新NISA枠を使い切った後の、特定口座での出口戦略

新NISA枠を使い切った後の、特定口座での出口戦略
新NISAの枠を使い切った後の、特定口座の使い方についてです。録音できない環境なのでゆっくり実況形式(セルフボイス)でお送りします。チャンネル紹介ゆっくり実況形式(セルフボイス)について質問はブログのお...

NISAの1800万円、最速ペースだとあと2年で埋まることになります。ただ問題は、枠を埋め終わったら、投資は一段落なのか。実は埋め終わった後の方が、地味に難しい問題が始まるんじゃないかと思っていまして。

以前の動画で、2028年度を目処に検討されている、金融所得を保険料の算定に反映させるという制度改正の話をしました。配当というのは、蛇口が全開で固定されているようなもので、使うつもりがなくても毎年勝手に税金が詰みあがってしてしまう、という話です。

今回はその続きとして、NISA枠を使い切った後、特定口座の部分を実際にどう運用して、どう取り崩していけばいいのかについて話したいと思います。

そんなわけで、ようこそ、Q太郎のお金の哲学へ。お金に振り回されないための生存戦略を日々発信しています。

今回は「新NISA枠を使い切った後の、特定口座での出口戦略」を深掘りしていきます。

・NISAはメインシナリオ、特定口座はその先の話

新NISAの1800万円という枠は、いわばゲームのメインシナリオのようなものです。ここまでクリアすれば、とりあえず一区切り。ただ、実際にお金を長く育てて、それを老後の生活費として使っていくという意味では、メインシナリオをクリアした後の「エンドコンテンツ」の方がずっと長く続くんですね。

新NISAは非課税で保有できる期間に制限がありませんので、枠を埋め終わった後もそのまま置いておいて育て続けることができます。今回話したいのは、その枠からあふれた分、特定口座で運用することになる部分を、どう出口戦略として設計するかという話です。

具体的な数字で見てみます。新NISAは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、合わせて年間360万円が上限です。仮にこの満額を毎年積み立て続けたとしても、1800万円を埋め終わるまでには、最短でも5年かかる計算になります。新NISAという制度自体、始まってからまだ3年ほどしか経っていませんので、今この瞬間、1800万円を埋め終えている人は、制度上、誰もいません。

コツコツ積み立てだけのかたなら、埋め終わるまでにはもっと長い年数がかかりますが、早期リタイアを目指して集中的に投資しているかたや、退職金をまとめて一括で投資に回したかたは2年後に全部埋まるでしょう。

それで今回は、2年後に直面することになる問題を、今のうちに整理しておく回でもあります。

・取り崩す順番の話:特定口座を先に、NISAは最後まで残す

ここから本題です。新NISAと特定口座、両方に資産があるとき、生活費として取り崩すなら、どちらから崩すのが正解なのか。

Q太郎の結論から言うと、特定口座を先に取り崩して、NISA口座はできるだけ長く温存するのがセオリーです。理由は単純で、特定口座で利益を確定させると、約20%の税金が引かれてしまいますが、NISA口座はいくら利益が出ていても非課税だからです。同じ1万円分を売るにしても、特定口座なら税金を引かれた後の手取りが減りますが、NISA口座ならまるまる1万円が手元に残ります。だったら、税金がかかる方から先に使って、非課税で育ち続ける方は、なるべく長く置いておいて、複利を育てた方が得なんですね。

それに特定口座は、いつ税制が変わるかわからない。

たとえるなら、腐りやすい食材と、冷凍しておける食材が冷蔵庫にあるようなものです。腐りやすい食材にあたる特定口座から先に使って、冷凍できる食材にあたるNISAは好きなタイミングまで取っておく。

冷蔵庫の奥で存在を忘れられたまま賞味期限が切れる食材、なぜかどの家にもあると思うんですが、非課税枠でこれをやってしまうと、ただ「非課税なのに全然活用されていない資産」が残るだけになってしまいます。せっかくのボーナスタイムを、自分から短くしてしまうのはもったいない話です。

・配当型か、無分配型を淡々と取り崩すか

特定口座の中身についても、もう一段掘り下げておきたいところがあります。

配当金生活、というスタイルに憧れる気持ちは、Q太郎もよく分かります。何もしなくても、決算のたびに口座にお金が振り込まれてくる。売る判断をしなくていいという安心感は、無分配型の取り崩しにはない魅力です。ここは正直に認めておきたいところです。

ただ、以前の動画で、配当というのは蛇口が全開で固定されているようなもので、望んでいなくても毎年勝手に利益が実現してしまう、という話をしました。今回はそれに加えて、複利という観点からも、この違いを見ておきたいんですね。

配当型の商品は、決算のたびに利益が確定して、そこに税金がかかります。税金が引かれた後の残りだけが、再投資に回るか、生活費に回るか、という形になります。

一方、無分配型の商品は、売らない限り、利益はずっと含み益のまま、税金を引かれずに育ち続けます。売るタイミングを自分で選べるということは、裏を返すと、税金を払うタイミングも自分で選べるということなんですね。

税金を払うタイミングをずらせるこの性質は「課税の繰りのべ」と呼ばれる効果で、税金を払うのを先延ばしにできる分だけ、そのお金も一緒に運用に回り続けて、複利が働き続けます。

たとえば、同じ100万円分を運用していたとして、配当型なら毎年その利益の一部に税金がかかり続けますが、無分配型なら売るまでは一切税金がかかりません。この差は1年だけ見れば小さく感じますが、10年、20年という単位で積み重なると、複利で育つ元本の大きさが着実に変わってきます。

ここからが、今回Q太郎が一番言いたいところなんですけど。Q太郎自身、今、無分配型の投資信託を少しずつ取り崩す実験をしているんですが、必要な分だけ売って、残りはそのまま放置しているだけで、余計な税金を毎年払わずに済んでいる感覚があります。

配当型のように、望んでいない年にも強制的に利益が確定してしまう、ということが起きないので、精神的にも楽なんですね。安心感を取るか、コントロールと複利の効率を取るか、という天秤の話ではあるんですが、Q太郎は後者を選んでいます。

あと配当や分配金だと、その金額全体にフルに税金がかかりますが、取り崩しだと含み益のパーセンテージ分にしか税金がかかりません。おなじ金額を受けとったとき、取り崩しのほうが税金が安いのですね。

・損益通算という、地味だけど効く技術

もう一つ、特定口座ならではの技術として、損益通算という仕組みがあります。

同じ年の中で、値上がりして売った銘柄と、値下がりして売った銘柄があれば、その利益と損失を相殺できる、という制度です。たとえば、10万円の利益が出た銘柄と、3万円の含み損を抱えた銘柄があったとき、両方を同じ年に売れば、課税対象は差し引き7万円分だけになります。

同じ証券会社の特定口座であれば、源泉徴収ありの口座なら自動的に計算してくれますが、複数の証券会社にまたがって損益通算をしたい場合は、確定申告が必要になる点は覚えておいてください。ただこれをしてしまうと、国民健康保険料を払っている人は金額が増加する可能性もあるので、合わせて注意する必要があるでしょう。

あと、特定口座に含み損を抱えた商品が残っているなら、取り崩すタイミングでそこから優先的に整理していく、という視点は持っておいて損はないと思います。税金的にはマイナスなので、他の利益を相殺できますしね。

・じゃあ配当型が向いているのはどんなかたか

ここまで無分配型を推す話をしてきましたが、配当型が絶対にダメだと言いたいわけではありません。

以前も言いましたが、たとえば、資産を取り崩すという判断そのものにストレスを感じやすいかたにとっては、自分で「いくら売るか」を毎回決めなくていい配当型の方が、精神的に続けやすいという面は間違いなくあります。

取り崩し投資は理屈では合理的でも、実際に自分の資産が減っていく感覚に耐えられず、結局ほとんど取り崩せないまま亡くなってしまうかたも多いというデータもあります。

それなら、多少の非効率には目をつぶって、勝手にお金が入ってくる仕組みに乗ってしまう方が、実際にお金を使いきれるという意味では優れている、という考えかたも十分に成立すると思います。

大事なのは、税金の効率だけで機械的に決めるのではなく、自分がどちらのタイプの人間かを踏まえて選ぶことだと、Q太郎は思っています。

・Q太郎の結論

ここまで話してきたことをふまえて、Q太郎なりの結論を言わせてください。

NISA枠を使い切った後の特定口座は、配当や分配金が出るタイプではなく、無分配型のインデックス投資信託を、必要な分だけ淡々と取り崩していくスタイルが、一番コントロールが利くと思っています。

理由は先ほども述べたように、実現するタイミングを自分で選べること、そして税金を払うタイミングを先延ばしにできる分、複利が長く働き続けることです。税金を先延ばしにするというのは、投資においては結構重要だとは思います。

配当を受け取る安心感には、それはそれで価値があるとは思うんですが、その安心感と引き換えに、コントロールできる自由度と複利の効率を手放すことになる、ということは知っておいた方がいいと思います。

・まとめ

そんなわけでまとめると、新NISAの1,800万円という枠を埋め終わった先には、特定口座での出口戦略という、もう一段の課題が待っています。取り崩す順番は、税金がかかる特定口座を先に、非課税のNISA口座はできるだけ長く温存するのがセオリーです。そして特定口座の中身は、配当型よりも無分配型のインデックス投資信託を必要な分だけ取り崩すスタイルの方が、実現のタイミングをコントロールできて、課税を繰り延べられる分、複利も長く働きます。損益通算という技術も、含み損のある銘柄を整理するタイミングでは頭に入れておくと役立ちます。

地味な話ではあるんですが、この「地味に淡々と取り崩す」ということ自体が、実は一番再現性のある出口戦略なんじゃないかと、Q太郎は思っています。

皆さんは、NISA枠を使い切った後、特定口座をどう運用していく予定ですか。すでに何か工夫していることがあれば、よかったらコメントで教えてください。全部読ませていただいています。

数字を味方に。そして、誰の欲望でもない自分の人生を、自分の手で耕していきましょう。

ではまた、Q太郎でした。この動画を気に入っていただけましたら、高評価・チャンネル登録をよろしくお願いいたします。

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