お金を使わない経済「ギフトエコノミー」とは?シェア・物々交換との違い

お金を使わない経済「ギフトエコノミー」とは?シェア・物々交換との違いと、人をつなぐ仕組み
【毎日17時更新中!】たまに午前中にも追加投稿します。冷蔵庫を無料で譲る。お金を払わないなら、それはギフトエコノミーなのでしょうか。0円にしただけでは届かない、その先の話です。この動画では、・物々交換やシェアエコノミーとの違い・なぜ近所の小...

今回はお金を使わない経済、「ギフトエコノミー」についてです。これまでの動画で名前を出してきましたが、今回はその具体的な話ですね。物々交換やシェアエコノミーと何が違うのかという点です。

例えば、知らない人から、冷蔵庫を0円でもらう。

これは、ギフトエコノミーでしょうか。

お金を払っていないのだから、ギフト、つまり贈り物のように見えます。

でもQ太郎は、0円にしただけでは、ギフトエコノミーにはならないと思っています。

たとえば、地域の掲示板へ「引っ越すので、冷蔵庫を無料で引き取ってください」と投稿する。

知らない人が取りに来て、冷蔵庫を持って帰る。

渡す人は処分費用がかからず、受け取る人は冷蔵庫を無料で手に入れられます。

双方に利益があります。

ただ、冷蔵庫を渡したところで、二人の関係は終わります。

不要な物を持つ人と、それを欲しい人が出会い、受け渡しが完了した。それで終わり。

値段は0円ですが、構造としては一度きりの取引なんですね。

ギフトエコノミーが目指しているのは、そこから先です。

物を渡して終わるのではなく、物を渡すことをきっかけに、人と人とのゆるい関係を作る。

今日、自分が余っているものを近所の人へ渡す。

明日、その人が別の誰かへ何かを渡す。

そして自分が困ったときには、「誰か持っていませんか」と地域へ言える。

ただし、以前に渡したのだから、今度は自分へ返してくださいという話ではありません。

見返りは求めません。

戻ってくることさえ期待しない。

それでも、自分のところで余っているものを、必要な人へ渡します。

物々交換でもなければ、時間差の取り引きでもありません。

物をきっかけに、つながりを作る経済です。老後不安というのは、結局、お金に頼りすぎていることが原因なので、ギフトエコノミーが地域に根付いていけばその不安も解消されていくとは思います。そのムーブメントが世界で起こっているわけです。

そんなわけで、ようこそ、Q太郎のお金の哲学へ。お金に飲み込まれないための生存戦略を独自の視点で解説します。今回は「お金を使わない経済、ギフトエコノミーとは?」を深掘りしていきます。

今日は大きく三つ話します。

一つ目、ギフトエコノミーは、物々交換やシェアエコノミーと何が違うのか。

二つ目、なぜ知らない人同士の広いサービスではなく、近所の小さな地域で行うのか。

三つ目、受け取る人も、誰かへ与えられる人として扱うという考え方です。

最後に、ギフトエコノミーは節約なのか、それとも別の豊かさなのか、Q太郎なりの見立てを置いて終わります。

・一つ目・返さなくていい経済

それでは一つ目、ギフトエコノミーは、物々交換やシェアエコノミーと何が違うのかです。

物々交換では、これを渡す代わりに、それをくださいと約束します。

野菜を渡すので、魚をください。

服を渡すので、本をください。

お金は使いませんが、見返りはあります。

渡したものと、受け取るものの価値が釣り合うかも考えます。

一方、シェアエコノミーは、持っている物や場所、移動手段などを、ほかの人と共有する仕組みです。

使っていない部屋を貸す。車へ人を乗せる。道具を共同で使う。

有料の場合もあれば、無料の場合もあります。

こちらも、利用料やサービスなど、何らかの交換が入ることがあります。

ギフトエコノミーは、見返りを求めません。

自分のところで余っているから、必要な人へ渡す。

相手から何かを返してもらう必要はありません。

別の人へ渡すことも、義務ではありません。

戻ってこなくてもいい。

返してもらうものを記録する帳簿もありません。

見返りを期待した瞬間、ギフトは取引に変わります。

『ギフトエコノミー―買わない暮らしのつくり方』を書いたリーズル・クラークさんとレベッカ・ロックフェラーさんは、地域の海岸などへ流れ着くプラスチックごみを調査していました。

まだ使える物を捨て、新しい物を買い、また捨てる。

この流れを変えるため、2013年、アメリカのベインブリッジ島で、近所の人が物を無料で渡し合うFacebookグループを始めます。

これがBuy Nothing Project、つまり「何も買わないプロジェクト」の始まりです。「買わない生活」の始まりですね。

現在では、世界50カ国以上へ広がっています。

ただ、この運動の目的は、買わずにお金を節約することだけではありません。ここが要点ではないのです。

まだ使える物をごみにしないこと。

そして、物を渡し合うことで、同じ地域に住む人のつながりを作ることです。

本の中には、「お金は人を遠ざけ、ギフトエコノミーは人をつなげる」という考えが出てきます。

お金を払えば、知らない相手とも取引できます。

代金を払い、商品を受け取れば、二度と会わなくてもかまいません。

それはお金の非常に便利なところです。

でもギフトエコノミーは、その便利さとは反対の方向へ進みます。

物を渡すために人と会い、その人を知り、次の関係を作ります。

・二つ目・なぜ近所でなければならないのか

二つ目、なぜ知らない人同士の広いサービスではなく、近所の小さな地域で行うのかです。

日本には、ジモティーという地域の掲示板があります。

有料で売ることもできますし、「無料で引き取ってください」という投稿もあります。

ですから、ジモティーの中でも、見返りのない贈与はできます。

ただ、仕組みの中心は、不要な物を持つ人と、それを欲しい人を結びつけ、受け渡しを完了させることです。

知らない人同士による、一度きりの取り引きになりやすいんですね。

無料だから、何も問題が起きないわけでもありません。

引っ越し当日に冷蔵庫を引き取る約束をしていた人が来なければ、渡す側は冷蔵庫を新居へ持っていけず、急いで処分業者を探すことになるかもしれません。

実際、ジモティーも、待ち合わせ当日に連絡が取れないことや、ドタキャン、商品の不備などを、よくあるトラブルとして案内しています。

反対に、渡す側が処分費用を払いたくないだけで、壊れた物や状態の悪い物を無料で押しつければ、受け取る側が困ります。

0円にしただけでは、信頼は生まれません。

ギフトエコノミーの本が、家の近所など、狭い地域でグループを作ることを勧めているのは、近所の人なら全員善人だからではありません。

次も顔を合わせるからです。ここは結構重要です。

同じ地域で暮らし、また物を渡したり、受け取ったりする。

今日の態度が、次の関係へ残ります。何かやらかせば、近所なのでずっと気まずい状態になるわけです。変な噂も立ちますし、誰もがそういう状況は避けたいわけです。

ジモティーでは、物を渡すために人と会う。

ギフトエコノミーでは、人とつながるために物が動く。

ここが大きな違いだとQ太郎は思います。

たとえば、たまにしか使わない工具セットを、すべての家が一つずつ持つ必要はありません。

町内に一つあれば、必要な人が使い、使い終わったらまた別の人へ渡せます。

工具を借りるために顔を合わせれば、「何を直すんですか」という会話も生まれます。

得意な人が、少し使い方を教えることもできます。

物だけではなく、知識や技術まで流れ始めます。

日本には「オカネイラズ」という、Facebookを利用した似た活動もあります。

活動自体は、とても素晴らしいものだと思います。

ただ、「オカネイラズ」というネーミングは、節約のためにやっている感じがあって、ちょっとどうかなと思うところもあります。これは本当にQ太郎個人の好き勝手な感想ですが、「オカネイラズ」という名前には、まだお金が中心にある感じがします。

お金がいるか、いらないか。

その二択から離れきれていない気がするんですね。

いや、本当に勝手なことを言ってすみません。活動自体は素晴らしいものだと思います。ただネーミングがちょっとどうかなと思った次第です。Q太郎個人の感想です。本当にすみません。

それで、ギフトエコノミーの本質は、お金がいるか、いらないかではありません。

人と人の間に、何が流れるかです。

・三つ目・受け取る人も与えられる

三つ目、受け取る人も、誰かへ与えられる人として扱うという考え方です。

『ギフトエコノミー』には、ネパールの山奥の村で、ボランティアが物を配る話が出てきます。

村のリーダーは、「村に17の家族がいるので、すべての家へ公平に配ってほしい」と言います。

そこでボランティアは、疑問を持ちます。

「おばあさんしか住んでいない家もあるのに、そこへ子ども服を配るのですか?」

そう聞き返しました。

おばあさんには、子ども服は必要ありません。

必要な家だけへ配ったほうが、無駄がないように見えます。

しかし、村のリーダーは、おばあさんへも配るように言います。

おばあさんが子ども服を受け取れば、その服を、子どものいる別の家へ与えられるからです。

もし、必要な物だけを必要な家へ配れば、ボランティアが与える人、村の人たちはもらう人になります。

役割が固定されます。

しかし、おばあさんへも子ども服を渡せば、おばあさんは、もらうだけの人ではなくなります。

別の家の子どもへ、服を与える人になれます。

子どもの家は服を受け取り、おばあさんに感謝します。

そこに、新しいつながりができます。

ここで大切なのは、おばあさんが服を受け取ったのだから、必ず誰かへ返さなければならないという話ではありません。

それでは、見返りを求める取り引きになります。

おばあさんにも、誰かへ与えられるものがある。

その可能性を最初から奪わないということです。

人を、与える側ともらう側へ分けない。

今は何かを受け取る人も、別の場面では、知識や技術、時間、労働力を与えられるかもしれません。

人は、何かしら人へ与えられるものを持っています。

ギフトエコノミーが作るのは、物の効率的な配達網だけではありません。

地域の一人ひとりに、受け取る場所と、与える場所の両方を作ることです。

・まとめ

最後に、ギフトエコノミーは節約なのか、それとも別の豊かさなのか。Q太郎の見立てを置いて終わります。

ギフトエコノミーを使えば、物を無料で手に入れられます。

買うものが減り、お金も節約できるでしょう。

でも、それだけなら、0円のフリーマーケットで十分です。

ギフトエコノミーの本質は、物を安く手に入れることではありません。

物をきっかけに、人のつながりを作ることです。

見返りは求めない。

戻ってくることも期待しない。

自分のところで余ったものを、必要な人へ渡す。

そして、受け取る人を、もらうだけの人として扱わない。

その人にも、誰かへ与えられるものがあると考える。

ただし、自分を削ってまで与える必要はありません。

本書でも、与えるときは、自分が気軽にできることだけにするよう勧めています。無理をしてはいけない。

以前、欲の器が小さければ、少し入っただけですぐに満たされ、余ったものを人へ渡せるという話をしました。

まず、自分の欲の器を満たす。

その器から自然にあふれた分を、次の人へ渡す。

自分も満たされ、相手も満たされ、その余りがさらに別の人へ流れていく。

お金を使わないことが目的なのではありません。

お金を通さなくても、人と人の間に物や知識や助けが流れる地域を作る。お金以外を使った流動性のある世界ですね。

Q太郎は、それがギフトエコノミーの豊かさだと思っています。

手始めに、町内会などに参加している人は、その地域で毎週、「いらないものをあげます」の会でも開催するといいんじゃないかとは思います。みんなで不用品を持ちよって、欲しい人に渡し、誰も受け取らなかったらそのまま持って帰る。言う必要もないとは思いますが、ゴミとしてそのまま置いていくのは、当然NGです。必ず持ちかえってください。もしくは来週また持っていけば、誰かがもらうかもしれません。

そうやって、ゆるいつながりを作っていけば、老後不安も気にならなくなるとは思います。

皆さんの地域には、物や道具を見返りなしで渡し合える場所がありますか。もし町内で一つだけ共有するとしたら、どんな物がよいでしょうか。よければコメントで教えてください。全部読ませていただいています。

数字を味方に。そして、誰の欲望でもない自分の人生を、自分の手で耕していきましょう。

ではまた、Q太郎でした。この動画を気に入っていただけましたら、高評価・チャンネル登録をよろしくお願いいたします。

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