QQQ/QYLD さらに10%超の大幅下落見込み【米国株投資】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
先週は大荒れの米国市場でした。詳しくは前回を参照してください。
先週末の問題児だったイギリスのトラス政権ですが、昨日クワーテング財務相がダメ押しとばかりに、さらに追加減税を表明してきました。
これによってポンドがさらに下落。みんな大好き高配当銘柄のブリティッシュアメリカンタバコ(ティッカーシンボルBTI)が先週6%近く下げましたが、今週さらに下げてきそうですね。
そんな中、年初来約-30%で絶賛暴落中のQQQやQYLDですが、さらに10%超のズドン見込みについての話題です。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
ナスダック100指数の大幅下落
さて、絶賛暴落中のQQQやQYLDですが、GAFAMの決算悪化によって、さらに10%の大幅下落が見込まれています。
QQQやQYLDのもととなっているNasdaq100指数ですが、ブルームバーグの記事で、「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」の週間調査では、「回答者914人のうち3分の2余りは、ハイテク企業利益が年内いっぱい市場予想を下回ると見込んでいる」としています。
世界的な景気不振により、どこの企業もまずまっさきに削減するのは広告費です。とくにネット広告への出資は減少するものと思われます。
そうなると、広告費で収入を得ているグーグルなどが収益を落として、決算やばくなるという話にもなってきます。
また景気悪化になると、一般家庭は出費をおさえるため、固定費となるサブスク解約がすすむことから、ネットフリックスなどの動画配信サービスに大きな影響が出ます。
あとメタもメタバースが微妙な感じで、しかも不景気になればそんなもので遊んでいる余裕もなくなるでしょう。メタとメタバースについてはこちらを参照してください。
はっきり言えば、「生活上無くてもいいもの」がまっさきに切られていきますね。
実物を売っているアマゾンなどの小売企業は、一般従業員への大規模投資をおこなってきましたが、インフレによるコスト増とドル高からの収益悪化で、こちらも決算がやばくなりそうです。
Nasdaq100指数を参照するETFのQQQは年初来で-31.41%と-30%ラインを突破。
QYLDのほうも追いつき追い越せと、年初来-28.58%まで下げてリーチをかけています。
ここからさらに10%以上のズドンを見込んでいる投資家が多く、ハイテク銘柄は警戒状態になっていますね。
ただハイテク銘柄に対するポジショニングについてですが、アンケート結果では、今後半年で「保有量を増やす」と答えた回答者が3分の1、「保有量を減らす」と回答したのが3分の1、「現状維持」が3分の1といったところですね。
保有量を増やしたい人も、あるていど下がってからのエントリーとは思いますので、けっきょくのところ様子見派が3分の2を占めているような状況です。こういう状態だと恐怖指数のVIXも上がりづらいとは思います。
みんなキャッシュポジションがっつり持って、下落を待ち構えている状態ですね。
なんにしろ高金利ですし、ハイテク銘柄は、しばらくはきつい展開がつづくでしょう。
「じゃあ、何に投資したらええねん」という話ですが、個人投資家の63%、プロの投資家の60%は、「電力料金上昇と燃料不足が、環境に優しい分野の発展に追い風」との見方を示しています。ただこの手のテーマ型投資はだいたいろくなことにならない気はします。
以前も環境系投資信託やら、VR投資信託やら、eSportsのETF「HERO」やらありましたけど、この手のものでうまくいってるのをあまり見たことがありません。テーマ型投資信託やETFは、経費率だけがやたらと高いぼったくり商品という印象です。HEROは年初来で-37.19%ですしね。
まとめとQ太郎の見解
なんにしろ、4%を超える高金利になれば、それこそ株なんか買わないで銀行にあずけて利息をもらったほうが低リスクですみます。
今後ハイテク系はさらに厳しくなるでしょう。いまのところはゴールドも債券も落ちてますから、現金大勝利といったところですね。
ドル円のほうですが、本日144円台に貼ってからの、日銀介入警戒での売戻しで現在143円台後半です。
ただ本日、日銀の黒田総裁が「金融緩和を継続する。当面金利を引き上げる気はない。当面は数カ月ではなく2~3年」と明言しました。
こういう話をしてしまうと、円売りがしやすくなってしまうので、正直どうかなとは思います。
欧米の主要中銀が利上げしている中、日本は唯一マイナス金利を続けている状況なので、為替介入してもそのあとは時間の問題で適正値まで戻ってしまうでしょう。
アメリカの利下げは少なくとも来年以降になりそうですから、しばらくは金利差で円安が高止まりする状況とは思います。
今後は業績悪化からの、悪い決算連発で普通に株価が落ちていくという、当たり前の株価の動きをしてくるでしょう。
少なくとも無理な投資をする時期ではないので、様子見モードで流れに乗る投資をしたほうがいいとは思います。