【新NISA】取り崩し投資と高配当投資、どっちがお得?デメリット注意!

新NISA取り崩し

torikuzushi

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

前回から取り崩し専門チャンネルになったので、取り崩しを実際にやって気付いた注意点などもどんどん発信していきたいと思います。老後に取り崩し予定の方は、前もって知っておくとなにかあったときにも対処しやすいでしょう。

今回は新NISAにおける取り崩し投資と高配当投資、どちらがいいかについてです。

本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。

 

取り崩し投資と高配当投資、どっちがいい?

さて、新NISAにおいて、取り崩し投資と高配当投資、どちらがいいかについてです。

ここでのポイントは、特定口座ではなく、「新NISA口座での比較」ということですね。

結論から結論からいいますと、新NISAでの運用を考えると高配当投資が有利です。

というか、取り崩し投資は特定口座だと高配当投資に比べてメリットがありますが、新NISAでの運用ではデメリットが顕著化します。それについて説明していきます。

取り崩し投資とは?

まず言葉の定義をしておきますと、取り崩し投資は現在Q太郎が新NISAでやっているような、年初にインデックス投資信託の一括投資からの即毎月取り崩しという投資方法です。

ニッセイNASDAQ100
疑似QYLD(毎月1%取り崩し)

eMAXIS Slim S&P500
疑似XYLD(毎月1%取り崩し)

eMAXIS Slimオルカン
0.3%ルール(毎月0.3%取り崩し)

楽天VYM
疑似JEPI(毎月0.7%)

取り崩すことで、疑似的に分配金をもらっているということですね。Q太郎の新NISAでの投資戦略についてはこちらを参照してください。

次に高配当投資ですが、これは言葉そのままで、高配当株とかVYMのような高配当ETFを新NISA口座で買って、配当金を受け取り続けるというものです。

最近だとSBI証券の、年4回分配のSBI日本高配当株ファンドや投資信託版のVYM、SPYDがありますね。これを利用すると新NISA枠をきっちり使いきった高配当投資ができます。

合理性

さて、取り崩し投資と高配当投資ですが、結論からいいますと、新NISAでの運用を考えると高配当投資が有利です。

特定口座の場合、今年から確定申告で住民税の申告不要制度が使えなくなるため、税金的には損失計上もできる取り崩し投資が有利になります。

ただ税金を払わなくていい新NISAなら、話はべつになります。

取り崩し投資のばあい、毎月0.3~1%を取り崩していきますので、そのぶん新NISA枠が無駄になってしまいます。

現在、新NISAでの一か月の取り崩し金額はおよそ1.8万円ぐらいになるとは思います。これは逆にいえば、毎月NISA枠を1.8万円分損していくことにもなります。

年間では20万円以上の枠が無駄になってしまいます。

新NISAを使い切るという意味では無駄です。

一方、高配当投資のほうは、枠を埋めたあとは配当を受け取り続ければいいだけなので、枠のむだにはなりません。

再投資での枠の無駄を気にする人は、そもそも高配当投資などしないでインデックス投資の内部再投資をさせたほうがいいでしょう。

また取り崩し投資は、特定口座では含み損状態での取り崩しで損失計上できますが、新NISA口座ではその効果もありません。

つまり含み損状態での取り崩しは損失計上できない分、損となります。ここも大きなデメリットになりますね。

つまるところ合理性でいえば、新NISAでの運用は、

分配金の出ないインデックス投資(内部再投資)>高配当投資>取り崩し投資

の順となります。

そのため、取り崩し投資は、どちらかといえば特定口座での運用でメリットを活かしていける投資とは思います。

逆に新NISAだと枠の問題や、損失計上できない問題など、デメリットが目立ってきますね。

そもそも新NISAで資産をふくらませたい人は、取り崩し投資や高配当投資をせずに、インデックスのほったらかし投資で内部再投資して枠を無駄にしないのが合理的です。

ここまでをいったんまとめると、新NISAで取り崩し投資をしたばあい、

・取り崩した分、NISA枠がむだになる。

・含み損のばあい、損失計上ができないので取り崩しのメリットが活かせない。

となり、特定口座運用とちがってデメリットが目立ってくるため、合理性でいくと枠を無駄にしない高配当投資に軍配が上がります。

とくにSBI証券から日本高配当ファンドや、VYM、SPYDの分配ありファンドが出る状況なので、新NISAでむだなく枠を埋められる状況になっています。

新NISAでの取り崩しの場合は、損益通算がむだにならない含み益状態での取り崩しが望ましいですが、それでも枠が減ることには変わりありません。

そのため、高配当投資の人が無理に取り崩し投資に切り替える必要はまったくなく、そのまま最後まで高配当投資をつづけていくのがいいとは思います。

新NISAでの取り崩し投資のメリット

それでは次に、新NISAでの取り崩し投資になにかメリットがあるのかということを考えていきましょう。

メリットがなければ、Q太郎が新NISAで取り崩し投資をする必要がありませんしね。

メリットの一つ目は、S&P500やオルカンなど、好きなインデックス投資信託がつかえることですね。

高配当投資だと銘柄が決まってしまいますし、トータルリターン的にあまりよくないものも多かったりします。

そのぶん、トータルリターン的に強いS&P500やNASDAQ100の投資信託から取り崩しで分配金を得られるのは大きなメリットとQ太郎は思います。

メリット2つ目は、自分の好きな利回りで分配金が受け取れるところです。リタイア後はここが一番のメリットになりますね。

たとえば年間3~4%の平均的な分配金がほしければ、毎月0.3%取り崩せばいいですし、年間5~6%ぐらいの高配当がほしければ、毎月0.4~0.5%を取り崩せばいいわけです。

年間8%ぐらいのJEPI的な超高配当でしたら、毎月0.7%取り崩せばいいわけですし、年間10%超のQYLDやXYLD的な超高配当でしたら、毎月1%取り崩せばいいわけですね。

高配当投資だとどれだけ分配金を受け取れるかは相手次第なので、減配したりなど当てが外れてしまうこともあります。

取り崩しだとそのあたりが自分次第で調整できますので、そこは便利なところかと思います。

そもそも投資は分配金と株価を合わせたトータルリターンで勝たないといけないので、トータルリターンで弱いような高配当株や高配当ETFを買うのは得策ではないとは思います。

 

まとめ

そんなわけで、新NISAにおける取り崩し投資のメリットは、

・S&P500やNASDAQ100、オルカンなど、トータルリターンで強い投資信託を利用できる。

・分配金利回りを自由に設定可能。

デメリットは、

・NISA枠がむだになる。

・損失計上ができない。

といったところです。

Q太郎としては、分配金利回りの設定の自由度の高さがあるので、近年は高配当投資より取り崩し投資が中心になってきています。2年間取り崩しをやってきて、取り崩しのほうが高配当投資よりQ太郎の性格に合っていてストレスがないとは思いました。

SPYDで分配金5%といっても、これもSPYDの運用側次第ですしね。それだったら、自分でS&P500を毎月0.4%か0.5%取り崩したほうが確実ですし、ストレスが少なくていいかなと思います。

このあたりの人任せ感がなく、自主的にいろいろ設定できるのが、取り崩し投資のよいところです。

ただ資金効率でいうと、新NISAの枠を無駄にしないという点においては高配当投資の方が上なので、すでに高配当投資をやっている人はあえて切り替える必要はないかなとは思います。

取り崩し投資をやりたい場合、まず特定口座で少額ではじめて、自分に合っているかどうかを確認してからのほうがいいでしょう。そのほうが貴重なNISA枠を無駄にしなくてすみます。

投資は手法や銘柄以上に、長く続けることのほうが重要です。

「もうかりそうだから」で自分があまり納得しない投資をすると、含み損を抱えたときにろうばい売りをしたりして、けっきょくは長く続けられずにやめてしまうことになるでしょう。

ちなみにQ太郎は、インデックス投資が苦手です。何年かやってきましたが、ひたすら我慢してため込んでというのが性に合わないのですね。

だから取り崩し投資とか、高配当投資とか、資金効率は悪いですが定期的にご褒美のあるもののほうが、Q太郎的には長続きさせやすいというのがあります。

大儲けした他人を見て、「ビットコインに投資!」「レバナスに投資!」みたいに流されると、大損したときにホールドできなくなります。

いろいろな情報を知ることは大切ですが、最終的には自分に合った投資、じゅうぶんに納得できて夜ぐっすり眠れる投資をしていくのがいいとは思います。

効率が悪くても、自分が安心して長く続けられる投資スタイルを見つけていくのがよいでしょう。

40代後半~50代以降の方はこちらの動画も参照して、アセットアロケーション運用でリスクを落とすことも考えてみてください。