優先株ETF「PFFD」(分配利回り5%)は危険?リスクと内容、「PFF」との比較をわかりやすく解説

PFFD高配当ETF

pffd

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

今回は優先株ETF「PFFD」について。筆者は20万円ほど投資しています。

毎月分配で、分配利回り5%というETFですが、じつのところ分配金が右肩下がりになっているという現実もあります。

とりあえずどんなものか見ていきましょう。そのうえで、実際に保有している筆者が感じるリスクなどについても述べていきます。

 

PFFDとは?

PFFDは配当金の高い優先株をまとめたETFです。

優先株というのは、決議権を放棄する代わりに、そのぶん配当を多めにもらえるという株式のことです。

ようは資金調達のみが目的のばあいに発行される株式ですね。

多くの個人投資家にとっては、決議権とかどうでもいいと思ってるので、優先株のほうが都合がよかったりします。べつに海外の会社の経営判断とかに口出ししたいとか思いませんしね。

ただ優先株を手に入れるのは困難なので、ETFでまとめて買いやすくしてくれているのはうれしいところです。

構成銘柄

pffd meigara

PFFDは約300社から構成されており、上位10銘柄は以上の通りです(グローバルX社サイト参照)。

ブロードコム(AVGO)やウェルズ・ファーゴ(WFC)、バンクオブアメリカ(BAC)など、高配当ETFでよく見かける金融・通信の面々が並んでいます。まあ、高配当だと、どうしても金融中心になってしまいますしね。

経費率とリバランス

経費率は0.23%と、この手のETFにしてはなかなかの低価格を実現しています。

銘柄組み換えやリバランスは年4回(3,6,9,12月)おこなわれます。けっこう頻繁に入れ替えが発生していますね。

 

PFFDのリスク・リターン

株価の変動

PFFD kabuka

再投資なしの株価の推移です。見ればわかると思いますが、ほぼ横這いですね。

値動き的には株式というよりかは、債券に近いものがあります。

分配金を合わせれば、ゆるやかな右肩上がりといったところです。

分配金推移

PFFD divided

分配金の推移です。今年はまだ終わっていないのでグラフは途中までになっていますが、基本的には右肩下がりですね。

これまで紹介してきた債券ETFのほとんどが右肩下がりになっているので、長期的な厳しさはあるでしょう。

キャピタルゲインが期待できない以上、高値づかみだけは避けなければなりません。

まあ、そうはいっても、そんな簡単に避けられるものでもありませんけどね。

 

PFFとの比較

同様の優先株ETFに「PFF」というのがあります。

PFFDはグローバルX社のETFですが、PFFは超大手であるブラックロック社のものです。

そのため、資産規模もまったく違い、PFFDが23億ドルに対して、PFFは200億ドルと、桁が1つ違います

また、組み入れ銘柄も、PFFDが約300社に対し、PFFは約500社です。

「だったらPFF買ったほうがいいじゃん」と思うかもしれませんが、経費率はPFFDが0.23%に対して、PFFは0.46%と2倍高くなっています。

PFFD PFF

配当再投資ありでPFFD(青)PFF(赤)を比較してみると、現時点では微妙にPFFDのほうがパフォーマンスがよくなっていますね。

パフォーマンスを重視してPFFDを取るか、超大手の信頼と安心感を重視してPFFを取るかは、自分の投資スタイルと相談するのがいいかと思います。

 

まとめと筆者の見解

値動き自体はそこまで激しくないので、どちらかといえば債券ETF的な存在といえます。

分配金も5%ありますし、(現在のところ)安定した収益が見込めるでしょう。

ただ、さきほども述べたように、分配金は右肩下がりの傾向にあります。

またキャピタルゲインは期待できないので、買うタイミングも重要になります。

下落局面でうまく仕込めれば、そのまま保有でもかまいませんが、あくまで株式なので、債券ほどは信用しないほうがいいかと思います。

QYLDの解説でも述べましたが、逃げなければならないときはしっかり逃げたほうがいいでしょう。

次回は、PFFDに実際に20万円投資した結果を報告します。