若者からしぼりとった税金で、年金受給者に5000円給付!3つの問題点【新しい社会主義】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
高配当ETFの損出しについての話題をやろうと思ったのですが、「年金生活者らに5000円支給」というミラクルなニュースが入ってきたので急遽YouTube動画をつくりました。
なんか日本、本格的にやばいですね。米国株投資をしている人は幸いだと思います。
岸田首相の「新しい資本主義」こと「新しい社会主義」については、以前にも記事にしました。
金融所得課税増税や、自社株買いの制限、四半期開示の義務化廃止、株主還元の規制と、株価どころか日本経済に打撃をあたえる方策をつぎつぎに繰り出してきた岸田首相ですが、またもやミラクルな法案が飛び出しましたね。
ざっくり言うと、「貧困にあえぐ労働世代から搾り取った税金で、年金世代に5000円配ろう」企画です。
「四半期決算を開示しなくていい」という前回のミラクルな政策にも「日本すげー」と感動を覚えましたが、今回は重税と貧困にあえぐ若者たち労働世代から搾取したお金を、選挙の票を取るために年金世代に5000円を配るという、社会主義国もびっくりなムーブをかましてきました。
今回はこの「臨時特別給付金の経済にあたえるヤバさ」を解説していきます。
臨時特別給付金の3つの問題点
「年金世代に5000円配る」ことの、3つの問題点を話していきます。
もうすでに岸田ショックでダメージあたえられまくっていますし、参院選終わったら金融所得課税増税になりそうな予感しまくりです。
増税したら、フルで税金が取られてしまう高配当投資はさらに厳しいになるので、インデックス投資のウェイトを増やす必要があるかもしれません。詳しくはこちらの記事を参照してください。
ただ今回は、岸田首相が提案したというわけではなく、自民・公明両党の幹部が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で受給額が減る年金生活者を対象に、「臨時特別給付金」を支給するよう要請したのを、5000円という金額で調整に入ったということですね。
これは、あれですね。参議院選挙も近づいていますし、支持率アップのために、票をくれる高齢世代を狙い撃ちした政策ともいえますね。
来月から年金は0.4%減りますので、支持率低下は避けられません。
そこで5000円ばらまくことで、なんとか支持率低下に歯止めをかけたいといったところでしょう。
正直、Q太郎的には「ここまでやるか」という感じです。
善悪はともかくとして、たしかに票を取るための効率を考えると、年金世代を狙い撃ちしてばらまくのは正しいとは思います。投資としては的確なことをやっているのです。善悪はともかくとして。
問題点1 税金で選挙対策
問題点その1としては、その配る5000円ですが、もちろん自民・公明両党のふところから出ているわけではなく、国の税金を利用しています。
つまり国の税金を利用して選挙対策をおこなっているということです。本当にすごいですね。
その税金がどこからくるかといえば、当然いまがんばって働いている皆さんからですね。
選挙の票のために皆さんのお金をつかって、昔の利回りのよい年金を受け取っている現役年金世代に5000円を配るという、「他人のお金で選挙対策」です。
ちなみに5000円をもらえる対象者数は約2,600万人、予算総額は1,300億円です。
年金の年代別利回りですが、国民年金のばあい、現在の70歳は5.8倍、60歳は3.4倍、50歳は2.3倍、40歳は1.9倍、30歳は1.8倍、20歳以下は1.7倍と言われています。
ただでさえ年金利回りの悪い若い世代から徴収した税金を、選挙対策のために年金利回りのよい高齢者に配るというのはいかがなものかとは思います。
問題点2 5000円では何も変わらない
問題点の2つ目は、「一回限りで5000円を配ってどうするのか」という問題です。
4月から年金が0.4%減るから、5000円の補填と言う話なのでしょうけど、年金は今後も減ったままになるわけで、5000円を一回配っただけではどうにもならないわけです。
そもそも年金受給者が5000円をもらったぐらいで、何か生活が変わるでしょうか。
つまるところ、必要性のないお金にしかならないのです。小遣い程度にしかなりません。
そんなことより、貧困にあえぐ若い世代に使ったほうが、今後の日本経済にはプラスになるでしょう。
問題点3 年金が減る根本的問題を解決すべき
問題点の3つ目は、そもそも年金が減る根本的な理由を解決するべきなのです。
年金はインフレ率以外にも、労働世代の治めた税金に比例して増えたり減ったりします。
ようするに経済がよくなって、労働世代がお金をたくさん稼いでくれさえすれば年金も増えますので、こんな給付金は必要ないわけです。
しかし少子化と日本経済の縮小というダブルパンチによって、年金は減る一方にしかなりません。
これを解決するには、若い世代が経済的に潤って、子育てしやすい環境をつくる必要がありますが、票につながらないので、やる気はないかと思います。やる気があったら何年も前にやっています。
投資効率を考えると、やはり高齢者を優遇するのが一番ですしね。
まとめとQ太郎の見解
そんなわけで問題点をまとめると、
・国民の税金で選挙対策
・5000円配っても年金世代の生活は変わらない(必要性がない)。
・そもそも労働世代が潤わないと年金受給者も潤わない。
の3点です。
票獲得のため、労働世代の税金を無駄遣いするのは本当にどうなのかと。
とりあえず参院選後に金融所得課税が30%とかになったら、できるだけ配当金を出さないインデックス投資のウェイトを増やそうかと思います。
米国株だと、外国税を合わせると、40%も税金を取られますしね。ばかばかしくてやってられないかと思います。