「定率取り崩し」vs「定額取り崩し」どっちがいい?【新NISA】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
現在新NISAで取り崩し投資をしていますが、今回は質問のあった「定率取り崩し」と「定額取り崩し」についてです。
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定額取り崩しと定率取り崩し
さて、定率取り崩しと定額取り崩しについてです。
定率取り崩しは、現在Q太郎が新NISAでやっているような、毎月0.3%~1%の取り崩しですね。
定率なので、元本が大きくなったときには取り崩し金額が増えます。増配のような状況を楽しむことができますね。
一方の定額取り崩しですが、これは毎月おなじ金額を取り崩します。例えば毎月3000円とか、金額を決めておこなうものですね。
現在SBI証券は定額取り崩ししかないので、SBI証券で取り崩し投資を運用する方は定額でやるしかないとは思います。今後定率機能も付くらしいので、それを楽しみにしておきましょう。
それで定率と定額、この2つのどっちがいいかという話です。
結論から言うと、2つは目的が違いますのでどちらがいいとは言えません。
ただ老後やFire 後で生活費として取り崩しが必要な場合は、適切なのは定額取り崩しです。
「おまえ、定率取り崩しやってるじゃん」と思われるかもしれませんが、それについても段階的に説明していきます。
それでは定率と定額、これらについて考察していきましょう。
定額取り崩し
まず定額取り崩しです。
実を言うとQ太郎は、定額取り崩しもやっています。
昔からQ太郎のチャンネルを観てくださっている方は覚えているかもしれませんが、0.3%ルールの前に、SBI証券で100万円分のeMaxis slim S&P500を用意し、毎年初めに4%を取り崩す4%ルールをやっていました。
この4%ルールは定率の取り崩しです。
毎年年初に自分で計算して、自分で金額入力して取り崩すということをしていました。
実際にやってみるとこれが結構面倒と言うか、毎年忘れる可能性もあるというか、実際忘れました。
老後でこの手動4%ルールは現実的ではないと感じ、0.3%ルールを始めたというのがあります。
そんなわけで、定率取り崩しのできる楽天証券で0.3%ルールを始めたのですが、SBI 証券の方の4%ルールでつかった投資信託はそのまま残っています。
これをどうしようか考えたところ、定額取り崩しをすることにしました。
ここで4%ルールの話をします。
4パーセントルールとひと言で言っても、これには定率の4%ルールと定額の4%ルールがあります。
定額の4%ルールはどうやって扱うかと言えば、購入金額で考えます。
たとえば100万円分購入したら、取り崩し金額は100万円の4%なので4万円になります。たとえ100万円が130万円になろうが、80万円になろうが、毎年ずっと4万円を取り崩し続けることになります。
4万円と決まっていれば、それを12ヵ月で割ると毎月3333円になります。これならsbi 証券の定額取り崩しで一度セットしてしまえば永久に自動取り崩しをしてくれます。
それで現在、4%ルールで使われたSbi 証券の投資信託をこの方法で運用しています。
ただ設定は毎月3333円ではなく3000円にしています。3333円という数字が半端なので計算しやすい3000円ですね。いわゆる定額の0.3%ルールです。
なんか昔の積み立てnisaが年間40万円で、それに投資すると毎月3万3333円という半端な数字になって気持ち悪かったので、3000円という分かりやすい数字にしました。年間で3万6000円の取り崩しですね。
海外でFire している人たちの取り崩し方法を見ていると、この定額の4%ルールを使っている人が多い印象です。
定額だと年間に使う金額が固定できますので、生活費に使いたいのに毎年収入が違って困るという事態にはなりにくいですね。
特に老後の取り崩しは、毎月いくらいるのか決めておかないと困ることになるでしょう。
株価が下がっていようが毎月10万円必要なら10万円を取り崩すしかありません。暴落してようが、その10万円がないと生活できないのですから、取り崩すしかないのです
そのため、老後やFire後に毎月一定の収入を得たい場合は定額がいいというか、定額でやらざるを得ないでしょう。だってそのお金がないと生活できないのですから。そのため定率のようなランダム収入にたよることはできません。
そんなわけで定額取り崩しは老後やFire 後の生活費として使いたい場合に適しています。と言うか、生活費ならどうあろうとその必要金額を取り崩さなければなりません。定率とか言っている場合ではないのです。
定額取り崩しのメリットとしては、株価が上がっても定額で取り崩すので、福利が効きやすいです。定率に比べて元本に残る金額が多いですしね。
逆にデメリットとしては、株価が下がっていくと、定額取り崩しなので、元本部分が0になる可能性があります。定率だとパーセントなので、理論上元本部分が尽きることはないですね。
まあ、お金が足りるときは取り崩さないなどで調整すれば、この辺りは回避できるとは思います。別に絶対取り崩さなければいけないわけではないですし、この辺りは運用者の判断にかかっていますね。
そんなわけで定額取り崩しは老後やFire 後の生活費として使うのに適した運用と言えます。
ちなみに現在SBI証券の4%ルールで使った投資信託は133万円以上になっているので、価格に変動がなければ定額であと10年ぐらい元本100万円以上キープで取り崩しできます。
それとこれ以外にも、SBI証券で3つの投資信託を100万円分ずつ購入して、定額取り崩し実験をおこなっています。
・ニッセイNASDAQ100
(定額1%(毎月1万円)取り崩し)
・eMAXIS Slim オルカン
(定額0.3%(毎月3000円)取り崩し)
・SBI日本高配当ファンド
(定額0.3%(毎月3000円)取り崩し)
SBI日本高配当ファンドですが、これは「分配金再投資」にして分配金を出さない状態での取り崩しをおこなっています。あくまでトータルリターンから取り崩しをおこなうスタイルですね。このあたりものちのち報告していきたいと思います。
定率取り崩し
次に定率取り崩しのほうです。
こちらは現在Q太郎が新NISAでやっている取り崩し方法ですね。
毎月0.3%とか、パーセントで取り崩していきます。
NASDAQ100を毎月1%で取り崩す疑似QYLDとかですね。
この方法のメリットは、元本部分が育てば取り崩し金額も増えて、高配当株の増配のような効果を楽しめます。
高配当株は配当が出るとそのぶん基準価額は落ちます。1000円の株に30円の配当が出た場合、配当落ちで株価は970円になります。結局のところ自分で取り崩すか他人に取り崩してもらうかの違いですね。
ただ米国株やETFの場合外国税がかかりますし、今年から確定申告の住民税申告不要制度が使えなくなります。配当はどんどん不利になっていますね。
NISA だとこの辺りのデメリットは軽減されるので、高配当はNisa で運用した方がいいでしょう。
話を戻しまして、定率だと配当のように増配や減配が楽しめます。分配金が育つ楽しさがありますね。
また下落相場においては取り崩す量が自動的に減りますので、元本が尽きる危険性は低いです。ちなみに楽天証券の場合、取り崩し金額が1000円を切ると取り崩し中止になります。
一方デメリットは先ほどの定額取り崩しとは逆で、上昇相場では大きく取り崩すので複利が効きにくいというのがありますね。
個人的に定率はボラティリティをおさえてくれる役割があるので、気に入っています。
NASDAQ100 みたいな高ボラ投資信託も取り崩し運用でマイルドになります。
そんなわけで定率取り崩しは増配もありますし、生活費目的でなく、投資として長くだらだらと付き合っていくのには適しているとは思います。高配当投資みたいなものですね。そのため現在は定率中心ですね。
そもそも定額はガチ取り崩しですし、毎月一緒なのでQ太郎的にはあまり面白味がないというのがあります。投資にエンタメを求めてもしょうがないという方もいますが、Q太郎的には楽しく投資をしたいのですね。だから積み立ててひたすら待つだけというインデックス投資が本当に苦手です。積み立てる時間があればさっさと一括投資してしまいたいし、一括投資したあとは取り崩しでもしてないとやってられません。
高配当とか取り崩し投資だと資産自体は増えにくいですが、定期的に収入が入ってくるので楽しみがあります。
Q太郎としては過程を楽しみたいので、まったり取り崩し投資していく低ボラスタイルが自分に合ってるとは思います。
まとめ
そんなわけでまとめると、
・老後・Fire後など、生活費の取り崩しに適しているのは「定額取り崩し」
・高配当投資のような資産運用をしたい方は「定率取り崩し」
となります。
それでQ太郎的には、毎月の変化がある定率取り崩しのほうが好みですね。とくにいまは取り崩し金を生活費につかう感じでもありませんし、もともと高配当投資が好きだったというのもあるので、増配を楽しめる定率取り崩しが性に合っているとは思います。
しかし取り崩し投資をやりはじめて、インデックス投資信託を買うのが楽しくなりました。以前まではただ積み立てるだけのインデックス投資が本当に苦手だったので高配当が中心になっていましたが、いまは税金の問題もあって不利になりましたし、取り崩しをメインにしていこうと思います。
とはいっても米国高配当株やETFもまだ処分していないので、そのまま置きっぱなしになっています。含み益状態なので、いま処分すると税金分もったいないというのもあります。含み損になってからどうするかを考えたいと思います。
楽天証券の方では、特定口座でも取り崩し実験用に投資信託を10種類ほど購入しています。これについてもまた後日報告いたします。
取り崩し投資を可能にしているのは、やはり購入・売却手数料無料と、信託報酬の安さでしょう。
ひと昔前だったら、購入手数料3%、売却時も3%、信託報酬1%とかいうくそみたいなファンドがあたりまえのようにゴロゴロ存在していました。いまから考えたらひどい状況でしたね。こんな状況で取り崩し投資なんてできたものではありません。売却するだけで手数料3%取られてたら減り続けるだけですしね。投資になりません。
SBI日本高配当ファンドも、アクティブファンドなのに低報酬を実現していますし、本当にいい時代になったとは思います。これまでがくそすぎたというのもありますが。
そんなわけで、ここ数年で日本の投資信託がすごくいい状況になってきたので、がっつり取り崩し投資をしていきたいと思います。
楽天証券の特定口座で実験中の10本の投資信託についてもまた報告していきます。