米国市場続伸、銀行銘柄の決算好調ーAI銘柄熱も継続【BAC、MS決算】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
昨日はバンクオブアメリカやモルガンスタンレーなど、金融関係銘柄の決算がありました。
とくにモルガンスタンレーが一日で+6.45%の大きな上げとなっています。大陽線ですね。
今回はバンクオブアメリカ、モルガンスタンレーの決算内容と、米国市場の現状、今後についての話題です。
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銀行・金融銘柄の好決算
さて、モルガンスタンレー(MS)とバンクオブアメリカ(BAC)の好決算についてです。
モルガンスタンレーの決算
モルガンスタンレーの4-6月期決算の純収入は134.6億ドルとなり、予想の131.1億ドルを超えました。
トレーディング部門は前年同期比で22%減少。42.6億ドルと、予想の43.5億ドルを下回ってしまっているのですが、かわりにウェルス・マネジメント部門が66.6億ドルと予想の65.0億ドルを超えたことが好感されました。
調整後1株利益だと1.24ドルと、予想の1.20ドルを超えています。これを受けて株価は1日で+6.45%の大きな上昇となりました。
ただやはり、トレーディング収入が大きく減ってるのは厳しいとは思います。これに対して、今年すでに3千人余りの雇用を削減しました。こういう人員削減をさくっとできてしまうのが、よくも悪くもアメリカ企業ですね。
配当も順調に連続増配が続いており、現在の配当利回りは3.93%ほどです。高配当投資としては悪くありません。ただ金融関係はボラティリティが高いので、買うタイミングが難しいですね。
バンクオブアメリカの決算
バンクオブアメリカのほうは逆にトレーディング部門が18%増加の28億ドルとなり、予想を上回る結果となりました。
金利が上がったことから、顧客が増えたというのがありますね。あとファースト・リパブリック・バンク破綻で「地方銀行やばい」となって、預金が大手銀行に集中したというのもあります。
先週に決算発表があったJPモルガン・チェースとシティグループのトレーディング収入も予想を上回る結果になっていましたね。
決算を受けてバンクオブアメリカの株価は前日で+4.42%の上昇。増配も順調に続いていて、配当利回りは現在3%ほどになっています。
世界経済のソフトランディング
バンクオブアメリカの調査によると、ファンドマネージャーの68%がソフトランディングの景気減速を予想しているとのことです。
ハードランディング派は21%ほどですね。
それとAI関連で伸びているテクノロジー銘柄ですが、ファンドマネージャーの42%が今後2年間でAIがハイテク企業の利益を伸ばすとの見方を示しています。
ただ流行りものは長期的な利益が取りづらいので、むしろ業績は堅調だけど注目されていない銘柄に目を向けたほうが、長期的には大きな利益になるとは思います。これは以前の動画「割安優良高配当株の簡単な見分け方」を参照してください。
まとめ
そんなわけで、各企業の決算発表がはじまっていろいろ楽しい時期にはなってきていますが、そのぶんボラティリティが高くなるので投資しにくい時期でもあります。
ドル円
ドル円のほうですが、米小売売上高を受けて、来週のFOMCで0.25%の利上げ観測が強まったことから、現在1ドル138.81円とちょっとドル高の方向へひっぱられています。
昨日、日銀の植田総裁がG20会議の終了後インタビューで、
「安定的な2%の物価目標までに距離があるとの認識に変化がなければ、粘り強く金融緩和を続ける姿勢も変わらない」
と述べてしまったことから「イールドカーブコントロール政策の修正する気ないんじゃね?」との観測も強まってしまっています。
今後のドル円は、本当に日銀次第な感じになっていますね。日本は現状維持が好きですしね。
ただアメリカの利下げ観測も出ていますし、YCC是正がはじまると、一気に円高方向にひっぱられる可能性は高いとは思います。
現在、ドル弱気派は1ドル125円の予想もしていますしね。
そんなわけで株式もドル円もボラティリティが高いので、よくわからないときはいったん休むというのもありとは思います。
米国市場のアノマリーで、7月はサマーラリーで株価が大きく上がり、8~9月は夏枯れで株価が下がる調整時期ともいわれています。
7月の上昇はある意味アノマリー通りという部分もあるため、加熱しないように注意するのがいいとは思います。
逆に8~9月に大きく落ち込んでもあわてないほうがいいでしょう。
そんなわけで、加熱せず、おそれずで、ゆるゆる投資していくのがいいとは思います。