4%ルール取り崩し報告ー元本割れ時のキャッシュポジションを使った取り崩し方法について【米国株投資|2023年】

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4per 2023

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

さて、年初になりましたので、今年も4%ルールの取り崩しをおこないます。

ただ、現在並行して0.3%ルールもおこなっているので、おなじようにただたんに取り崩しても意味がないと思うので、今回はキャッシュポジションをつかった、実際のリタイア後の現実的な取り崩し方法についても述べていきます。

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キャッシュポジションを利用した4%ルール

さて、今年も4%ルールでの取り崩しをおこないます。

4%ルールとは、S&P500が年間平均4%以上で成長すれば、年初で4%取り崩しても、長期的に見ればほとんど元本が減らないという本当かよというような取り崩し方法です。

ただ問題もあって、元本が減っているときに取り崩しをおこなうと、普通に元本が削られてしまいます。

SBI

それで今年の状況ですが、93万9445円と、投資金額の100万円を下回った状況になっています。

そこで今回は、元本割れした年はどういう取り崩しをすればよいのかということで、キャッシュポジションを使った現実的な取り崩し方法について、わかりやすく解説していきます。

そして実際にその方法で今回の取り崩しをおこないます。

とくに老後になると、元本が減っている状態で取り崩しをするのはメンタル的にも厳しいものがありますしね。

機械的に取り崩すのは毎月0.3パーセント取り崩す「0.3パーセントルール」を別で、やっているのでそちらを見てもらえればと思います。

さて、いろいろなFIRE本にも載っているのでご存知の方もいるとは思いますが、まず自分の資産を株100%にするのではなく、株50%:キャッシュ50%にします。この割合は自由に決めても良いですが、今回は安全策として50%:50%にしておきます。

ここでは200万円の資産があって、「株100万円:キャッシュ100万円」として保持していることにします。

株価が上がった場合

例えば株が翌年120万円に寝あがったとすると、「株120万円:キャッシュ100万円」になりますので、あなたの資産は合わせて220万円になります。

ここから4%を取り崩すのです。

すると、220万円の4%は

220×0.04=8.8万円

となります。

8.8万円を取り崩した残りは

220-8.8=211.2万円

となりますので、これを2で割ります。

すると

211.2÷2=105.6万円

となります。

つまり、株:キャッシュともに105.6万円にリバランスすればいいわけです。

現在株は120万円ですので、ここから105.6万円を引くと、

120-105.6=14.4万円

を株から取り崩せばいいわけです。

一方、キャッシュの方は100万円なので、105.6万円にリバランスする場合は、5.6万円をキャッシュに加えればOKです。

これでこの年は株:キャッシュともに105.6万円になり、手元には取り崩し金額の8.8万円が手に入ります。

株価が下がった場合

次に株価が下がった場合の取り崩しを考えてみましょう。

100万円の株が80万円になったとします。

そうなると、キャッシュとの合計金額は180万円なので、ここから4%を取り崩します。

180×0.04=7.2万円

になります。残りは

180-7.2=172.8万円

なので、これを2で割って、

172.8÷2=86.4万円

になります。

キャッシュは100万円ですので、

100-86.4=13.6万円

をとりくずします。

一方で株は80万円なので、6.4万円を追加投資します。

こうして、株:キャッシュともに86.4万円となり、手元には7.2万円を受け取れることになります。

ここで重要なのは、下がったときはキャッシュからの取り崩しが多くなるため、株からの取り崩しが少なくてすむ点です。

場合によっては株の不足分をキャッシュから補填するため、下げ相場のときでも株へのダメージを少なくして運用を続けられます。

実際の取り崩し

それでは今回、実際のこれを執り行ってみましょう。

株は現在93万9445円、キャッシュを100万円とすると、合計金額は193万9445円。

これの4%を受取るので、7万7,578円になります。

残った金額は186万1,867円で、これを2で割ると93万0934円。小数点以下は四捨五入します。

株は93万9445円なので、93万0934円にするには8511円を取り崩すことになります。

そして残りはキャッシュの方は100万円を93万0934円にするので、6万9066円の取り崩しになります。

この場合、株からは8511円しか取り崩さないので、元本を大きく損ねることがありません。

そんなわけで今回は8511円を取り崩すことにします。残りの6万9066円はキャッシュポジションからいただきます。

株:キャッシュはともに93万0934円の状態ですね。これで来年また同様の取り崩しをおこないます。

 

まとめとQ太郎の見解

現在は理屈で4%ルールは大丈夫と思うかもしれませんが、実際に老後になって株式が目べりしてしまうと、取り崩すも大変になるとは思います。

またキャッシュポジションがないと、資産の変動が大きくなってしまう問題もありますね。

定年までは株多めでもいいですが、老後が近づいてきたときに株の割合を減らし、キャッシュポジションを増やしていくということを徐々にやっていき、資産全体のボラティリティを下げ、老後になったときにキャッシュポジションを利用した取り崩しをするのが一番現実的かなとは思います。

そんなわけで、ただ4%を取り崩すだけだと芸がないので、今回は実際の老後を想定した、キャッシュポジションを使った方法でおこなってみました。

来年もおなじような取り崩しをおこなっていきたいと思います。

機械的な取り崩しは、0.3パーセントルールのほうでやっていきます。