株価暴落でQYLDはどうなる?|QYLDの消滅する日
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
世界的に株式市場の先行きが怪しくなってきましたね。
まだ1回も利上げしていないのにこの状態だと、今後どうなるのか予測が尽きません。
「俺はあと3回変身を残している」みたいな状況ですしね。
本当にどうなるんでしょうね。
今回はQYLDの先行きについて述べていきます。
あくまでQ太郎の意見なので、投資判断はご自身でおこなってください。
人の意見を聞いて投資することだけは、ぜったいに避けてください。
QYLDの現状と償還リスク
金融緩和など金余りの状況で、さまざまな投資対象に資金が注入されてきました。
VTIに投資するという最適解がありながら、人は金が余ると、よけいな投資をしてしまうのですね。
そんな追い風を背景に、QQQの原資であるグロースの代表みたいなナスダック100が勢いを伸ばしてきました。
ここ10年は本当に勢いがありますね。
QYLDもこれにあやかり、年1.7%ほどのペースで元本は削られていきますが、トータルリターン的にはそこそこのリターンが得られました。
まあ、税金分を引くと、リターンはかなり下がりますけどね。
それで、現在はテーパリングと利上げで、ハイパーグロースなどのふわふわした銘柄から堅実なバリュー株へと資金の移行がはじまっています。
とくにナスダック銘柄など、ふわふわしたグロース系から資金引き上げがはじまっている感じなので、ハイパーグロース株の集まりであるQQQも、あまりよい環境ではなくなっていますね。
QQQは年初来から10億ドル以上流出していますので、大口が逃げはじめている感じもありますね。
ちなみにQ太郎はITバブルを経験していますが、1回でガツンと落ちたわけでなく、1年単位で分かりにくく落ちていくんですね。
下がって、ちょっと上がって期待を持たせつつ、また下がるを繰り返して落ちていきます。
そして年がかりで頂点から70%以上落ちました。
70%はけっこうすごい数字ですね。
100万円投資していたら70万円以上の損失、1000万円なら700万円以上の損失、苦労して貯めたお金が一年ほどで消えてしまうことになります。
そして、その元本が回復するのは15年後です。
レバレッジをかけていた場合はもっとひどく、元本回復まで20年ですね。
ただ、当時のPERが70倍と異常過ぎたというのもあり、現在の環境ではまだ大丈夫という意見もあります。
まあ、ただ、Q太郎は基本楽観視はしない主義です。損しないことを第一にしていますので。
償還リスク
QQQの落ち込みが大きいと、QYLDが消滅する償還リスクも爆上げになります。
株の集まりであるQQQは大きく減っても、企業が全滅に近い状態にならないかぎりは生き残ります。
しかし、それを利用したカバードコール商品のQYLDはそのかぎりではありません。消滅してしまう償還リスクを抱えています。
オプション取引につかう商売道具「QQQ」が70%減になると、当然QYLDの分配金も70%減になります。
カバードコールの性質上、上げはオプション代の値幅だけですが、下げはQQQと同じレベルを食らいます。オプション代でちょっとだけプラスされますが、本当にちょっとだけです。
上げはちょっと、下げはドカーン。コツコツドカーンの典型ですね。このあたりの仕組みは以下の記事をご覧ください。
それにQYLDは、10%の高配当といっても、あくまで元本に対して10%ですから、元本が減ってしまうと、当然分配金も減ります。
100万円で10万円もらえていたものが、30万円になれば3万円になります。
分配金も配当金も、あくまで元本に対してなので、元本が伸びないと分配金も伸びません。
そして現在、QYLDは毎年約1.7%ほど元本が棄損されますので、
10年後には82万円、分配金は8.2万円
20年後には67万円、分配金は6.7万円
と順調に減っていきます。
ここで考えてほしいのは、この2%の棄損が、QQQの調子のいい時期の話なのですね。
チャートを見ればわかりますが、絶好調のQQQに対して、逆相関のようにQYLDの元本部分が落ちていきます。
それとQYLDのボラティリティはQQQに比べれば低いのですが、マックスドローダウンに関しては、QQQが-17.35%に対して、QYLDは-25.31%と、QQQ以上の下げを食らっています。
それで大きな問題として、QYLDの設定日は2013年12月11日で、この期間にQQQが食らった下げは、せいぜい先程の-17.35%ぐらいです。
今後QQQが大暴落を起こしたばあい、QYLDの歴史上遭遇したことのない事態になるので、正直どうなるかは予想がつきません。
つまり前例がない状態です。
QQQがあきらかに下がるという話になれば、そもそもオプションを買う人が少なくなります。
コールオプションは上がるから買うのです。
で、QYLDは株価ではなく、オプションを売って稼いだお金を配っているので、オプションが売れなければそもそも配るものもありません。
タコ足配当にも限度があるので、その場合は運営継続不可として、早期償還となります。残った純資産を、口数に応じて払い戻すのですね。
そのため、今後、もしQQQが大暴落したばあい、QYLDの歴史上にない事態ということになりますので、早期償還も覚悟しておく必要があるかと思います。
そして早期償還をこらえたとしても、ボラティリティが低いことから、落ちた元本の回復速度は遅いです。
オプションが売れない状態も続くと思いますので、泣き面に蜂みたいなことになりますね。
そのため、QYLDは「ぬくぬくホールドして分配金をもらう」というような商品ではなく、つねに償還リスクにおびえ、いつでも撤退できる状態をつくる必要のある投資先といえます。
何度も言っていることですが、Q太郎は、ヤバければ明日にでもぜんぶ売却して引きあげる気満々です。
投資の世界に絶対はありませんし、QYLDがあと何年持つかはわかりません。
QQQが大暴落で、今年中にQYLDが消える可能性もあります。
まとめとQ太郎の見解
投資の世界に絶対はありません。
つねに「QYLDはいつでも消滅する」ぐらいの心構えで投資するのがいいかなとは思います。
ナスダックの動きは見張っておくべきだとは思いますね。
本当に、投資に絶対はないので、「すべてのことが起こる」と考えた方が良いでしょう。
それこそ、今年中にQYLDが消滅するという可能性もです。
いまのところ、ぬくぬくできるのはVTIやVOOなどへの毎月積み立てインデックス投資ぐらいかと思います。
ただそれすらも、人口増加が続く2050年までぐらいかと思います。
投資に絶対はないのです。