしやすくなります。ようするに短期なので先の見通しが付きやすいという事ですね。安全運用したい人にとっては、一つの大きなメリットになります。

楽天マネーファンドだと、ポートフォリオの平均残存期間を90日以内にしていますので、リスクはかなり低く取っていますね。国や日銀以外の債券については、1社以上の信用格付業者からA-相当以上の長期信用格付け、またはA-2相当以上の短
期信用格付けを受けている適格有価証券を投資対象とします。

安全性は高いですが、その代わり、利回りは大したことないという感じにはなっています。利回りの高さ=リスクの高さですし、このあたりは交換条件になりますね。

あと分配金は払い出されるわけではなくて、月末最終営業日の1営業日前にそのまま再投資されます。分配金を使いたい場合は自分で引き落としする必要がありますので、そのあたりも注意してください。普通預金とおなじように利息がいつでも使える状態になっているわけではありません。

メリット・デメリット

それでこの楽天マネーファンドというか短期公社債ファンドですが、まずメリットの話をしますと、メリットその1はやっぱり日本円で投資できるのが強いと思います。日本円の待機資金を一時的に置いておけるということですね。

これまでの外貨建てMMFですが、米国株や米国ETFの配当をドルで受け取っている人が、待機資金を一時的に置いておく場所としてはよいのですが、日本円の待機資金を外貨建てMMFに置くと為替変動を受けて下手すれば損するわけですね。

しかも外貨建てMMFはスプレッドがやけに大きくて、ドル転費用もぜんぜん安くないわけです。

SBI証券のほうはSBI新生銀行の普通預金が口座連携していれば0.4%になるので、待機資金をSBI新生銀行に預けておけばいいだけなのですが、楽天だとマネーブリッジの金利0.2%ぐらいしかないので、SBI証券に比べると不便さがありました。

「だったらSBI証券にしろよ。普通預金だと元本保証だし」という話ですが、まさにそのとおりといえばそのとおりなのですが、楽天証券の方は画面の見やすさとか使いやすさもあるので、このあたりは個人個人の快適性を優先したらいいとは思います。

そんなわけでドルの待機資金を一時的に置いておく外貨MMFのように、日本円を一時的に置いておく場所としてはよいんじゃないかとは思います。

メリットその2は、入出金が速いということです。

入出金は一日に1回だけですが、翌日には完了するので、すぐに使いたいという場合には便利とは思います。さすがに流動性の面では普通預金には勝てませんけど、他の投資信託とかに比べれば換金速度は速いですね。現在Q太郎が取り崩ししているオルカンとか、けっこう換金に時間かかりますしね。

メリットその3は、先ほども述べたことですが短期公社債なので見通しが付きやすいことです。

個人的に劣後債をあまり進めないのは、長期債なので金利変動に対するボラティリティが高いのですね。それに対して短期債だと金利が低い分ボラティリティも低いので、低ボラで安全運用したい人にはいいんじゃないかとは思います。

デメリット

一方でデメリットについてですが、デメリットその1は元本保証ではないことですね。

楽天マネーファンドはあくまで短期公社債詰め合わせの投資信託ですので、元本保証はいっさいされていません。国や日銀中心なので大丈夫とはいえ、なんかあったときには大きな損失をかぶる可能性もあります。

劣後債もそうですが、そのリスクと比べて、現在の0.46%ほどの金利がリターンとして釣り合うのかということはちゃんと考えておいた方が良いとは思います。

例えばSBI新生銀行の普通預金で0.4%ですが、ご存じのように銀行は1000万円以下の預金に対しては全額が保証されます。それにちょっとうわのせされたぐらいの金利でリスクを負っていいかどうかも考えたほうがいいでしょう。

デメリットその2ですが、運用実績がないことです。始まったばかりなので当たり前ですが、実際にどんな運用になるかは現状わからないといったところです。

そしてデメリット3ですが、先ほども述べましたが、利回りはあくまで7日間の分配金実績(税引前)をもとに計算されたものなので、年間分配金を約束したものではないということです。短期債なので、直近でそれほど大きく変わることありませんが、長期で見れば大きく変動する可能性もあります。

デメリットその4は、長期になるとリスク・リターンがかみ合わなくなることです。リターンが少ない分、長期になればなるほどリスクが高まってシャープレシオが低くなっていきますので、それだったら株式とかで運用した方が良いとは思いますね。

有効な使い方

それでこの楽天マネーファンドの有効な使い方ですが、外貨MMFとおなじように、日本円の待機資金を一時的に預けておく場所として利用するのがいいかなとは思います。

先ほども述べたように、正直この手のものを長期運用するぐらいなら、リスクリターンを考えると株式とかの方がいいんじゃないかとは思います。長期になればなるほどシャープレシオが低くなってしまいますしね。

基本的には外貨MMFと同じあつかいでいいとは思います。将来的に投資する資金の一時置き場ですね。

そのため、生活費とか生活防衛資金を置く事はあまりおすすめしません。いざというときにすぐ使えませんし、やはりこの手のものは普通預金など、流動性が高く元本保証されたもので保持しておいたほうがいいでしょう。いざというときにさっと使えなかったら意味がないですしね。

あとは楽天銀行で、普通預金で保障されている1000万円以上を超えた分を楽天マネーファンドにぶち込むというやり方でもいいとは思います。

そんなわけで、長期投資的にはリスクリターンの割が合わなくなるので、投資に使う待機資金の一時置き場という感じで使えばいいんじゃないかとは思います。

まとめ

そんなわけでまとめると、

(メリット)
・日本円で投資できる。
・入出金が速い。
・短期公社債なので見通しが付きやすい。

(デメリット)
・元本保証ではない。
・運用実績が無い。
・利回りは7日間の分配金実績から計算されたもの。将来の金利を約束するものではない。
・長期になるとリスク・リターンがかみ合わない(リターンが少ない分、シャープレシオがどんどん低くなる)。

となります。そのため、長期の場合は株式での運用の方がシャープレシオで考えれば有効ともいえます。

使い方としては、

・外貨MMFとおなじく、投資待機資金の一時的な置き場。
・普通預金で保障されている1000万円以上分の一時的な置き場。
・流動性や安全性を考えると、生活資金や生活防衛費は普通預金で持っておいた方が良い。

となり、基本的には外貨MMFと同じように資金の一時的な置き場になりますね。長期だったら株式とかインデックス投資信託とかで運用した方がリスクリターン的には良いとは思います。

そんなわけで、使い方としては外貨MMF的な感じでよいとは思います。生活費とか生活防衛資金とかは流動性の高い普通預金にしておいたほうが安全とは思いますね。