下落時に買いたい米国優良高配当株10選|2023年【長期保有向け】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
AI関連銘柄とは逆に、高配当系が今不調で落ち込んでいます。
しかし高配当投資にとってはむしろ買いのチャンスになるのではとのことで、米国株のおすすめを紹介してほしいとのリクエストがありました。
今回はおすすめの米国高配当株10選です。
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おすすめの米国株10選
それではおすすめの米国高配当株10選です。
選出方法としては、直近5年でEPS(1株当たり利益)が右肩上がり傾向、かつ増配傾向のものです。
なぜEPSを見るかといえば、配当金がここから出されるからです。こいつが上がらないと配当金は増えません。
たとえばEPSが10ドルで、配当金が5ドルなら、配当性向は50%ということですね。
近年は産業の変化が著しいので、直近5年ぐらいを見ておけば十分かなと思っています。
あとはPERが低めのものですね。PERが低くないものを買っても、企業はもうかっても投資家の利益は小さいですしね。
AI関連は企業の成長は大きいですが、それ以上に期待度も高いため、株価に織り込まれてしまって、買っても長期的にはあまりうまみがないとは思います。利益の余地があまりないのですね。
逆に期待されていないもののばあい、なにかあるとけっこう株価が伸びたりしますしね。
それと流行に左右されず、長期的に保有していける外堀の深い企業を選んでいます。
1、コカ・コーラ(KO)
まずは当然コカ・コーラ(KO)です。現在いいぐあいに落ち込んでおり、配当利回りも3%を超えています。チャートを見ればわかりますが、大口が60ドル以下で指値していますね。60ドル以下なら買いたい人は多そうです。
EPSは昨年落ち込みましたが、今年は回復傾向にあります。5年で見れば増加傾向です。配当金の増配もここ5年しっかり続いています。
PERは27倍と、現在の市場平均の20倍と比べてまだまだ高めですが、年末予想では23倍まで落ち込みそうなので、ちょこちょこひろっていけばいい感じになりそうです。でもやっぱり人気がある銘柄ですね。
世界中の人が飲んでいるので、つぶれる心配もありませんし、機会(ズドン)があればどんどん投資していきたい銘柄です。
2、ベライゾン(VZ)
2番目は、高配当の王でもある通信大手のベライゾン(VZ)。こちらもいい具合に低調で、配当利回りは6.96%ぐらいになっています。
EPSは横ばい傾向ですが、増配はここ5年つづいており、今年も増配の予定です。配当性向も50~60%ぐらいとまだ余裕があります。
そしてPERが7.41と、この期待されていない感がいい感じです。上昇したばあいの利益の余地が大きいとは思います。
それとよくある質問に「AT&Tとどっちがいい」というのがありますが、AT&TはEPSが減少傾向で業績が悪く、かつ減配続きなので比べるまでもないでしょう。
3、アルトリア・グループ(MO)
高配当の代表でもある大手たばこ会社のアルトリア・グループ(MO)。ラークやマルボロなど、たばこを吸わない人でも知っている銘柄をあつかっているところですね。配当利回りは8.17%と「大丈夫か」レベルまで上がっています。
業績のほうですが、EPSは2018年に3.79ドルだったのが、2021年まで右肩下がりをつづけていって、1.34ドルまで下がりました。その状況で配当金を3.52ドル配っていたりなど、配当性向200%越えという、とにかく配当金はしっかり配り続けていました。
しかもEPSが下がっているにもかかわらず、2020年からは毎年増配しています。
EPSのほうは昨年から回復傾向にあり、今年の予想は4.81ドルと、2018年より大きな数字が出てきます。予想E配当は3.85ドルなのでEPS内で払いきれることになりますね。
PERは14.42倍と市場平均より低めですが、年末予想だと9倍まで下がりそうなので、ちょっとずつ拾ってもいいかなとは思います。
アルトリア自体の歴史についてはこちらを参照してください。
4、フィリップモリス(PM)
アルトリアからスピンオフしたたばこ会社のフィリップモリス(PM)。アルトリアが国内なら、フィリップは海外を担当していますね。配当利回りは5.21%ぐらいになっています。
アルトリアに比べて業績はよく、EPSは右肩上がり傾向にあります。当たり前ですが、配当金もEPS内で払っていますね。配当性向は80%ぐらいです。
PERは16.74倍と、アルトリアに比べれば高め。年末予想も16.13倍と大きな低下はなく、堅調な感じですね。
5、アッヴィ(ABBV)
ヘルスケアの高配当銘柄アッヴィ(ABBV)はいい具合に落ちています。配当利回り4.3%ですね。
EPSのほうも右肩上がり傾向ですが、今年はちょっと落ち込みそうです。配当金は5年間しっかり増配していますね。
PERのほうですが、20.69倍と市場平均並みです。年末予想が21.89倍でさらに上がりそうなので、ちょいちょい拾いたいところですね。
6、ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI)
「ブリタバ」の愛称で知られるブリティッシュアメリカンタバコ(BTI)。配当利回り8.18%とかなりの高さになっています。
業績のほうですが、EPSも増加傾向、配当金も2019年以外は増配が続いています。
電子タバコの販売禁止を言い渡されたことで株価が落ち込んでおり、PERも8.88倍といい具合に低くなっています。外国税がかからないのも魅力ですね。
たばこ産業はなんだかんだで堀の深い産業なので、あるていどの安定した収益は見込めるとは思います。
7、エクソンモービル(XOM)
石油大手のエクソンモービル(XOM)。ロシアのウクライナ侵攻で株価を伸ばしてきましたが、近年の高金利によって落ち込みを見せ始めています。配当利回りは3.4%。
業績のほうですが、2020年まではEPSの下落傾向が続いていましたが、それ以降は回復傾向にあります。増配は5年連続で続いていますね。
PERも一時は20倍とかになっていましたが、いまは8倍ぐらいです。エネルギー系はボラティリティが大きいので、下で拾えれば大きな利益になることもあるでしょう。
8、ゼネラル・ミルズ(GIS)
米国の大手食品メーカー、朝食の味方のゼネラル・ミルズ(GIS)。落ち込んでいることで配当金は3%をちょっと超えました。
業績ですが、EPSは5年連続増加、配当も5年連続増配と悪くはありません。
そのぶんPERも17.73倍と、市場平均からちょっと低いぐらいです。年末予想が17.23倍なのでそこまで落ち込みそうにもないので、隙あらばちょいちょい拾っていく感じでいいかなとは思います。
9、ファイザー(PFE )
医薬品売上世界第一のファイザー。南北戦争のころから北軍の医薬品を作っていたというレベルの、創業150年を超える超老舗企業です。日本でもコロナワクチンで近年有名になりました。
ワクチンのおかげで一時株価がめちゃくちゃ上がり、PERも30倍とかおかしなことになっていましたが、現在は一時の半額近くまで落ちて、元通りになったという感じです。昨年はPER6倍まで落ちましたね。
業績のほうですが、EPS自体は一時押し上げられまくったものの、現在では元の水準に戻りました。配当は5年連続しっかり増配していますね。
変な時期に買わなければ、高配当を届けてくれる老舗企業です。
10、ホームデポ(HD)
最後は「米国のコーナン」こと、大手ホームセンターのホームデポ(HD)。配当利回りは2.68%になります。
EPSも5年連続で大きく伸びており、配当金も5年で2倍近くまで伸びています。
PERは18.57倍と、 いつも20倍ぐらいあるのでねらい目かなとは思います。
まとめ
そんなわけで、EPS・配当が増加傾向で、PER低めの銘柄を選んでみました。
エクソンモービル以外は生活必需品やヘルスケアなどなので、不況でも強い下落耐性を持っているとは思います。
人気株を買っても取り分は少ないですし、ズドンした時のダメージも大きいので、不況に強い鉄板株を安い時に仕入れて長期保有するというのが基本であり、利益を出す一番の戦略とは思います。いわゆるバフェットスタイルですね。
そんなわけで、高配当投資はチャンスを見つつ、割安でちょいちょい仕込んでいくのがいいとは思います。