ひろゆき氏の「インデックス投資は様子見」についての見解

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QYLD全力太郎ことQ太郎です。

前回、厚切りジェイソンさんがツイート全消ししたことについての見解動記事をアップしました。

それで、

「ひろゆきさんが『インデックス投資は、今は様子見』と言っていましたが、これについてどう思いますか? いまインデックスを買うのはタイミング的に良くないのでしょうか」

という質問がありました。

これも前回の厚切りジェイソンさんの内容にかぶるところがありますが、今回は「今、インデックス投資をするべきか。それともひろゆきさんの言ったように、しばらく様子見するべきか」について述べていきます。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから

 

いまインデックス投資をするべきか?

さて、また最初に断っておきますが、Q太郎はひろゆきさんのファンでもなければ信者でもありません。

前回、芸能界のことに詳しくないといいましたが、ひろゆきさんについても詳しくはありません。

知っていることと言えば、2ちゃんねるの管理人ということぐらいでしょうか。

2ちゃんねる自体もそんなに詳しくないので何とも言えません。本当にすみません。

そのため、発言の内容だけで中立的に話をします。

ひろゆき氏のツイート

ひろゆきさんが先週の13日の金曜日にこのようなツイートをしました。

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厚切りジェイソンさんのツイート全消しの記事が引用されていたので、それを受けての発言のようです。

それでこの発言について、賛否両論があるとのことです。

否定派としては、

「インデックス投資というのは、ドルコスト平均法で買っていくものなので、様子見する必要はまったくなく、毎月淡々と買っていけばいい。むしろ安いときに買ったほうが、将来利益が出る」

という意見です。

もともとそのためのドルコスト平均法なので、淡々と毎月積み立てするのは間違いではありません。

ただ、原則原理の面では、ひろゆきさんの言うことも間違ってはいないのです。

積立投資の原則

なぜインデックスに積み立て投資が通用するのかという、根本的な部分の問題ですね。

この根本的な部分を飛ばして、「とりあえず積み立てれば絶対に勝てる」という話ではないのです。

まずもう一度ひろゆきさんのツイートを見てみますと、

「インデックス投資は、世界経済が成長してるのが前提なので、世界に大きな不安要因があるときは全体としては下がります。」

とあって、この発言自体は、間違いではありません。

インデックス投資は、多くの株式を丸ごと買う投資です。

ようするに株に投資しているというよりも、セクターや国、全世界株でしたら人類の経済成長に丸ごと投資をしているのですね。

全米や全世界インデックスは、今後人口とGDPが増加していくことから、経済成長が続くという前提条件で積立投資が行えます。

この前提条件を無視して、「とりあえず積み立てておけばOK」という話ではないのです。

前回の動画でも言いましたが、アメリカや世界の人口増加が続くのは、だいたい2050年ぐらいまでと言われています。

それ以降は下がっていく可能性が高いので、2050年以降に積み立て投資をしても報われない可能性が高いわけです。

下がるものに積み立て続ければ、よけいに資産を減らすだけですしね。ナンピンしてはいけないというのもこれが理由です。

ようするにインデックス投資自体、

2050年までは人口とGDPが増えるから、それまで積み立て投資しても大丈夫なんじゃね?

という前提条件の上で成り立っている投資です。

この前提条件が揺らいだら、積み立ててもただの無限ナンピンになるだけです。

積立していい投資先

VDE-

たとえばエネルギーセクターETFのVDEですが、ウクライナ問題などによるエネルギー不足から上がっていますが、長期で見ると上がったり下がったりのほぼ横這いです。

こういうものは安いときに買って高いときに売るということをしないといけないため、積み立て投資をしてもあまり報われません

タイミングによっては損をしますね。

VDC

逆に生活必需品セクターETFのVDCだと右肩上がりになっていますので、積み立てても報われやすいかと思います。

そのため、インデックスに積み立て投資ができるのは、ひろゆきさんの言うとおり、

インデックス投資は、世界経済が成長してるのが前提

という前提で成り立っている話なのです。

それで今後、世界大戦などが起こって世界経済が停滞したり、核戦争が起こって人口が激減したりという話になると、「インデックス投資は、世界経済が成長してるのが前提」という前提が崩れます。

この状態になってしまうと、インデックスで稼ぐことはできなくなるため、これもひろゆきさんの言うとおり、「個別株や現金や貴金属」への投資を考えないといけなくなります。

実際のところ、2050年を過ぎて人口が減少に転じたら、「経済成長」というインデックス投資の前提条件が崩れるので、ここから先は「個別株や現金や貴金属」を考えないといけません。

前回も言ったことですが、何にも考えずにインデックス積立投資できるのは、あと30年弱といったところです。今が最後のチャンスなのですね。

世界経済の不安材料

この前提を考えて、短期的な視点で見ていくと、現在はウクライナとロシアの問題や、中国のゼロコロナ問題、アメリカのテーパリングと利上げなど、悪材料が山積みになっていて、どれも解決していないという状況です。

そのため、「経済成長に投資をする」というインデックス投資の本質から見れば、経済成長していない時期に、正確に言えば経済成長を阻害する問題が解決されていない時期に、投資を控えるというのも一つの判断だとは思います。

これら山積みの問題が確実に解決される保証はありませんしね。

どうなるかわからないときは売りも買いもせず、とにかく休むという「休むも相場」も、個人投資家が取ることのできる方法の一つです。

ちょっとポジションを取り過ぎて不安を感じる方は、売りも買いもせず、しばらく休むというのも全然ありだとは思います。

さきほどの3つの大きな問題のうち1つでも解決されれば、状況も好転する可能性はありますね。

貴金属への投資

それと貴金属への投資ですが、ゴールドについては下降トレンドに入っていますね。

GLDM

これはゴールドETFのGLDMのチャートですが、4月後半からはずっと下降トレンドが続いています。1カ月で8.52%下がっていますね。

3月に一時大きく上がった時期もありましたが、現在は年初価格に戻ってきています。

ゴールドは基本的に現金の価値を保存するものなので、ヘッジとして持ちっぱなしにしておくのはいいかもしれませんが、別にゴールド自体が利益を生むわけではないので、もうけることは難しいとは思います。詳しくはこちらを参照してください。あくまで現金の現在価値の保存ですね。

ゴールドが下がっているということは、現金の価値が上がっているということにもなります。現在、現金を持っておきたいという人が多いからというのもあるかもしれません。

「インフレだからゴールドを買っておけばOK」というのも通用しなくなってきているので、「けっきょくのところ現金でよくない?」という人もいるかと思います。

結局のところ、投資に絶対はないため、状況が変われば方針も変えていかないといけなくなるとは思います。

何も考えずに「積み立てておけば長期で報われる」という話ではないのですね。

 

まとめとQ太郎の見解

まとめると、

・インデックスの積み立て投資が通用するのは、2050年まで人口増加の続く(=経済成長が続く)という前提があるから。この前提が崩れたら積み立てても意味がない。まず投資をするときは前提を考えるべき。

・現在、ウクライナ問題、中国のゼロコロナ問題、アメリカの利上げ問題と、経済成長を阻害する要因が積み重なっていることから、経済成長という前提が止まっていることは間違いない。こういうときは「休むも相場」で、様子見するのも間違いではない。

・個別株や貴金属への投資は、それなりにタイミングを見ないといけないので、下手に動くと逆に資産をすり減らす結果にもなる。投資初心者にはおすすめできない。

そんなわけで、「経済成長が止まっているからインデックス投資も止める」というのは、前提条件的には間違いではありませんし、「2050年までは人口増加が続くから、それまではどんな状況でも淡々とインデックスの積み立て投資をしていく」というのも間違いではありません。

結局投資と言うのは、どんな前提条件に立っておこなっているかが重要ですね。

自分がどんなシナリオを描いているかです。

それが崩れれば、そこで投資をストップするのは当たり前です。

前提が崩れているのですから、それ以上投資してもナンピンになるだけです。

とりあえず、「インデックスに積み立て投資すれば絶対に勝てる」のような思考停止状態にはならないよう、どのようなシナリオで投資しているかはちゃんと把握しておくのがいいかと思います。

そしてシナリオが崩れたら、それ以上の投資はナンピンになるので、売るなりなんなりする必要があるかと思います。

そのため、ひろゆきさんの言っていることは、現時点ではべつに間違いではないので、いったん様子見というのもありといえばありとは思います。

投資は基本的に自分の信じるシナリオで投資をするべきなので、人それぞれ自分に適した投資方法で投資するのがいいとは思います。

何も考えずに「インデックスに投資しておけば長期でもうかる」という話ではないので、どういう前提で投資しているのかということについてはよく考えたほうがいいでしょう。