株・ETF売却に迷った時の、3つのチェックポイント【QYLD売るべき?】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
Nasdaqの株価下落によって、「QYLDを売ったほうがいいかどうか」という質問がかなり増えてきました。
売買指示は法律に触れる可能性があるので、Q太郎が直接お答えすることはできません。
また株の売買は自己責任であり、自分の判断のもとでおこなう必要があります。
そこで今回は、あくまで「一般論」として、「株やETFを手放すかどうかに迷ったときの判断基準」について、3つのチェックポイントを述べていきます。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
株・ETF売却の3つのチェックポイント
株やETFを手放すかどうかに迷ったときの、3つの判断基準についてです。
チェックポイント1 なぜその銘柄を買ったのか
チェックポイントその1は、やはり「なぜその銘柄を買ったのか」、そしてについて考え直してください。
「どういうきっかけで買ったのか」ですね。
老後資金のため、全米やS&P500に長期投資をするのであれば、直近の値動きは無視すればいいでしょう。「長期投資」という目的と、2050年まで人口増加が続くというシナリオが崩れないかぎりは大丈夫だとは思います。そもそも短期の動きに惑わされているようでは、長期投資はできません。
また短期でうねりを取りにいくにしても、例えば石油が上がると思ってエネルギーセクターETF「VDE」を買ったのであれば、その需要が続く限りはホールドなど、自分の思い描いたシナリオが崩れるまでホールドしておけばいいとは思います。
ただQ太郎はうねり取りが苦手なので、VDEは売却しました。VDEについては以下の記事を参照してください。
とにかくまず「なぜその銘柄を買ったのか」について、もう一度よく考えなおしてください。
そして現時点において、自分の想定したシナリオが崩れているかどうかをチェックして、ホールドすればいいかどうかを決めればいいかと思います。
できれば買う前に、「なぜこの銘柄を買うのか」をきちんと吟味したほうがいいでしょう。
さらにいえば、どういう状態になったら売るのかも、買うときに決めてしまえばいいかと思います。
Q太郎としては、買う分に関しては、急ぐ必要はまったくないと思います。
買わない限りは、得もしませんが、損もしませんしね。ゆっくり買えばいいのです。
Q太郎のスタイルはリターンの最大化より、リスクの最小化ですし、基本的にボラティリティの低い運用をしています。資産全体の変動も小さいため、あせらなくてすむという利点がありますね。
ボラティリティを押さえるためのキャッシュポジションの使い方については、こちらの記事を参照してください。
なぜ買ったのか、どういうときに売るのか、それを自分自身で考え直してみてください。投資は自己責任であり、取れるリスクも人それぞれです。
「株価の変動が気になって眠れない、毎日不安だ」
という人は、あきらかにリスク許容度を超えた投資をしています。
全部売却する必要はありませんが、枚数を減らすなどして、自分が安心して生活できるレベルにまで変動資産の量をおさえたほうがいいでしょう。
慣れてきてからゆっくりと増やせばいいのです。
「頭としっぽはくれてやれ」という格言通り、あせる必要はありません。
むしろ初心者のうちはリスク許容度も高くないので、損しないことを重視したほうがいいとは思います。
またストロングスタイルの人は、2000万円が半額の1000万円になっても「問題ないぜ」みたいなメンタルの強いがあるとは思いますので、自分の信じる道を歩んでいただければとQ太郎は思います。
人の数だけ投資の方法があります。そのためレバナス民を馬鹿にする必要もありませんし、投資をしない人を馬鹿にする必要もありません。
人それぞれのリスク許容度と、信じるシナリオに合わせて、一人ひとりが自分のスタイルの投資をするべきだとQ太郎は思います。
ちなみにQ太郎は、自分の持っている銘柄の株価はほとんど見ないスタイルです。
全体の動きとしてS&P500やナスダック、10債利回りぐらいは見ますが、個別の銘柄の価格がいくらになっているかとか、分配金がいくらになっているとか、ほとんどチェックしません。
毎日値動きがあるのは当たり前なので、それをいちいち追っていくときりがありませんし、管理しきれません。年末年始に、崩れている割合をリバランスするぐらいです。
基本的に投資は、アセットアロケーションの割合を決めたらほぼやることがないとQ太郎は思います。
短期でうねりを取るような投資は、いまのQ太郎には無理ですしね。
分配金についても、高配当株や高配当ETF、債券ETFなどありますので、それら一つ一つの上がったり下がったりをチェックすることもほとんどありません。
分配金が変化するのは当たり前ですし、それで一喜一憂しても仕方ないかなとQ太郎は考えます。さすがに20年もやっていると、正直どうでもよくなってきますね。短期取引もしてませんし。
あくまでQ太郎は、自分のシナリオに従って投資をし、それが崩れたときに売却をします。
株価を根拠にした取引は、基本的にはしません。
テクニカルは参考程度で、それを根拠にして取引をすることはありません。というか、そもそもそういう売ったり買ったりが、今のQ太郎の能力ではできません。
あくまでシナリオと投資環境を重視します。
投資環境というのは変わるものです。
去年と今年は、投資環境は違います。それらも考慮しつつ、一人ひとりが自分のスタイルで売買を考えるのがいいでしょう。
QYLDについては以前アップしたこちらの記事も参照してください。
チェックポイント2 リスクを理解した上で買ったか
チェックポイントその2は、「リスクをしっかり理解した上で買ったかどうか」です。
投資において一番危険な行為がなにかといえば、リスクを把握しないで投資するというものです。
トルコリラや円天、SBIソーシャルレンディングなど、この手の事件は枚挙にいとまはありません。
これらの根本になるのは、やはりリスクを理解せずに、高配当・高利回りにつられて購入してしまったことですね。
ポンジスキームのような古典的な手法がいまだに通用しているのも、リスクを理解しないで高利回り商品を買う人が多いからです。
聞いているほうもリターンの話は楽しいので、ついそちらばかりを聞いてしまいます。基本的に人はリスクの話を聞きたがりません。Q太郎みたいにリスクの話をする人は嫌われます。
たとえば、
「QYLDは高配当! 最高のETF! とにかくQYLDを買え!」
みたいな煽り文句で、高配当につられてリスクをろくに把握せず、いきおいで買ってしまったのであれば、今後の人生は注意したほうがいいかもしれません。
今のは適当に言っただけで、本当にそう煽っている人がいるかは知りません。これら買い煽りは風説の流布など、法律に抵触する可能性があります。投資経験のある人ならこの手の発言はしないかと思います。とくに投資経験の長い人が、一般ETFに比べてリスクの高い金融派生商品をすすめることはないかと思います。
Q太郎も自分で買っているだけで、他人には絶対すすめません。あくまでQ太郎自身がリスクを背負って買っているだけです。
いちおう分配金に関する記事は近日出そうと思いますが、その場合もかならず記事に注意書き的なものは入れる予定です。
基本的に詐欺師は、リターンをたっぷり、リスクをちょっと話すというスタイルを使います。とにかくリターンを強調します。
この手の人たちにリスクの話を聞いても、
「リスクは高くありませんよ」
などとあいまいなことを言われて、話をそらされてしまいます。
Q太郎が「リスクは高くない」と言われたら、「いったい何と比較してリスクが高くないのか」を突き詰めると思います。
Q太郎はQYLDを販売しているわけではありませんので、「リスクは高くない」など絶対に言うことはできません。
というか、そんなことを言えば法律に触れる可能性があります。リスクが高くない根拠がないからです。比較対象も不明ですし。
QYLDが詐欺商品というわけではありませんが、レバレッジやカバードコールなど金融派生商品には一般ETFにはない、さまざまなリスクがあります。
これらのリスクから、一般ETFに比べて償還リスクは高めです。詳しくはこの記事を参照してください。
つまるところ、現時点でQ太郎が言えることというのは、
「一般ETFと比べると、金融派生商品のETFはリスクが高い」
ということです。
と言うか、これはただの一般論です。当たり前のことを当たり前に言っているだけです。何も特殊なことは話していません。
「VTIに比べると、レバナスやQYLDは長期保有のリスクが高い」
と言っているのとおなじです。当たり前のことを当たり前に言っているだけです。
VTIは2050年まではガチホできますが、QYLDをガチホできるかといえば、Q太郎には無理です。他の人には可能かもしれませんが、Q太郎には無理です。ヤバくなったらすぐに逃げます。これは人それぞれで投資判断をおこなってください。
もし今後、投資商品を売ろうとしているセールスマンを相手にすることがあれば、
「どんなリスクがあるのか」
をまず聞いて、
「リスクは高くありません」
と言われたら、
「いったいなにと比較して、リスクが高くないのか」
など、しっかり聞くのがいいでしょう。
もう一度当たり前のことを言いますが、「一般ETFと比べると、金融派生商品のETFはリスクが高い」です。
仕組みが複雑になれば、その分リスクも増えます。
そして長く相場に残っている人ほど、リターンよりリスクを重視しますので、金融派生商品をすすめることはありません。教科書通りの当たり前の話です。
Q太郎は自分の判断でリスクを負って買っているだけで、QYLDもレバナスも他人にはすすめません。
チェックポイント3 持っていて不安にならないか
チェックポイントその3ですが、「持っていて不安にならないか」です。
不安になっているのであれば、リスク許容度を超えています。
投資は、専業の方でないかぎりは、あくまで放置してもそんなに気にならないという割合でやるがいいかと思います。
「仕事も手につかない。財産が減るのが怖い」
と思っているのであれば、リスク許容度の範囲外の投資になってしまっているのです。
そのばあい、全部売らずとも、枚数を減らすなりしたほうがいいかと思います。自分が心地のよい投資金額まで落としたほうがいいでしょう。
それにメンタルがやられて、腹痛やら頭痛やらの病気で病院に行くことになれば、よけいにお金がかかることになります。
たとえばいまQ太郎は元本保証レバナス実験をしていますが、これは10万円のレバナスに対して90万円のキャッシュポジションを持っているから、放置しても気にならないのです。
それにQ太郎の現在のキャッシュポジションは40%ぐらいありますので、資産全体のボラティリティは低いです。キャッシュポジションについてはこちらの記事を参照してください。
とにかく、専業投資家でないかぎりは、投資が日常生活に影響をおよぼしている場合、ポジションの取り過ぎになっている可能性があります。
もういちどアセットアロケーションを見直して、自分にとって心地よい割合を探してみてください。個々の銘柄でなく、資産全体で考えてください。
そして投資した銘柄の値段を見なくても気にならない、分配金が上がっても下がっても気にならない、一年間放置しても気にならないような割合にするのがいいかとQ太郎は思います。
短期取引のばあいは、アセットアロケーションとは別の財布を用意して、そこでやるのがいいでしょう。
まとめとQ太郎の見解
まとめると、チェックポイントの1つ目は「なぜその銘柄を買ったのか」「どういうシナリオにもとづいて買ったのか」など、もう一度考え直してください。
チェックポイント2つ目は、「買った銘柄のリスクをちゃんと理解しているか」もチェックしてください。
投資で一番やってはいけないのは、リスクを理解せずに買うことです。
トルコリラや円天、それにいまだにポンジスキームの詐欺が通用するあたり、リスクを理解せずに投資している人が多いことの証明にもなっています。
心地よいリターンの話だけに耳を傾けないでください。
チェックポイント3つ目は、「持っていて不安にならないか」です。
不安なのはリスク許容度を超えた投資になっているからです。
メンタルを病んで、日常生活に支障をきたすのが一番よくないです。
ポジションを減らすなど、自分にとって心地よい投資をしてください。
放置しても気にならない金額、そしてきちんとリスクも理解している銘柄に投資するのがいいですね。
Q太郎は個別株では、コカ・コーラとかマクドナルドとかわかりやすいものに投資しています。コカ・コーラやマクドナルドが潰れることはたぶんないでしょうしね。
ぎゃくにFacebookみたいなのは、廃れるのも早いですしね。mixiもいまではほとんど使われていませんし、メタバースみたいなのも微妙ですね。メタバースが微妙な理由についてはこちらの記事を参照してください。
そんなわけで、投資は人それぞれです。
リスク許容度の高い人もいれば、低い人もいます。
投資をはじめたばかりだと、このあたりの調整がけっこう難しいです。
Q太郎もそうでしたが、初心者のうちは自分がリスク許容度があると思い込んでしまうのですね。
いろいろ失敗していくうちに、適切な分量がわかってくるかと思います。
そのためにも、最初はポジションを取り過ぎないほうがいいのですね。
いまのQ太郎は、リターン最大化より、リスク最小化をめざしています。
キャッシュポジションをバリバリに使ってボラティリティを低くしてますし、フルインベストする気力はいっさいありません。
Q太郎としては、放置しても気にならない投資になっているのです。QYLDの分配金とか正直正確に把握していません。
「今度QYLDの2月の分配金についての記事をアップする」といいましたが、記事を作るという理由があるから正確な数字を把握しようとするのであって、それがなければあまり気していないと思います。
VYM、SPYD、HDVにも600万円ほど投資していますし、分配金をいくらもらっているかとかほぼ把握していません。
適当に貯まってきたら、少なくなっているところに再投資してバランスをととのえるぐらいです。
そんなわけで、専業でやってる方や、短期取引の方以外は、放置してもいいレベルの投資と言うのを考えたほうがいいとは思います。
これはいろいろやってみて、相場で生き残り続ければ、そのうち適切な割合が見つかるかと思います。
相場に長く残るということは、自分にとって心地よい割合をさがすということでもあります。
とにかくまずは生き残ってください。
まだ利上げも終わっていませんし、市場はまだまだ荒れるとは思います。
リターンを取るのはそのあとでじゅうぶんかと思います。
とにかく生き残って、自分にとって適切で心地よい投資の仕方を見つけるのがいいかとQ太郎は思います。