【新NISA】円安・株高だけど投資して大丈夫?

新NISA投資お役立ち情報

toushi daizyoubu

新NISA一括投資→即毎月定率取り崩し運用中のQ太郎です。

今回は、株高の状況で投資をしていいのかどうかについてです。

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株高だけど投資して大丈夫?

こんなご質問をいただきました。

質問があります。現在自由に使えるお金があり、今年の新NISAの枠がまだ50万円ほど余っているのでインデックス投資(オルカン)をしたいと思っています。

もうすぐ年末なので急ぎたいというのがありますが、現在円安・株高ということもあり、またウォーレン・バフェット氏が現金を貯め込んでいるということもあり、投資を躊躇しています。積立投資枠の方はすでにクレカ積立で使っています。

ここでの判断ですが、①新NISAの枠を有効利用するために投資した方が良いのか、②無理に投資をしない方が良いのか、③年末まで下がるのを待つのかで迷っています。

Q太郎さんの場合はどう判断するでしょうか。よろしくお願いします」

とのことです。似たような質問もいくつかいただいたのでまとめて返す形にしたいと思います。

まず現在が高いかどうかはあとになってみないとわからないことなので、どうにも言えないところがあります。2年後ぐらいじゃないと判断を下しにくいですね。

最近の株高は急激に上がりすぎという部分はありますが、そもそも株式は高値更新して新高値を付けた場合には、さらに上がっていくという性質があります。

下がってから買うという、いわゆる逆張りの場合は、前回の高値を目安に売り買いが行われますので、前回高値で叩き落される場合もけっこう多いのですが、高値を突破したということになると、目安となる上限がいくらかわからないので、順張りの場合はそれにのっかっていくという形になってしまうのですね。

逆に前回の高値が下方向の抵抗線になりますので、むしろ安心して投資できるという人もいるわけです。順張りはむしろ、高値を突破してから買いを入れるという形になります。

そのため、いまが高いかどうかは物理的というか時間的にいまの時点での判断は不可能です。12月まで待ったら、もっと上がっているということも全然ありえますしね。ゴールドなんかも最近は全然上昇が止まる様子がありません。

それでいま高いかどうか、今後落ちるかどうかというのは、基本的にはわからないことを前提で考えないといけないので、問題は資産のバランスと投資期間です。十分な生活費があるのかどうかですね。

バケツ戦略としての短期バケツ・中期バケツがそろっているのであれば、新NISAの残り50万円の枠を埋めたところで数年間の生活には支障がないので、長期投資であれば買ってもいいとは思います。

一括が不安な場合は、10月、11月、12月と3回にわけて買えばいいでしょう。たぶん心理的にも分けて買ったほうが、12月になってから株価がさらに上がっていたら「10月買っておいてよかった」となりますし、12月に下がったら「分けて買っておいてよかった」と、気休めぐらいにはなるとは思います。

それでも不安な場合は、無理に投資しない方がいいとは思います。

来年の新NISA枠はすべて埋める予定がなくて枠が空いているのであれば、一部来年に持ち越してもいいとは思いますね。積立投資枠を使ってしまっているのでしたら、例えば今年10月から余剰資金を5万円ずつ積み立てていくとかですね。長期投資でしたら、投資判断についてはそこまで急がなくてもいいとは思います。ゆっくりやっていくのがいいんじゃないでしょうか。

どちらにしろ新NISAを全部埋めるのには最低5年かかりますし、まわりの人たちがどんどん投資しているから投資しないと乗り遅れそうでやばいみたいなマインドで投資するのは控えた控えたほうがいいとは思います。

人の欲望というのは案外自分がやりたいわけではなくて、まわりの人がやっているからやりたいという「欲望の模倣」がおこなわれている場合がほとんどです。

しかもこの「欲望の模倣」は案外自分では気づかないのですね。

とにかく人間はまわりの影響をすごく受けます。友達がモンハンやポケモンを遊んでいると、モンハンやポケモンを遊びたくなるようなものです。

これに気づかないと、そもそも必要のない買い物をしてしまったり、自分の性格とぜんぜん違うような高ボラティリティな投資をしてしまったりと、

昔ビックリマンシールというのが流行っていましたが、なぜ流行ったかといえばまわりの友達が買っていたから欲しくなったというがあります。いまだとポケモンカードがこれに当たるのかどうかは良く知りませんが、とにかく欲望は自分から湧いてくるものではなく、気づかないうちに人の欲望を模倣している場合がほとんどです。

ルーク・バージス氏の「欲望の見つけ方」という本はこのあたりをがっつり書いています。

この本では、人というのはそもそもオリジナルの欲望というものは存在せず、自分でオリジナルの欲望だと思っているものも、実際は他人の欲望を模倣したものでしかないということが書かれています。

たとえばスティーブ・ジョブズ氏が便器に足を突っ込んでみたり、いきなり社員をクビにしたりといった突拍子のない行動も、彼の友人にそういう外の評価をいっさい気にしないで自分のやりたいことをやっているというのがいたのでそれを模倣したにすぎないという話もあり、けっきょく誰かは誰かの模倣になっていることがほとんどです。その友人に会う前のジョブズは、内気でおとなしい人物だったといいますしね。

新NISAが流行って若い人たちが投資しているのも、そのこと自体は悪くないのですが、けっきょくはまわりがやっているからとか、乗り遅れたくないからとか、けっきょくは他人の欲望の模倣になっている状態であって、自分の本当の欲望かどうかはちゃんと検討したほうがいいとは思います。じゃないと、本当にお金がいくらあっても足りない状態になるとは思います。

最近は、新NISAにお金をぜんぶつぎ込んで、自己投資もキャリアアップもなんにもできていないという新NISA貧乏みたいな言葉までありますしね。投資はいいんですけど、今あるお金でそれをするのが適切なのか、生活や仕事とのバランスがちゃんと取れているのかということも合わせて考えた方がいいとは思います。

自分にとって心地よい投資になっているかどうかですね。よくあるのが高ボラティリティの投資が嫌いなのに、なんかまわりでFANG+とかビットコインとかレバナスとか買っている人を見て自分も欲しくなるというパターンは本当に注意した方が良いとは思います。自分の本質に合っていない場合があります。

今のこの時期に新NISAの空いている50万円の枠を埋めるという話だと、年初の予定にはなかった投資ということとは思います。その「自由に使えるお金」というのは最近手に入ったものとは思いますが、生活防衛資金も十分でとくに使う予定もないのならいいのですが、なにか無理して投資しているのであれば、ちょっといったん止まって冷静に考えたほうがいいとは思います。

とにかく今月とりあえず5~10万円だけ投資して、投資した後の自分の気持ちとか気分を見てみて、あとは来月ゆっくり考えるでもいいですね。長期投資は新NISAを急いで埋めようとかそこまであせらないほうがいいとは思います。

 

まとめ

そんなわけでまとめると、

・そもそも今が高値かどうかは2年後ぐらいじゃないとわかりようがない。

・株式は新高値をつけるとさらに上がっていく場合が多い(これは株式に限らず、ゴールドなども含めて投資はだいたいそんな感じです。逆張りと違って、上がどこなのかわからない状況ですしね。順張りはむしろ高値を突破してから買いに入る形になります)。

・生活・仕事などにおける資金のバランスの再チェック(バケツ戦略などを使って、無理な投資になっていないかはチェックが必要です)。

・一括を迷うのであれば、10月、11月、12月に資金を分けて投資。もしくは来年も含めて月5~10万円ぐらいで投資する。(どちらにしろ新NISAを埋めるには最短でも5年かかるので、そんなにあせらなくてもいいとは思います)。

・人の欲望は他人の欲望の模倣であることがほとんど。まわりに乗せられて、自分に合っていない投資になっていないかは注意が必要。(高ボラ嫌いなのに、なんかビットコインとかFANG+とかの情報を見ているうちに欲しくなる感じですね)。

・自分に合った無理のない心地よい投資を。

となります。

そんなわけでいまが高値かどうかはわかりませんが、あせりで投資してはいないか、生活との資金バランスはちゃんとしているのかなどをチェックして、それでも投資するのであれば何回かに分けて投資した方が、気持ち的にも楽とは思います。

なんにしろ、投資は短期でどうにかなるものでもないので、しかも個別株ではなくインデックス投資なので、他人の動向は気にせずに、あくまで自分にとってゆっくりまったり投資していったほうがいいとは思いますね。