新NISAで損しない利益確定タイミング

新NISAFIRE, 投資お役立ち情報

nisa rikaku

新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。

今回は新NISAで損をしない利益確定タイミングについてです。

本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。

新NISAの利益確定

こんなご質問をいただきました。

いつも参考になる動画をありがとうございます。

新NISAの利益確定についてですが、現在は取り崩しをせずに複利を効かせる形で置きっぱなしにする予定です。

問題は出口戦略で、どういうタイミングで売却をすればよいでしょうか。「こういうタイミングなら売却してもよい」など、できるだけ損しない方法で、4%ルールや毎月取り崩し以外の方法を教えてください

とのことです。

現在、Q太郎は0.3%ルールなど、毎月取り崩しをしていますが、べつに取り崩したくなければそのまま置いておけばいいとは思います。

それで使う段階になってから、毎月0.3%取り崩したり、毎年4%取り崩したりするといいんじゃないかとは思います。

ただご質問に「4%ルールや毎月取り崩し以外の方法」とありますが、これは定期的に取り崩したくないということでしょうか。

それでしたら、まず考えられる方法としては「使うときに使う分だけ取り崩す」ですね。これが一番シンプルですね。

例えば今月5万円使いたいとなった場合、その月だけ5万円取り崩すというものです。次の月に取り崩す必要がなければ、そのまま何もしなければいいという話です。使いたいときに使いたい分だけということですね。銀行でお金をおろすような感じでの取り崩しです。

ただ注意したいのは、投資信託の場合はすぐにお金が入ってくるわけではありません。取り崩し投資の方でもやっているように、売却注文を出してから、実際に現金を受け取れるまでは数日かかります。

たとえば1日に売却注文を出しても、そこから注文確定に2日ぐらい、実際に現金を受け取れるのがそのあとになりますので、5日前後で見ておいたほうがいいでしょう。そのため、緊急で必要な場合には対応できなくなるので、前もって計画的にというか早めに売却注文を出しておいたほうがいいです。

それでご質問の中に「できるだけ損しない方法」という注文がついていますが、損したくなければ、取り崩すタイミングは元本割れしていないときに限りますね。

元本割れしたときに取り崩してしまうと損失を出す上に、新NISA口座だとその損失を計上することもできないため、単に無駄な取り崩しになってしまいます。特定口座なら損失を利益とぶつけて税金の節約に利用できますが、新NISA口座はそういうことができないので、取り崩すのであればできるだけ含み益のときに取り崩さないと無駄になってしまいます。

そんなわけで、損したくなければ、できるだけ含み益のときに取り崩さないといけないですね。新NISAで含み損のときの取り崩しは、損失が利用できない分、特定口座よりも損していることになりますしね。

「NISA損切り」が一時期パワーワードとして流行っていましたが、NISAで損切りすると損失計上もできない分、本当に損していることになります。緊急でどうしてもお金が必要というとき以外は、含み益でなければ取り崩さないほうがいいでしょう。

そのためには、別途貯金を用意しておく必要がありますね。

たとえばバケツ戦略であれば、短期バケツに生活費1年分、中期バケツに生活費5年分を入れて、長期バケツでリスク資産による資産運用を行うというものです。ズドンして含み損の間は、中期バケツから必要なお金を取り崩して使います。含み益が出てきたときは、長期バケツから取り崩して使えばいいですね。

中期バケツの5年というのは、リーマンショック時の回復が5年ぐらいなので、これぐらいあればいいかなというラインです。これ以上長引いた場合は、運が悪かったとあきらめてください。投資に絶対はありませんしね。

損したくないのはわかりますが、絶対に損しないというのはこの世にないと思ってください。「損する確率が低い」というのならわかりますが、「絶対に損しない」は絶対にありえません。

S&P500だろうがオルカンだろうが、長期投資で絶対に損しないということはありません。未来がどうなるかわかりませんので、「損する確率が低いんじゃないかなー違う可能性もあるけどー」ぐらいの感じで期待を持ち過ぎずに投資を続けていくのがいいでしょう。

投資の世界で「絶対もうかる」とか「絶対損しない」いう広告宣伝があったら200%詐欺なので、条件反射的にそういうのは無視した方がいいでしょう。FXの自動売買とかもこの手のですね。話を聞くのも時間の無駄ですし、やつらはプロですので、あなたの欲望をたきつけるような話ばかりをしてきます。

とにかく「見ず知らずの人にうまい話をする人はいない」と心得て無視するのがいいでしょう。本当にもうかるなら自分たちだけでやりますし、人にいうことなんかしませんしね。そんないい方法を、わざわざ時間を使って人に教えるんだったら、その時間を使って自分で稼げばいいだけですしね。

2倍ルール

それともう一つの方法としては、含み益が2倍になったときですね。以前やっていた元本保証レバナスもこの方法ですが、いわゆる2倍ルールです。

2倍になったときに、半分売却すれば元本を取り返したことになるので、残り半分は元本保証状態での投資になります。100万円が200万円に増えたら、半分の100万円を売却すれば元本は取り返せるので、あとは増えようが0円になろうが知ったことではないわけです。

特定口座だと税金分の20.315%を考えると、100万円が226万円以上になったときに126万円を売却すれば、税金分を指しい引いた残りでだいたい100万円が取り返せます。ようするに含み益が元本の1.26倍にならないといけないのですが、新NISAだったら税金はありませんので、単純に2倍以上になったときに元本分売却すればいいだけです。

ただ2倍になるまではかなり時間がかかりますし、2倍にならないかもしれませんので、このあたりも運任せになりますね。

ただ運よく2倍になった場合は、一つの売却タイミングとして覚えておいてもいいとは思いますね。とくに元本を気にする人は、「2倍になったら半分売る」と心得ておくといいとは思います。逆に複利を効かせたい人は、取り崩さないほうがいいでしょう。

 

まとめ

そんなわけでまとめると、

・複利を効かせたければ、お金を使いたいときに、使いたい額だけ売却する。(ただし投資信託は現金化まで数日かかりますので、計画的におこなったほうがいいでしょう)

・新NISAで損したくなければ、含み益のとき以外は取り崩さない。特定口座と違って損失を計上できない。(新NISAでの損切りは、単純に損失になってしまいます)。

・含み損対策のため、バケツ戦略などで含み損を切り抜けるための現金を用意しておく。(たとえば中期バケツに無リスク資産で5年分の生活費を確保しておくなどですね)。

・「絶対に損しない」というのはこの世にないと心得ておく。

・含み益が2倍になったところで元本分を売却すれば、元本保証状態になる。元本を損したくない人は一つの売却目安に。

・ただ複利を効かせたければ、やはり必要になるまでは売らないほうがいいかと。

となります。

そんなわけで複利を効かせたければ、基本的には必要になるまで売らずに、必要なときに必要な額だけ取り崩せばいいでしょう。損したくなければ、取り崩しは含み益のときだけですね。

元本が心配な人は、2倍になったときに元本分だけ売却するといいとは思います。とりあえず元本は確保できますしね。

そんなわけで新NISAでは、含み益のときに取り崩すというのを基本にして運用していくといいとは思います。「新NISA損切り」は損失計上もできないのでうまみがないため、個別株を買ってその会社がヤバいとかいう理由でもなければ長期保有したほうがいいですね。