米国ETFの週末状況ーHDV爆上げ、ナスダックは厳しい展開
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
昨夜の十時半に、米労働省が2月の雇用統計を発表しました。前月比67万8000人増と、市場予想の40万人増を大幅に上回る結果となりました。
失業率も3.8%と、市場予想の3.9%を下回っていますね。
実体経済の勢いがかなりあるということなので、普通に利上げしても問題ないとの判断がされるかと思われます。
そうなると金利が上がりますので、ダメージを受けるのはグロース銘柄ですね。
それではナスダックから見ていきましょう。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
ナスダック銘柄
グロースの塊でもあるNASDAQは前日比で-1.66%の下げ。チャート的には横這いですね。
Q太郎的には、Nasdaqはけっこう頑張っているなとは思います。
ただやはり、利上げがある以上、今後も長らく厳しい展開が続くかと思いますね。
QQQ
ナスダック100指数のETFであるQQQのほうも見てみると、寄り付きで上げてからの陰線ですね。チャート的には横這いです。
とにかく先行きが見えない展開になっています。売るも地獄、買うも地獄みたいな感じですね。
デッドクロスには突入状態なので、今後下降トレンドが長期化する恐れもあります。
QYLD
我らがたこ足配当なのに税金はしっかり取られるETFのQYLDですが、前日比-0.70%の横這いです。出来高が順調に減っているのが気になりますね。きれいな右肩下がりになっています。
さて、レバレッジETFがどうなっているかも見ていきましょう。
SOXL
半導体ブル3倍のETFであるSOXLですが、前日比-7.40%の横這いです。
このボラティリティで横這いという表現ができてしまうのがレバレッジ商品といったところですね。
元本保証レバナス実験は続けていますので、興味のある方はこちらの記事を参照してください。
TECL
テクノロジーETFのTECLも横這いで、前日比-5.18%になっています。
デッドクロス間近ですし、トレンド的には下降トレンドなので、長期的な厳しさはありますね。
インデックスETF
それではS&P500も見ていきましょう。
S&P500は前日比で-0.79%。横這いですが、出来高は減っていますね。
インデックス四天王のVTI、VOO、VIG、VYMも見ていきましょう。
VTI
VTIは前日比-1.00%。そしてとうとうデッドクロス突入状態になりました。
ここから長期の下降トレンドになる可能性もあります。
VOO
S&P500ETFのVOOですが、前日比-0.81%。デッドクロスはまだ先ですね。
VIG
守りの連続増配ETFのVIGですが、前日比-0.22%です。バリューの強さが出てきたところがありますね。
金融相場から堅実な業績相場に移行している感じはあります。
VYM
高配当ETFのVYMは前日比-0.09%。十字ローソクの売り買いが均衡している状態ですね。
高配当御三家のSPYDとHDVも見ていきましょう。
SPYD
我らが問題児のSPYDですが、出来高を伴っての上げです。前日比+0.02%ですね。
エネルギー需要の追い風で調子はいいですが、上値が切り下がっている感じはあります。
石油が落ちた途端に、いつものズドンがきそうですね。ボラティリティの高い銘柄ですしね。
HDV
今の状況で右肩上がりのHDVですが、大きく上げて+0.96%です。
ディフェンス銘柄の多いHDVが上がるということは、投資家たちが守りに入っていることでもありますね。
債券・エネルギー・ゴールド・コモディティ
債券・エネルギー・ゴールド・コモディティも見ていきましょう。
BND
債券ETFのBNDですが、前日比+0.36%。
利上げがどうなるかで連日上がったり下がったりのバクチ状態です。債券にあるまじきボラティリティですね。
こういう状態の債券は、Q太郎的には買いたくないですね。
利上げが終わってからゆっくり買おうと思います。
VDE
エネルギーセクターETFのVDEは、上昇トレンドを継続中。
もみ合いから抜け出しての上昇ですね。前日比+3.15%です。
ただウクライナやロシアの状況次第でいつ梯子を外されるわかったものではないので、こちらもバクチ要素はかなり高くなっています。
GLD
ゴールドETFのGLDですが、こちらはインフレ懸念から順調に右肩上がりですね。前日比+1.59%です。
GLDやGLDMについてはこちらの記事を参照してください。
DBC
そしてコモディティETFのDBCは爆上げ状態ですね。前日比+4.21%です。
ウクライナ問題で、小麦の価格が上がっていますしね。
昨日も述べたように、マクドナルドもハンバーガーの値上げをしています。そしてこれが売り上げを圧迫してしまうのですね。
今後、小売り業は厳しくなるとは思います。
まとめとQ太郎の見解
まとめとして、グロース劣勢、ディフェンス銘柄優勢といったところです。
債券・ゴールドなど、守りの投資に資金が注入されていますね。
ただ債券は今後利上げが待ち構えていますので、いま買うのはQ太郎的にはあまりおすすめしません。
エネルギーもコモディティも右肩上がりとはいえ、いつ梯子を外されるかわからない怖さがあります。
Q太郎はこれまでどおり、低ボラティリティ運用に徹しようと思います。
来週も米国市場はまた荒れそうな予感ですね。こういうときは本当に博打になるので、「休むも相場」で静観するほうがいいのですけどね。
それと前回言っていた疑似QYLDですが、実際にNASDAQ100の投資信託を購入して、取り崩しをおこなってみようかなと思っています。
疑似QYLDというのは、ざっくり説明すると、NASDAQ100の投資信託を購入して、自分で毎月1%取り崩していくというものです。
そもそもQYLDはNADAQが好調なときでも順調に右肩下がりを続けてきました。
順調な時期でも、毎年約1.7%ほど株価が切り下がっているのですね。
分配金をタコアシ配当することで、基準価額が切り下がっていることが理由だと思われます。
そのため、株価縮小に伴って、分配金も今後は減少傾向になっていくとは思います。
昨年22ドル台だったときの、毎月の分配金は0.22ドルでしたが、今年は20ドル台になって、分配金も0.20ドルと、そのまま株価に合わせて分配金も減少しています。
カバードコール商品なので、一般のETFとは違って、株価と分配金の大きさはそのまま比例するのですね。
しかも株価が低下しすぎると、早期償還のリスクが高まってきます。
そして一番の問題は、下落局面においても税金が取られることです。
たこ足時に外国税が取られないことはあるのですが、日本のほうの20%の税金は確実に取られます。
しかし自分で取り崩せば、損失が出ているときには税金がかかりません。
損失が出ているにもかかわらず税金が取られる状況というのは、元本に対する棄損がかなり大きくなります。
購入するNASDAQ100の投資信託ですが、いろいろ種類はありますが、経費率の一番安いeMAXISのNASDAQ100にしようかと思います。
何はともあれ、一度計算は必要ですね。また後日動画でご連絡します。