台湾の乗り放題パス「TPASS」は本当にお得?買ってみた結果
新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。
今回は台湾の電車・地下鉄・バス・自転車などの交通機関が一か月間乗り放題になる「TPASS」について、本当にお得なのかどうか、その内容と実際に買ってみた感想です。
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TPASSはお得?
さて、先月末から台湾に来ています。以前からいっていた「Q太郎が海外へ行くとかならず円安になる」という法則が今回もまたもや発動して、台湾へ行く前は1ドル147円だったのが、行く直前になって151円まで跳ね上がり、現在は1ドル153円まで円安が進んでしまいました。何かの呪いなんじゃないかなとは思います。これで日本に戻るとまた円高になりそうな気がします。
そんなわけで、円安のおかげで台湾の物価はどんどん高くなっていて、物価だけで考えると移住メリットはほとんどなくなっているとは思います。ぶっちゃけ日常品に関しては日本より高いです。
昔まで台湾元を日本円に直すときはざっくり計算で3をかけていたのが、いまやざっくり計算で5をかけるような状況になっています。昔は20元が60円だったのに、いまは100円ですね。
そんな物価高の台湾で、電車・バス・さらにレンタル自転車が乗り放題になるTPASSが登場しています。
種類がいくつかあって、台北市など台湾北部を中心としたものが一か月で1200元(日本円では、5をかけてざっくり6000円ぐらいですね)、台湾中部の台中市を中心としたものが999元、高雄や台南など台湾南部を中心としたものも999元です。
観光目的だと台北中心になるので、1200元のを買うことになるでしょう。今回はこの1200元の話をしていきます。
範囲
この1200元の乗り放題ですが、範囲は台北市・新北市・桃園市・基隆市とけっこう広範囲です。淡水のライトレールウェイも含みますので、台湾北部はほぼ乗り放題になります。
乗れるものは、MRT(MRTは地下鉄とかのことですね)や高鉄といった長距離鉄道、さらに長距離バスを含めたバス全部、さらに駅前に置いてあるレンタル自転車も30分間無料で使えます。桃園市の自転車は60分間無料で使えますね。
そのため、観光であっちこっち行きたいという方には、交通費を気にしなくてすむので、かなり便利なのではないかと思います。
というか、桃園空港から台北市内の中心地である台北駅へ行く電車があるのですが、これに乗るだけで160元なのですね。さらにQ太郎がいまいる淡水までは、台北駅から50元かかります。これだけで210元なので、1200元だったらもとを取れるんじゃないかと思い、空港についてさっそく購入しました。
購入方法
購入というか、すでに持っている悠遊カードに機能を追加してもらうだけですね。悠遊カードというのは、日本でいうSuicaとかICOCAみたいなやつです。TPASSの機能を追加すれば、有効期間の間は残高から交通費が引かれません。
それでTPASSの購入場所ですが、改札口の係員がいるところで申し込めばすぐにやってくれます。その場で係員に現金を払うか、悠遊カードに1200元以上残高があればそれを利用することもできます。
実際使ってみた結果
それで実際に使ってみたのですが、結論から言えば、1か月で1200元以上を使うのはけっこうきついですね。
毎回交通機関を使うたびにスマホの家計簿アプリにいくらつかったかを記録しているのですが、かなり意識的に交通機関を利用しないと、一か月で1200元に到達するのはかなり苦労するとは思います。
というのも、台湾はそもそもの交通費が安いのですね。台北市内とかだと、地下鉄とかMRTはだいたい20元(日本円で100円ぐらい)ですんでしまいます。台湾の交通費は本当に安いのですね。
1200元だと、毎日40元を使わないといけないので、少なくとも毎日2回以上乗らないといけません。
しかも悠遊カードはそもそも乗る回数によってキャッシュバックされるというシステムがあり、たとえば一か月の間に21回以上乗ると15%のキャッシュバックがあります。これは自動的にキャッシュバック分がチャージされるのですね。最大で30%ものキャッシュバックが受けられます。
21〜30回 15%
31〜40回 20%
41〜50回 25%
51回以上 30%
毎日20元ずつ乗った場合は、1か月で60回乗るので、30%のキャッシュバックが受けられます。つまり1200元だと360元戻ってきますから、差し引き840元なのですね。同じ回数乗った場合、TPASS買った方が高くつくわけです。
さらにいうと、台北の市内バスですが、どこまで乗っても15元(日本円で75円)なのですね。
しかも地下鉄を乗ったあとに、一時間以内にバスに乗れば8元割引されるので、実質半額の7元(日本円で35円)だったりします。とにかく交通費が安い。
Q太郎は台北郊外にいるので、市内へ行くのに50元ぐらいかかりますが、台北市内に住んでいる人が一か月で1200元に到達するのは相当至難のわざではないかとは思います。
というか、郊外住んでいても、半月以上かかってまだ1000元に到達していないような状況です。けっこう長距離のものを乗りまくってるのに、相当意識的に使わないときびしいです。
TPASSが合う人
台北市内に住んでいると、先程もいったように地下鉄を乗りまくったら30%までの割引が利いてしまうので、TPASSで実質的な利益を出すためには1715元以上使わなくてはなりません。一か月間、一日にほぼ3回以上は乗らないといけない計算です。けっこうきついです。
そのため、短期旅行で、台北市内でいろいろ観光したい人は一日乗車券とかを購入したほうがまだもとは取りやすいでしょう。
Q太郎のように郊外在住で市内へ行くことが多いという人が、長距離の交通機関を使ってぎりぎり元を取れるかなといったところです。
あとレンタル自転車ですが、これは30分10元です。無料は30分までなので、これで元を取ろうとは考えない方がいいでしょう。
そんなわけで、そもそもの交通費が安いこともあり、台北市内で観光旅行をしたい人がもとを取るのはかなりきびしいと考えたほうがいいとは思います。
メリット
ただそうはいっても、メリットもあります。
メリットその1は、まず交通費を考えなくてすむことですね。カードの中にいくら残っているかとか考えなくていいのは楽です。まあ、Q太郎の場合は、元をとれているかどうか、家計簿アプリにいちいち使った金額を入力しているので、逆に面倒くさいことにはなっていますが。
メリットその2は、交通費をおそれなくてすむので、外出する機会が増えるということです。普段は下りないような駅に降りて散歩をしてみるとか、そういうことも楽しめますね。基隆とか、ちょっと遠いところに気軽に行ったりもできます。健康にもいいですしね。
メリットその3は、駅内のトイレが気軽に使えるということです。いったん駅を出てしまって、急にトイレに行きたくなった時に、気軽に駅内に戻ることができます。ただ実際のところ、駅員に「トイレに行きたい」と言えばチケット無くても普通に通してくれたりしますので、メリットかどうかは微妙なところもあります。
まとめ
そんなわけでまとめると、
・一か月1200元のもとを取るのは、そもそもの交通費が安いため、移動範囲が台北市内中心だとかなりきびしい。
・郊外在住でも意識してつかわないときびしい。
と、正直もとをとるのはけっこうきびしいです。
一方で、
・交通費を考えなくてすむ。
・もとを取るために外出の機会が増える(現在のQ太郎がこれです)。
・駅内に気軽に戻れる。
といったメリットもあります。
台北生活をアクティブに楽しみたい人、散歩が好きな人は、TPASSをとってみてもいいんじゃないかなとは思います。1200元払ってサンクコストとし、あとは損得気にしないで楽しむみたいな感じですね。
短期旅行用として、台北MRTの24時間券が180元、48時間券が280元、72時間券が380元というのが売っていますが、これも元をとるのがけっこう大変です。地下鉄に何回乗るかあらかじめ計算しておくといいでしょう。
しかしこういう6000円で一か月なんでも乗り放題パスが日本にもあったら便利だと思うのですが、日本は交通費がやたら高いうえに使用範囲がかぎられすぎているのが難点ですね。経済活性化のためにも交通費を安くして移動を多くしてもらったほうがいいかなとは思います。
ちなみにQ太郎は図書館巡りが好きですが、台北のおすすめ観光スポットとして桃園市立図書館がおすすめですね。
図書館ですが8階建てで、当然無料で入れます。入場でなんかチェックされたりとかもありませんので、そのまま入ってOKです。
給水器や電源もあるので、ノートPC持ち込んでまったり作業をしたりとかもできます。スタバ行くよりいいですね。タダですしね。
それと中国語に翻訳された日本の漫画もたくさんあって、けっこう大きなコーナーになっています。鬼滅の刃とかドラゴンボールとかアニメのフィギュアとかもたくさんかざられていたりなど、職員が趣味でやっているんじゃないかという気もします。
台北市内からでしたら、圓山駅から57元の長距離バスを乗ればいけます。TPASSの範囲内なので、TPASSを使っている人はぜひ行ってみてください。