FOMCって何?わかりやすく解説【米国株投資の基礎知識】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
今回は、米国株の株価に大きく影響するFOMC(連邦公開市場委員会)についてです。
よく聞く言葉ですし、本チャンネルでもよく使っていますが、「ちゃんと解説してほしい」とのリクエストをいただいたので、ざっくりとわかりやすく解説していきます。
FOMCとは?
さて、FOMCについてです。
「Federal Open Market Committee」の略で、日本語にすると「連邦公開市場委員会」ですね。
日本でいうところの、「日銀の金融政策決定会合」にあたります。
ここでアメリカの金融政策が決められるのですね。ようするに金利を上げたり下げたりを決めるための会合です。
ここで決まった金利によって、株価も為替も動きますので、かなり重要な会合です。
株をやっている人だけでなく、FXをやっている人もかならずチェックしている会合ですね。
FOMCは年に8回開かれます。
アメリカの場合、今年は1月、3月、5月,6月、7月、9月、11月、12月の8回ですね。この前、7月末にあったばっかりですね。次回は9月20日 〜 21日になります。
FOMCを開催しているのは、FRBです。この言葉も本チャンネルの動画でよく出てきますね。FRBは「Federal Reserve Board」、日本語で「連邦準備制度理事会」です。
この理事会のメンバーであるFRB理事7名と、ニューヨーク連邦準備銀行総裁1名と、4つの地区連邦準備銀行から4名の総裁が参加します。合計で12名ですね。
この12名が、現在の景気を判断して、政策金利を上げるか利下げるか現状維持かを決めます。政策金利のことは「FF金利」ともいいますね。「FFはFederal Funds」のことです。
利上げすると、基本的には株価は落ちてドル高に動きますし、利下げすると株価は上がってドル安に動きます。
それで利上げか利下げかをどうやって決めるかといえば、「雇用統計」や「消費者物価指数(CPI)」「小売売上高」「個人消費の物価動向を示す「PCEデフレータ」」といった経済指標です。CPIについてはこちらを参照してください。
それで投資家は、FF金利がどうなるのかを、FOMCが始まる前に予想します。
そのため、FOMCが近づくと、株価や債券は予想金利を価格に織り込んでいきます。
「次大きな利上げがある」という場合は、それを織り込んでの株価下落になるのですね。
たとえば、7月の雇用統計が発表される前は、次の9月の利上げが0.5%程度と予想している人が多かったのですが、雇用統計発表後は、好調だったことからインフレ加速によるさらなる利上げを予測して、0.75%を予想する人が増えました。詳しくは以前の動画を参照してください。
0.5%を織り込んでいる人が多ければ、株価もそのあたりの価格になりますが、FOMCで0.75%の利上げという話になってくると、現在の株価だと高すぎることになるので、0.75%に適した株価になるまで落ちることになります。
逆に0.75%利上げ予想だったのに、FOMCで0.5%利上げになると、これもサプライズになるため、株価は0.5%利上げに適した価格になるまで上がります。
まとめとQ太郎の見解
米国の金利は、米国のみだけでなく、世界の為替や債券、株式市場に大きな影響をあたえますので、FOMCは世界から注目される会合になります。
株式投資家としては、利下げになってくれたほうがうれしいですが、いまは利上げで、株式市場にはあまりよろしくない時期です。
そんなわけで、株価や為替とFOMCの決めるFF金利は密接な関係がありますので、今後も注目しておくのがいいでしょう。
いまの注目ポイントは、次回9月の利上げが0.5%か、0.75%かといったところですね。現在は雇用統計を受けて、0.75%派が増えてきています。株価もこれに合わせて是正される可能性があります。つまり株価下落の可能性があるということなので、次のFOMCまでは無理のない投資をしたほうがいいでしょう。