5月FOMC、0.25%の追加利上げー株安・円高へ【米国株投資】

時事FOMC, 投資お役立ち情報

FOMC 2023 05

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

昨日の5月FOMCで、0.25%の利上げが決定されました。

これで金利の誘導目標は5-5.25%となりました。日本では考えられない高金利ですね。

今回は5月FOMCと、その後の米国市場・為替・債券の動きについてみていきます。

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5月FOMC

さて、開催された5月FOMCです。

前述したように、0.25%の利上げが決定されました。

発表された声明では、

雇用の伸びはここ数カ月堅調で、失業率は低いままだ。

インフレは依然として高水準にある。

米国の銀行システムは健全で強靱だ

として、追加利上げの合理性を述べていました。

銀行問題がありますが、FRBとしては「米国の銀行システムは健全なので問題ない」という認識のようです。

これによって、FRBは以前から言っていた「2%目標」を今後も継続していきます。現在、消費者物価指数(CPI)が5%ぐらいなので、まだまだ距離はありますね。

リセッション(景気後退)に関してですが、

「陥る可能性はある。

その場合でも浅いリセッションになることを期待している。

またリセッションに陥るより回避できる可能性の方が高いというのが私自身の見解だ」

と述べています。

また労働環境については、

賃金の上昇ペースは鈍化し、求人件数は減少しているが、失業の増加は伴っていない

と指摘しています。

いまのところはまだ経済は悪くない、むしろ強靭という認識ですね。

 

株式市場・為替・債券の動向

株式市場

株式市場ですが、FOMCで「利上げの終わる可能性」を示唆したことで、S&P500は一時上昇していましたが、終盤にかけてはパウエル議長の「インフレが高止まりすれば利下げはしない」発言の影響で大きく失速していきました。現在は4100を割り込んでしまいましたね。

SP500

ドル円

ただ利上げ自体は今後無理できない状況なので、為替・債券のほうは将来的な利下げを織り込んでいます。

ドル円は一時138円台突入まで円安が進みましたが、将来的に金利が落ちることを織り込み、そこから一気に反転して現在134円台になっています。すさまじいボラティリティですね。ちょうど移動平均線付近まで落ちています。ここで反発するか、下へ抜けるかですね。

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今後の日銀の動きによっては、さらなる円高方向へと進む可能性もありますね。

債券

債券のほうも将来的な利下げを織り込んでの動きになりました。

3カ月ものは直近の利上げを織り込んで利回りは上昇。現在5.2%台となっています。

一方で2年債は近い将来の利下げを織り込んでからの利回り低下で、4%を下に抜けました。現在3.8%ぐらいですね。

10年債も当然将来の利下げを織り込みますので利回りは低下。3.5%を抜けて、3.3%台になりました。

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やはりこういう動きをするのは、経済悪化からの将来的な低金利政策はさけられないという見方が強いからでしょう。

 

まとめ

現在は、利上げは今回を最後にいったん停止して、あとは高金利のまま様子見していくという見方が大多数とは思います。

ラザードのストラテジスト、ロナルド・テンプル氏は今回の、

「サプライズはない。FOMCは銀行システムでのストレス悪化を避けながらインフレを抑制する上で適切なバランスを取った。

銀行問題が落ち着けば追加利上げが必要になるかもしれないが、引き締めの効果を経済に最大限行き渡らせるために一旦休止する時期が来ている」

と、まだまだ経済は強いが、しばらくは利上げを止めて様子見をする方向へ行くとのしています。

またBNYメロン・インベストメント・マネジメントのアニンダ・ミトラ氏は、

「今後数週間、場合によっては1-2カ月間の重要なリスクイベントだ。

こうした環境下での資産配分では債券をロングに、株式をアンダーウエートにすることを推奨している」

と述べており、今後1~2カ月での株価の下落と債券の上昇を示唆しています。

大手ヘッジファンドへの規制

今現在は、米国市場は大手ヘッジファンドによる「半か長か」のバクチ状態になっており、強気派・弱気派が入り乱れています。

巨額が動くので、損切りされたりすると大きなボラティリティが生み出されてしまい、下手すれば市場崩壊みたいなことにまでつながるかもしれません。

「さすがにやばいんではないか」ということで、米証券取引委員会(SEC)が新たに大手ヘッジファンドへの規制を導入することにしました。

具体的には、運用資産15億ドル(約2030億円)以上の大手ヘッジファンドは、72時間以内に非公開の形で監督当局に報告する義務が定められました。

すばやく監視をして、早めに対策をするということですね。

米国市場の良いところは、やはり何か問題があればどんどん修正していくというところです。長期的な投資環境としては安心できますが、為替も含めて短期的な動きの荒さは厳しいものがあるので、今年はゆるゆる時間分散で投資していくのがいいとは思います。