9月FOMCで米国市場はどうなる?0.75%か1%か【米国株投資】

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QYLD全力太郎ことQ太郎です。

先週は大きく下げた米国市場ですが、週明けの月曜はちょっとだけ持ち直しました。

S&P500は前日比で+0.69%、NASDAQは前日比で+0.76%となりました。

そんな上がるか下がるか方向性が定まらない状況で、もうすぐ9月のFOMCです。今月の20~21日に開催されます。

次の利上げ幅ですが、0.75%はほぼ確実、1.0%の可能性もあります。それによって、株価が大きく動き可能性もあります。今回はこの話題について取り上げていきます。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから

 

FOMCの利上げと米国市場への影響

さて、今月のFOMCです。

次の利上げ幅ですが、今月発表された8月CPIが「全然インフレおさえられてない問題」を受けて、0.75%はほぼ確実、1.0%の可能性もあるといった状況です。8月CPIについてこちらを参照してください。

利上げ幅によって米国株がどう動くかですが、正直なところ、0.75%はすでに株価に織り込まれているような気がしますので、0.75%が発表されるとサプライズ無しの安心感で、逆に短期的には株価が上がるような気もします。

ただ問題はそのあとですね。利上げから実際の経済が悪くなるまでにはタイムラグがあります。しかもこのタイムラグは数カ月や1年ぐらいかかったりとけっこう長かったりします。すぐに利上げが利いて、すぐに経済が悪くなるというわけではないのですね。

現在、ゴールドマンサックスとモルガンスタンレーという金融2大企業がこぞって「米企業利益と株式バリュエーションにリスクが押し寄せている」と警告を発しています。

予想以上に高かった8月CPIと、物流大手フェデックスの収益悪化によって、「世界経済思ったよりやばい」みたいな話になってきています。

フェデックスの方は先週、株価が一日で25%近くズドンといきましたしね。

世界的な物流大手のフェデックスの状況が悪くなっているということは、経済自体が悪くなるということの警告にもなります。

米国の金利予想ですが、6月の時点では、2022年末が3.375%、2023年末は3.75%、2024年末は3.375%と、だいたい4%以下の範囲で収まっていたのですが、2022年末が3.875%、2023年末は4.125%、2024年末は3.625%と上方修正されており、来年は4%を超える金利になっています。

4%超えてしまうと株のありがたみはなくなってしまい、銀行に預けた方が安全かつ確実みたいな状況になることから、株価の売り圧力が強まる状況になるとは思います。「株を買った方が得する」と思える株価までひたすら落ちていくような状況ですね。

ただ先程も述べたように、9月FOMCの0.75%利上げはだいぶ織り込まれているような気がしますので、大きなサプライズがなければ、短期的には株価は上がっていく可能性もあります。

ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントのマット・ミスキン氏は、「今月のFOMCは世界が注目している。短期的な市場の動きを予想するのはほぼ不可能だ。1%利上げもささやかれているので、0.75%利上げだと「ハト派」と市場が受け止めるかもしれない」と述べています。

ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ社長は1%利上げを予想しており、「1%利上げになれば、S&P500は現在の水準から6%下げて、前回底値3666.77をためす可能性がある」と述べています。

SP500

チャートで見ると、前回の底値にもう一度到達し、下手すれば突破するということですね。

前回のCPIショックでズドンしたことから、市場はけっこう楽観主義的だとは思うので、1%は織り込んでなさそうです。そのため、利上げが1%になったら普通にズドンしそうな気がします。

FORD

ちなみにフェデックスだけでなく、大手自動車メーカーのフォードも供給コスト増から売上減が見込まれたことから、現在時間外取引で5%ほどズドンしています。

こうやって、あっちこっちの企業が業績悪化していくと、バリエーション低下から普通に株価が落ちますので、S&P500も普通に落ちていくことになります。

 

まとめとQ太郎の見解

まとめると、

・次回FOMCの0.75%は織り込まれている可能性あり。そのため、0.75%だった場合、サプライズ無しということで株価が上がるかも。

・ただし、CPIショックで暴露されたように、市場はいまだ楽観的。1%までは織り込んでいない気もするので、1%の発表があったらズドンする可能性が高い。

・ズドンした場合、-6%の下落から、前回底値3666.77をためす可能性がある。

となります。

そんなわけで0.75%だと株価が上がる可能性があり、1%だとズドンの可能性があるので、いまの時期の売買はちょっと博打になってしまう状態です。どっちに賭けるかみたいな感じですね。

そのため、9月FOMCが終わって、方向が決まってから動いても十分とは思います。