【老後破産】5000万円あっても「もやし生活」?お金を使う恐怖を克服する戦略

moyashi rougo

取り崩し投資運用中のQ太郎です。

今回は、資産五千万円の罠、つまり「なぜ準富裕層になっても老後破産の不安は消えないのか」というテーマでお話ししたいと思います。

Youtubeで観たい方は以下のリンクから。

【老後破産】5000万円あっても「もやし生活」?お金を使う恐怖を克服する戦略
お金が増えても減る恐怖が避けられないことについての動画です。録音できない環境なのでゆっくり実況形式(セルフボイス)でお送りします。取り崩し投資で毎月20万円のマネーマシン作成計画音声使用について定率...
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5000万円あっても「もやし生活」?

こんなご質問をいただきました。

現在50代で資産6000万円ほどあります。あまりお金を使う方ではないので、いつの間にか貯まったという感じです。一応準富裕層になりますが、インフレがひどくなっているので老後不安は消えないですね。現在のインフレと、老後破産を防ぐ方法についてのQ太郎さんの考えを聞きたいです。

とのことです。ありがとうございます。

まあ、お金は生存に必要な物なので、完全にお金の不安が消えるということはありえないとは思いますが、お金への依存を減らして緩和させることはできます。

それで準富裕層についてですが、投資をしている多くの方が、「まずは資産五千万円」を目標にして日々頑張っているとは思います。五千万円あれば準富裕層の仲間入りですし、理論上は配当金や投資信託の取り崩しで、なんとか生活の目処が立ちそうに思えます。

実際の株式市場は暴落もありますし、五千万円を全部株式などのリスク資産で持っているわけではないのであくまで理論上の話ですが、この五千万円の目標さえ達成すれば、ある程度はお金の不安から解放されて、毎日ハッピーなFIRE生活や老後が待っている。そう信じて、節約や仕事に耐えている人は多いとは思います。

しかし、実際に五千万円を達成した人たちを待ち受けているのは、想像とは全く違う残酷な現実だったりします。実はお金は十分にあるのに、毎日の生活が苦しい。常に不安に怯えている。そんな状態に陥ってしまう人が後を絶ちません。苦労して貯めた分、減るのが怖くなるというのもありますね。

今回はこの「資産五千万円の罠」について、その心理的なメカニズムと、不安を根本から消し去って本当の安心を手に入れるための具体的な解決策を、じっくりとお話ししていきます。

減っていく通帳の恐怖と「精神的老後破産」

必死に節約をして、インデックス投資を続けて、何十年もかけてついに資産五千万円を達成したとします。仕事をリタイアして、いざ悠々自適な生活をスタートさせます。

ところが、ここで恐ろしいことが起こります。これまで「毎月増えていく通帳の残高」を見るのが何よりの楽しみだったのに、リタイアした翌月から、毎月の生活費としてその五千万円からお金を引き出さなければならなくなります。

これが結構怖いのですね。収入があるときは、株価が暴落しても「まあ、いいか。しばらく待てばなんとかなるだろう」で済むのですけど、収入がなくてただ取り崩しに頼っている状態だとそういうわけにはいかなくなります。

五千万円あった残高が、四千九百八十万円になり、四千九百五十万円に減っていく。この「自分の資産が減っていくのをリアルタイムで見続ける恐怖」というのは、実際に経験してみないとわからないほど、強烈なストレスなんです。

仕事の収入が無いって、半端なく怖いのですよ。「4%ルールで取り崩せば減らない」みたいなのはあくまで理論上の話で、実際やる場合は結構度胸がいるわけです。

Q太郎も現在実験的に取り崩し投資をやって、毎月その結果をこのチャンネルで公開していますが、この取り崩しだけで生活しろと言われたら「うーん・・・」ってなってしまいますね。この他人任せ感がなんか嫌なのですね。

そんなわけで、4%ルールは理論的には可能だとしても、実際やるにはそこそこメンタルが必要です。

その結果どうなるかと言えば、お金が減る恐怖に耐えきれず、スーパーで一番安いモヤシばかり買ったり、冬でも暖房をつけずに毛布にくるまったりと、資産形成の時期よりもさらに過酷な「もやし生活」に突入してしまう悲劇が起きます。最近もやしも安くないので、インフレが進めば段々と厳しくなっていくとは思います。

口座には五千万円もあるのに、心の中は「このままでは明日お金が尽きるかもしれない」という恐怖でいっぱいになるわけです。これはもう、現実にはお金持ちなのに、心の中が完全に破産している「精神的な老後破産」に陥っている状態と言えます。お金を貯めるスキルとお金を使うスキルは、全くの別物なんですね。

寿命と資産のチキンレース「Die With Zeroのジレンマ」

なぜこんなにもお金が減るのが怖いのでしょうか。それは、私たち人間が「自分が何歳まで生きるのか、絶対に前もって知ることはできないから」です。

もし仮に、「あなたは八十五歳で間違いなく寿命を迎えます」と神様に教えてもらえたなら、計算はものすごく簡単です。五千万円を残り年数で割って、計画的に使っていけばいいだけですからね。

気持ちもめちゃくちゃ楽になるとは思います。こういうことを考えると、人間って長生きしたいわけではなくて、安心して生活ができれば人生が長くても短くてもどっちでもいいかなみたいな感じはあるとは思います。痴呆症にもならずに安心して健康に暮らせるのであれば、べつに100歳まで生きなくもいいんじゃないかという感じですね。

でも現実は違います。人生百年時代と言われる今、九十歳、百歳になっても生きているかもしれない。長生きすることは本来素晴らしいことのはずなのに、皮肉なことに「長生きすればするほどお金が足りなくなるかもしれない」という恐怖のせいで、寿命と資産の尽きるタイミングを競う、終わりのないチキンレースを強いられることになります。

「Die With Zero(ゼロで死ぬ)」という有名な本がありますが、一番理想的なのは、死ぬ直前に資産をきれいに使い切ることです。

でもこれは理想論で、寿命が読めない以上、怖くてお金を使えないというのが現実とは思います。結果として、死ぬ時が一番お金持ちで、生きている間はずっとモヤシを食べて怯えていた、という本末転倒なことが起きてしまうわけです。お金を貯めているときも、貯まったあとも、一生ずっと苦労し続けているわけですね。

最大の精神安定剤は「金額」ではなく「ルール」

では、この恐ろしい「精神的老後破産」から抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。「五千万円で不安なら、一億円貯めればいいじゃないか」と思うかもしれません。しかし、五千万円で減る恐怖を感じる人は、一億円あっても、三億円あっても絶対に不安は消えません。金額の多寡は、根本的な解決にはならないんです。

不安を消し去るための最大の精神安定剤は、金額ではなく「資産を長持ちさせる取り崩し方のルール」を知ることです。

私たちが普段から実践している「バケツ戦略」が、まさにここで最強の盾になります。

1年分の生活費を「短期バケツ」、直近数年で使うお金を「中期バケツ」に入れておく。

FIREしている場合は、収入が無い事を想定すると、短期バケツに1年分の生活費、中期バケツに5年分の生活費といったところが安全圏です。毎年300万円使うのであれば、中期バケツには1500万円を入れておく必要がありますね。年金貰っているのであれば、その分低くしても大丈夫ですね。

これがあるだけで、「明日の生活費のために、暴落している株を泣く泣く売らなければならない」という恐怖からは解放されます。少なくとも、毎年の初めに短期バケツと中期バケツが埋まっていれば、そこから6年間は生きられることになります。

そして、残りの資金をリスク資産の長期バケツに入れたまま、毎年の初めに取り崩して短期バケツを補充していく。この「ルール化された取り崩しの仕組み」があるからこそ、通帳の残高が一時的に減っても、パニックにならずに心穏やかに過ごすことができるんです。

4パーセントルールだけではだめなのですね。バケツ戦略とセットにしないと、なにかあったときに簡単に破綻してしまいます。

「お金に依存しない生活」というもう一つの武器

そしてもう一つ、不安を消すための強力な武器があります。それが「お金に依存しない生活」を知っておくことです。

Q太郎は図書館と散歩があればそれで満足してしまう人間なので、そういうお金のかからない趣味があるといいとは思います。まわりに迷惑がかからなければ、あと楽器とかもいいですね。初期投資は必要ですが、オカリナとかあんまり高い物を買わなければいいんじゃないかとは思います。電子ピアノとかも今は安いですしね。

ちなみにQ太郎の父は一時期趣味でいろいろな楽器をやっていたことがあり、初期投資に数十万円とかかかっていました。なんかいつも形から入っていくので、「よい楽器を使った方がいい」という謎理論で高い楽器を買うのですね。

「続くかどうかわからないから安い楽器やレンタルとかにした方が良い」とQ太郎は言うのですが、「よい音の楽器の方が長続きする」と言っていました。それで大体半年でやめます。しかも楽器を売るわけでも処分するわけでもなく、そのまま家の置きっぱなしなので、家が物で溢れかえるわけです。それでまた新しいのを買うのですね。

まあ、本人がそれでいいのならいいのですが、初期投資の金額はできるだけ抑えて、まず自分に合うかどうかを確かめてからの方が良いとは思います。

そんな感じで合う合わないもありますが、うまく合えば長期的にはよい投資になるでしょう。

あるいは、自炊して温かいご飯を食べて「ああ、これで十分幸せだな」と実感するような経験です。料理は自分を生かすためのスキルなので、ここを他人に握られると不安感は爆増するわけです。外食が多くなると、お金への依存が上がっていくので、お金への不安感もガンガン上がっていくとは思います。

「自分は、そんなに大金を使わなくても、これだけ楽しくて幸せな時間を過ごせるんだ」という確固たる自信があれば、老後にお金が足りなくなる恐怖は劇的に小さくなります。お金がなくても幸せになれるという「精神の独立」こそが、どんな相場の暴落にも、長生きリスクにも負けない、究極の防御力になるわけです。

まとめ

それでは、今回のまとめです。今回は「なぜ資産五千万円になっても老後破産の不安は消えないのか」というテーマでお話ししてきました。

第一のポイントは、「増やすこと」と「使うこと」は全く別のスキルだということです。せっかく五千万円貯めても、減っていく通帳を見る恐怖に負けて「もやし生活」に逆戻りしてしまえば、それはお金があるのに心が貧しい「精神的な老後破産」になってしまいます。

第二のポイントは、「寿命が読めない限り、金額だけでは不安は消えない」ということです。いくら資産を増やしても、長生きリスクがある以上、「Die With Zero」のジレンマからは逃れられません。不安を消すために必要なのは、一億円という目標金額ではなく、取り崩しの「ルール」です。

第三のポイントは、「バケツ戦略と、お金に依存しない生活が最強の精神安定剤になる」ということです。現金のバケツで直近の生活を守り、リスク資産のバケツをルール通りに取り崩す。そして、大金を使わなくても没頭できる趣味や、安くて美味しいものを楽しむ心を持つことです。

資産五千万円という数字は、たしかに素晴らしい目標です。しかし、その数字に縛られて心をすり減らしてしまっては本末転倒です。どうか、正しいルールと、お金に依存しない自分だけの幸せの基準を持って、本当の意味で安心できる豊かな生活を手に入れてください。

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