
こんなコメントをいただきました。
「セールで無駄な買い物が多いのは、セールになってから欲しい物を選んでいるからですね。欲しい物が先にあるわけではないのが問題だとは思います。だから安く買っているつもりで、本来いらなかったものを買っているので、お金の無駄遣いです」
とのことです。ありがとうございます。
ネットショップで、セールが始まっています。
今日まで三十パーセント引き。
ポイントも、いつもより多くつきます。
せっかくだから、何か買っておこう。
そう思って、セールの対象商品を眺めます。
服を見て、家電を見て、日用品を見て、ゲームを見ます。
最初は、何も欲しくありませんでした。
ところが見ているうちに、これなら使うかもしれない、前から少し気になっていた、いずれ必要になるかもしれないと、買う理由が次々に見つかります。
そして一万円の商品を七千円で買い、三千円得をしたと思います。
しかし、セールが始まる前には、買う予定がなかった物です。
三千円得をしたのではなく、七千円使っています。本来は買う予定がなかったので、0円だったはずなのですね。
これ、買い物の順番が逆なんですね。
本来は、欲しい物が先にあるはずです。
その物が必要なのかを考え、買うと決めたあとで、どこなら安く買えるかを調べます。
ところがセールが先に来ると、安くなっている物の中から、欲しい物を探し始めます。
欲しい物を安く買ったのではありません。
安い物の中から、欲しい物を作らされたのです。ここは結構注意した方がいい部分です。
そんなわけで、ようこそ、Q太郎のお金の哲学へ。お金に飲み込まれないための生存戦略を独自の視点で解説します。
今回は「50代から安く買うことを頑張らない。節約でお金と時間を失う人たち」を深掘りしていきます。
・三つの話
今日は大きく三つ話します。
一つ目、なぜセール会場で買う物を探すと、支出が増えてしまうのか。
二つ目、なぜ百円を安くするために、長い時間を使ってしまうのか。
三つ目、自分の欲しい物を絞り込むと、なぜお金の使い方に迷いがなくなるのかです。
最後に、50代からの節約は、何を安く買うことなのか。Q太郎なりの見立てを置いて終わります。
・一つ目・セールで欲しい物を探さない
それでは一つ目、なぜセール会場で買う物を探すと、支出が増えてしまうのかです。
セールを見ること自体が悪いわけではありません。
自分の好きな物が、たまたま安くなっていたら儲けものです。
前から買うと決めていた靴がある。
サイズも色も決まっている。
それがセールで安くなっていた。
これは、欲しい物を安く買えたという話です。
しかし、セールが始まってからサイトを開き、そこで何を買おうかと探し始めると、話が変わります。
買う目的が先にあり、商品はあとから選ばれます。
必要だから買うのではなく、安く買える機会を逃したくないから、必要そうな物を探します。
このとき店は、商品だけを売っているのではありません。
今買わないと損をするという感情も、一緒に渡しています。
本日限り。
残り三点。
あと千円で送料無料。
ポイント十倍。
こうした表示を見ると、買わないことが損に見えてきます。人間は利益より損失を嫌うという点をうまく突いてきているわけです。
でも、もともと必要のなかった物なら、買わない人の支出はゼロ円です。
半額の商品は、買う予定だった人には五割引きです。
しかし、買う予定がなかった人には、支払った金額がそのまま損失になります。
五千円の商品が半額になっていたから、二千五百円得をした。
そうではなく、予定になかった二千五百円を使ったとも言えます。買う予定がもともとなかったので、お得でもなんでもないわけです。
しかも送料無料にするため、ポイント還元を増やすため、あと千円の商品を足したりします。
送料五百円を払わないために、必要のない千円の商品を買います。
数字だけを見れば、送料は無料です。
しかし財布から出ていくお金は、五百円増えています。
セールは、買う理由ではありません。
買うと決めた物についてくる、おまけです。
この順番を逆にしないことが、値引き率を調べるより先に必要だと思います。
・二つ目・百円のために何分使うのか
二つ目、なぜ百円を安くするために、長い時間を使ってしまうのかです。
欲しい物が決まり、買うことも決めました。
次に、少しでも安い店を探します。
一つ目の店では三千円。
二つ目では二千九百五十円。
三つ目では、クーポンを使えば二千九百円です。
ただし会員登録が必要です。
送料やポイントの条件も違います。
レビューを読み、比較サイトを見て、クーポンコードを探します。
三十分かけて、百円安い店を見つけました。
ところが買ったあとも、本当に最安値だったのか気になります。
別のサイトを見たら、もっと安かったかもしれません。
明日になれば、タイムセールが始まるかもしれません。
安く買うことを頑張ると、買い物が終わったあとまで、判断が終わりません。
ここで考えたいのは、三千円の商品へ三十分を使った、ではないことです。
最初の店でも三千円で買えたのなら、三十分かけて守ったのは、商品の三千円ではなく、値段の差である百円です。
百円のために、何分使うのか。
そう考えると、判断の見え方が変わります。
安く買えた金額は、レシートに残ります。
しかし、失った時間は印字されません。
そのため、百円節約した成果だけが見え、三十分を使ったことは記憶から消えてしまいます。
もちろん、空いた三十分を仕事に使えば必ずお金になる、という話ではありません。
自由時間に時給をつけて、何でも労働へ換算するのも変な話です。
その三十分で、本を読んでもよかった。
散歩をしてもよかった。
ゲームをしてもよかった。
何もせず、ぼうっとしてもよかった。
お金にならなくても、自分が本当にやりたかったことへ使える時間でした。
安値を探すこと自体が趣味で、楽しい人もいると思います。
それなら、その時間も買い物の楽しみです。それはそれでいいと思います。
しかし、疲れながら複数の店を調べ、百円高く買ったら負けたように感じているなら、節約によって生活を豊かにしているのか、それとも節約へ生活を差し出しているのか、一度考えたほうがよいでしょう。
住宅や車、高額な家電のように、値段の差が大きな物は、時間をかけて比較する意味があります。1%でも結構な金額ですしね。
しかし小さな買い物まで、必ず最安値にしようとすると、一年中、価格調査の仕事をすることになります。
50代から減っていくのは、お金だけではありません。
残り時間も減っていきます。
若いころに身につけた、一円でも安い店へ行く習慣が、今の自分にも合っているとは限らないのですね。
・三つ目・支出を最適化する
三つ目、自分の欲しい物を絞り込むと、なぜお金の使い方に迷いがなくなるのかです。
節約というと、同じ物をいかに安く買うかを考えます。
しかし、その前に、その物を本当に自分が欲しいのかという、もっと大きな判断があります。
宣伝で何度も見たから欲しいのか。
流行しているから欲しいのか。
身近な人が持っているから欲しいのか。
それとも、誰にも見せなくても、自分はそれを使いたいのか。
ここを徹底的に突き詰める作業をすると、お金の使い方から迷いが減っていきます。
自分は、どんな服が好きなのか。
どんなゲームなら最後まで楽しめるのか。
どんな道具を使うと、毎日の生活が少し楽になるのか。
反対に、何には興味がないのか。
自分の定番ジャンルが見えてくると、重要な物にはお金を使い、関心のない物は、どれだけ安くても買わなくなります。
Q太郎は以前、RPGを買わないという話をしました。
安いか高いかを判断する以前に、そもそも買うか買わないかの検討をしません。
だいたい最後まで遊ばない一方、最後まで遊ばないとモヤモヤする性格なので、下手に買うと娯楽が苦痛へ変わるからです。
九十パーセント引きのRPGがあっても、買わなければ支出はゼロ円です。
ちなみに最近はシミュレーションゲームでも、歴史に関係ないものは買わないという取り決めにしています。ファンタジーものは、ゲームの世界以外で学ぶものや、世界観の広がりがないので、これは避けています。シヴィライゼーションシリーズも、歴史に関係あるようで無いので、これは今後避けることにしました。
あと三国志や信長をテーマにしたゲームでも、たんに三国志や信長のキャラクターが出てきて、RPGみたいに敵と戦うみたいなゲームは避けています。地域戦略型のシミュレーションに絞っていますね。
そんな感じで、買わないジャンルを突き詰めると、本当に買わなければいけないものが減りますし、そのジャンルのセールを調べる時間まで消えます。
これは、我慢ではありません。
自分の好みを知った結果、関係のない売り場へ行かなくなっただけです。
買い物の順番は、まず自分の欲しい物を決める。
次に、今の生活や資産を考えて、本当に買うのかを決める。好きだから何でも買っていいわけでは無く、そこは自分の財布や、すでに持っているものとの相談が必要です。似たようなものを持っていたら買わないという判断もできますしね。
そして買うと決めた物だけ、無理のない範囲で適正な価格を探す。
この順番なら、セールは判断を乗っ取るものではなく、たまたま利用できる値引きになります。
すべてを最安値で買う必要もありません。
最安値を探す時間や、店まで行く交通費、比較を続ける精神的な疲れまで含めて、自分が納得できる価格なら、それで買い物を終わらせます。
支出の最適化とは、あらゆる支出を小さくすることではありません。
自分にとって重要な物へお金を残し、自分に関係のない物へ、お金と時間を使わないことです。
むしろ買う物が絞れていたら、定価で買っても全然問題ないわけです。セールで本来買う予定のなかったものを買った合計金額と比べれば、全然安かったりするわけです。
・まとめ
最後に、50代からの節約は、何を安く買うことなのか。Q太郎なりの見立てを置いて終わります。
Q太郎は、50代から安く買うことを頑張らないとは、高い物を何でも買うことではないと思っています。
何でも買ってよいという話でもありません。
むしろ逆です。
買う物を、これまで以上に厳しく絞ります。
自分は何が好きなのか。
何を使っている時間が心地よいのか。
何なら、流行が終わっても欲しいのか。
そこを徹底的に突き詰めます。ここはしっかり時間を使ったほうがいい部分です。
欲しい物が決まっていない状態でセールへ行くと、店の都合で欲しい物を作られます。五つ買ったら三十パーセントオフとか、向こうの提示する条件を飲まされるのですね。
欲しい物が決まっている状態でセールへ行けば、自分の都合で値引きを利用できます。
同じセールでも、主導権がまったく違います。
一番安い店を見つけるより、自分に関係のない売り場を減らすほうが、大きな節約になります。
不要な物の最安値を探すより、買わないことのほうが安いからです。買わなければ0円ですしね。
そして本当に欲しい物を買うと決めたなら、百円の差を守るために、三十分を差し出す必要があるのかを考えます。
お金だけを守って、時間を使い切ってしまったら、何のための節約なのか分かりません。
若いころは、お金が少なく、時間がたくさんありました。
50代になると、その比率は少しずつ変わります。
それなのに、昔のまま一円でも安く買うことだけを頑張れば、増えたお金を守るために、減っていく時間を使うことになります。
Q太郎は、支出の最適化とは、最安値の選択ではなく、欲望の選別だと思っています。不必要な欲望を減らすことですね。
欲しい物を先に決める。
関係のない物は、安くても見ない。
必要な物は、時間を使いすぎずに買う。
セールは、自分の欲望を探しに行く場所ではありません。
若い時は自分がよくわかっていないので、それでもいいかもしれません。しかし五十代のいい年したおっさんになると、世の中の仕組みとか、企業の仕組みとか、自分の欲望とか、そろそろいい加減そのあたりは理解したほうがいいかなとは思います。
セールは、すでに自分の中にある欲望と、たまたま値段が重なったときだけ利用する場所です。
50代から必要なのは、節約の技術より、自分の好みを知る技術とは思います。これには、若い時になかった洞察力が必要になります。
自分が本当に欲しい物を突き詰めるほど、買う物は減り、買うと決めた物への迷いも減ります。
それは、安さに振り回されないための節約であり、お金と時間の両方を、自分の人生へ戻す作業なのだと思います。欲望を整理することは、買い物だけでなく、人生の迷いも減るのですね。
皆さんは、セールを見てから買う物を探し、予定になかった物を買った経験がありますか。また、これは迷わずお金を使うという、自分の定番ジャンルはあるでしょうか。よければコメントで教えてください。全部読ませていただいています。
数字を味方に。そして、誰の欲望でもない自分の人生を、自分の手で耕していきましょう。
ではまた、Q太郎でした。この動画を気に入っていただけましたら、高評価・チャンネル登録をよろしくお願いいたします。
