米国株での損出しには要注意!
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
年末になってきたので、高配当米国株・米国ETFでの損出しについて述べていきます。
損出しをするべきか、それともやめたほうがいいのかの、Q太郎の判断基準を述べていきます。
これによって、無駄な損出しをして取引手数料をがっぽり取られるようなことがないようにしてください。
それではまず、損出しを簡単に説明します。動画版はこちらのリンクから。
損出しとは?
損出しとは、出ている利益を、含み損を抱えた株を売却することで相殺し、払った税金を取り戻すという方法です。
例えば分配金で40万円の利益が出たとすると、約20%の8万円が税金で取られます。
これに対して、40万円の含み損がある銘柄を抱えていれば、
これを売却することによって、利益40万円から損失40万円をひくことになるので、利益は0円になります。
つまり税金はかかりません。
翌日に、売却した株を同じ量だけ買い戻せば、ポートフォリオを維持したまま税金を取り返せることになります。
そのため、多額の分配金を受け取っている高配当投資家にとって、含み損は怖い物ではなく、むしろ税金を減らしてくれる味方になるのです。
と、ここまで聞けばいいことだらけのようですが、
問題はQ太郎たちが取り扱っているのは米国株、もしくは米国ETFということです。
米国株での損出しの問題点
日本株なら楽天証券はいちにち定額コースをつかえば、当日100万円以下の取引手数料は無料になります。
しかし米国株や米国ETFは片道約0.5%、往復するだけで約1%の手数料かかってきます。
それと損出しの買戻しは、基本翌日以降にやらなければなりません。
売ったあとにその日のうちに買い戻してしまうと、取得単価が
「取得単価+買い戻した金額」÷2
になってしまいます。
ようするに本当に出したい損よりも少ない損になってしまうのですね。
そのため、かならず買戻しは翌日以降に行ってください。
しかし翌日におこなうということは、一日分の値動きがあるということです。
翌日株価が上がってしまうと、同じ枚数を買い戻すためには追加料金を払わなくてはなりません。
このリスクはけっこう大きいです。
日本株なら売りと同時に信用買いを入れておくことで、価格変動のリスクを抑えるというテクニックがあります。
翌日値段が上がっても、信用買いで利益が出ていますので、相殺することができますからね。
しかし米国株で信用取引はできません。
それに往復につかう1%の手数料に加え、株価変動のリスクまで負うのです。
基本的に、米国株で損出しはやらないほうがいいとQ太郎は思っています。
往復時のリスクがあまりにも大きすぎるのです。
米国株で損出しをするケース
それではQ太郎がどういうときに損出しをするかといえば、含み損を抱えて、もう損切りしたいような株やETFがあるときです。
損切りするべきかどうか迷っているような株やETFですね。
それでいて、分配金の利益の大部分を消せるような大きな含み損を抱えているものです。
このような株やETFを年末までもって、「もうどうにもならない」と感じたときには損切りし、その損失で分配金の税金を取り返します。
もちろん損切りですので、この株やETFは買い戻しません。
ただし、含み損があまりにも少額だったら、無理に損切りしなくてもいいかと思います。
あくまで分配金の利益を消せるぐらいの大きな含み損ですね。
米国株は、手数料が本当に馬鹿になりませんしね。
まとめ
まとめると、米国株は往復で1%の手数料、さらに翌日に買い戻すときの株価変動リスクがあるため、気軽に損出ししないほうがいい、ということです。
本当にこれは気を付けたほうがいいです。Q太郎もハマっていた罠です。
最低でも1%以上のリスクがあります。このリスクは大きすぎます。
そして損出しする時は、分配金の利益の大部分を消せるような、大きな含み損のある株を損切りして利用することです。
もうそんな株は買い戻さなくてもいいですしね。
もうすぐ年末ですが、米国株や米国ETFで、日本株と同じ感覚で損出しするのはやめておいたほうがいいでしょう。
あくまで損切したい株を損切りして、それを利用するぐらいの形でいいかと思います。
それでは、よいお年を!