暴落対策!投資でキャッシュポジションが重要な3つの理由

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QYLD全力太郎ことQ太郎です。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから

人は相場の調子がいいときは、「さらにもうけてやる!」「レバレッジ2倍、いや3倍だ!」とか、つい前のめりになってしまい、リスク許容度を超えた投資をしてしまいがちです。

とくに先行投資してきた投資家たちの羽振りの良さを見て、大金を突っ込んでしまっていませんでしょうか。

本ブログでは毎月「元本保証レバナス実験」を行っていますので、興味のある方はこちらをご覧ください。

しかし逆にいまのような荒れた相場では、

リターンはいいから、とにかく損したくない

というように、リスクに気をつかってくるかと思います。

これはむしろいい傾向だと思っています。

投資初心者で、早めにリスクに気付けた方は、すばらしいと思います。

初心者のうちは、ついついまわりの景気の良さにひっぱられて、自分のリスク許容度を超えた投資をしてしまいがちですしね。

Q太郎的には、リスクはいくらでも気にしたほうがいいかと思います。

QYLDを買おうが、レバナスを買おうが、悪いことではありません。

投資をすること自体は悪いことではありません。むしろしたほうがいいでしょう。

問題は、「リスクをしっかり理解しないで投資をすること」です。投資が悪いのではなく、リスクをしっかり理解しないで投資をすることが悪いのです。

昔、日本でトルコリラの外貨預金が流行っていました。

Q太郎の親戚も、銀行のすすめでトルコリラにけっこう突っ込んでいましたね。

為替リスクをよく理解せず、利回りの良さだけで外貨預金をして、結果さんざんな目にあっています。

以前アップした「米国株投資のオンラインサロンで50万円の入会金を取られた親戚」に出てきた親戚とはべつの親戚です。暇があったらご覧ください。

投資の世界もおなじで、心地よいリターンの話を多くの人は好みますが、リスクの話は聞きたがりません

レバナスで100倍!」「QYLDで毎月50万円!」とかそういう話は聞きたがりますが、そのレバナスやQYLDのような一般ETFではない「金融派生商品」のETFには多くのリスクがあることを、人は聞きたがりません。情報収集の心構えについては、こちらの記事も合わせてご覧いただければと思います。

基本的にリターンの話は好まれ、リスクの話は好まれないのです。「嫌な話をするやつだ、士ね」ということになります。

そんなわけでQ太郎のブログを読んでくださっている投資初心者の方は、一般的には異端というか少数派だとは思います。Q太郎もそうでしたが、投資初心者は、普通はリスクよりリターンの話を聞きたがるかと思います。

Q太郎は、おいしいリターンの話だけをするのは生理的に受け付けないので、やはりちゃんとした話をするべきだとは思います。

リターンの話だけを聞かされて、失敗してきた人をたくさん見てきているからです。

ただ50万円取られた親戚は幸せそうなので、失敗ではないと思います本人が幸せならいいとは思います。

とにかく、あくまでいままでの話はQ太郎の考えなので、ほかの方が景気の良いリターンの話をすることを批判しているわけではありません。

リターンの話はリターンの話で面白いと思います。Q太郎も嫌いではありません。

ただやはり自分の大切なお金ですし、老後が近づいてくると失敗はできなくなります。

一般に、「年齢=債権の割合」といわれるように、年齢が上がるたびにボラティリティの低い資産を増やしていく必要があります。

40歳なら債券40%、株式60%

60歳なら債券60%、株式40%

というやつですね。

とくに高齢の方は、ボラティリティには注意したほうがいいでしょう。減った資産を取り戻すのは大変なことです。

-50%の損失を取り返すには、+100%が必要だということを忘れないでください。半分減ったのを取り返すには、減った金額を2倍に増やさなければいけないのです。減らすと増やすはまったく労力が違います。

Q太郎としては、生き残ることが最重要だと思っています。

そのために重要になるのは、キャッシュポジションです。

 

キャッシュポジションが重要な3つの理由

ここでいうキャッシュポジションは、現金や債券など、きわめてボラティリティの低い資産ですね。株式などに比べて、変動がきわめて小さな資産のことです。

理由1 ボラティリティのコントロールが容易

キャッシュポジションが重要な理由その1ですが、資産全体のボラティリティ(変動)のコントロールが簡単にできるからです。

Q太郎はできるだけボラティリティを押さえた運用をしています。

利益の最大化よりも、リスクの最小化を目指しているからです。

資産全体のボラティリティの管理ですが、一番簡単な方法というのが、キャッシュポジションの比率をコントロールすることです。

例えば株式100%にしたときの株価変動のばらつきが14%だとします。

それでこの比率をキャッシュポジション50%、株式を50%に変更すればどうなるかといえば、キャッシュポジションのボラティリティを0だと考えれば、資産全体のばらつきは半分の7%に抑えられることになります。

つまりキャッシュポジションの比率で、簡単にボラティリティがコントロールできてしまうのですね。

キャッシュポジションを50%にすれば、ボラティリティは半分になります。

キャッシュポジション30%ならボラティリティは-30%減ですね。コントロールが簡単なのです。めちゃくちゃ簡単でしょ?

相場が荒れる」というのは、相場のボラティリティが上がっている状態ですね。

ボラティリティが高いと株価は乱高下をはじめますので、自分の資産の変動をできるだけ抑えなければなりません。

人口増加の続く2050年までガチホできるならいいんですけど、Q太郎は年齢も年齢ですし、そんなにリスクを取る必要性がそもそもありません。

そのため、今年初めからグロース株を売ったり、Nasdaq100などの投資信託のポジションを半分にしたりして、キャッシュポジションを40%まで高めました

これは総資産のボラティリティを40%抑えたのに等しいことになります。

いまの株価の乱高下において、株式100%の人に比べれば、Q太郎の総資産の変動リスクは40%減ということです。ボラティリティが半分近く押さえられているのです。

ボラティリティの上がる環境でキャッシュポジションを増やすのも、資産全体のボラティリティを減らすことができるからです。

逆に株式の割合が増えていったら、年末にちょっと売ってキャッシュポジションの比率をととのえるなど、自分の考えるバランスで運用するのがいいかとQ太郎は思います。

ただ、あまりボラティリティをおさえすぎても増えませんので、自分にとっての適量を見つけるのがいいかと思います。

投資は自己責任ですし、自分のやり方で投資しないといけませんしね。

そんなわけで、このようなことから、キャッシュポジションというのは「便利なボラティリティ調整装置」なのです。

それと元本保証レバナス実証実験では、レバナス10%、キャッシュポジション90%という状態になっています。これはそれだけのキャッシュポジションが必要な、リスクの高い商品だということを意識してください。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

10万円のレバナスには90万円のキャッシュポジションが、100万円のレバナスには900万円のキャッシュポジションが必要です。それだけの余裕資金でやらないと痛い目を見るかと思います。

理由2 いざというときにお金が動かせる

理由その2は、これは何度も言っていることですが、いざというときにお金が動かせるということです。

株式にフルポジションだと、暴落時に何もできなくなってしまいます

そんなときにキャッシュポジションがあれば、欲しかったあの株やこの株をバーゲンセールで購入することができます。

高配当投資だとキャッシュポジションは必須ですね。

ただ金融派生商品のETFであるQYLDを低い所で拾うのは、リスクも意識しておいてください。理由は前回の記事「QYLDのよくあるかんちがい3選」を参照してください。

底値になったときに、フルインベストで動きようがないみたいな状態にならないよう、余力を残しておくというものです。

理由3 暴落時の心の支え

理由その3は、暴落時の心の支えになるです。

これは精神論ですが、フルポジションで動けなくなるよりは、余力を残しておくと精神の安定が全然違います

キャッシュポジションを40%取れば、仮に-40%になっても、キャッシュポジションで補填することができます。

そのため、余力を残すのは重要かなと思います。

 

まとめとQ太郎の見解

そんなわけでまとめると、

・ボラティリティのコントロール
・いざというときにお金を動かせるようにするため
・暴落時の心の支え

の3点です。とくに重要なのは、1番目の「ボラティリティのコントロール」ですね。

キャッシュポジションは、ボラティリティのコントロールも簡単にできますし、高配当投資の場合は暴落時に買付もできます。

Q太郎が何度もキャッシュポジションのことを言っているのは、こういう理由があるからです。

けっきょくどんな株を買うかより、現金、債券、ゴールド、株式といった、アセット全体のバランスのほうが重要かとQ太郎は思います。

株式だけで組んだら、ボラティリティのコントロールは難しいですしね。

そもそも「株式」の中でいくらいじくりまわしても、正直なところ大差はありません。けっきょく似たような動きをしますし、落ちるときは全体的に落ちます。違うクラスのアセットが必要なのです。

そのぶん、キャッシュポジションはコントロールしやすいです。

とくに年齢が高くなっていったら、ボラティリティには注意したほうがいいですね。若い方と違って、「20年後まで耐える」みたいな真似はできないかもしれませんしね。

それと長期のインデックス積立投資をしている方は、ここまでの話は無視して、淡々とルール通りに積み立ててください。資金を引き揚げたりしないでくださいね。そのお金は10年後、20年後のためのものです。直近2~3年の動きは無視してください。そもそも見なくていいです。

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