米国株・米国ETF暴落時の3つの対処法
投資をエンタメする、QYLD全力太郎ことQ太郎です。
今回は、ここ数日の株価下落で質問が急増している「株価暴落時」の話ですね。
株価暴落時の3つの対処法について、Q太郎が実際にやっている方法を述べていきます。YouTube動画で見たい方はこちらのリンクから。
大暴落は年単位で下げる
これまでQ太郎はITバブル、リーマンショックと大きな暴落を経験してきました。
コロナショックは、正直Q太郎の中ではそれほど大きな暴落とは考えていません。
今回は話すのは、今後来るかもしれない、年単位で下げ続けるというレベルの大暴落への対処方法ですね。
ITバブルやリーマンショックのときのそうでしたが、じわじわ下げるのですね。
全員が悲観的にならない様子で、希望をもたせつつ、じわじわと嫌な下げ方をします。
希望をもたせながら、年単位で下げていくという感じです。
こういう利上げ時は、グロース銘柄よりバリュー銘柄と、バリュー投資に希望を持たせてきます。
バリュー株は、しばらく上がるのですが、やはりちょっと遅れて落ちていきます。
つまり、何を買っても何を買っても上がらない状況ですね。
ITバブルやリーマンショックのときも、
「もうグロース株はだめだ、あんなもの買ってるやつらは馬鹿だ」
「これからはバリュー株だ」
といいながら買って、けっきょくしばらくすると、そのバリュー株も落ちていくという。
とにかくバリュー株に希望を持たせて、投資させて、その希望も打ち砕かれるという。
大暴落と言うのはそういう怖さがあるのですね。
年単位でじわじわ下がりますからね。
現在の状況で照らし合わせれば、今年株を買うと、来年、再来年とじわじわ下がるという状態です。
今後、これと似たようなことが起こるかもしれません。
Q太郎は高配当投資家なので、市場に対しては常に悲観的です。
「いくらもうかるか」よりも「どれだけ損しないか」を重視します。
暴落のときにどうすればいいのか、Q太郎が実際にやってきた対処方法を述べていきます。
暴落時の対処法その1
暴落時の対処法その1ですが、
短期投資なのか、長期投資なのか、
どのようなシナリオでその株を買ったのか、
それをはっきりさせることです。
これ、超重要です。
何度言っても言い足りないぐらい超重要です。
自分がどういう方針で投資をしているのか、暴落時にあらためて考えてほしいのですね。
短期投資なのか、長期投資なのか、
自分の中に「株がこう動く」というシナリオがあるのか、
それが長期のシナリオなのか、短期のシナリオなのか、
そこをもう一度考えて、短期の動きで考えがブレないようにしてほしいのです。
とくに長期投資と短期投資はしっかりわけてください。
これは完全に別物です。
短期投資でだめだったものを長期投資に切り替えて、含み損のまま持っているべきではありません。
また、長期投資なのに短期投資の値動きで怖くなって売却するのもいけません。
短期は損切り、長期はホールドを徹底させてください。
この2つは完全に別物なのです(重要なので2回言いました)。
長期投資について
例えば全米やS&P500のインデックスに長期投資や積み立て投資をしているのであれば、10年後20年後の投資なので、そのまま継続してください。直近の値動きはどうでもいいのです。
やばそうだからいったん退却して、下がったところで買い直そうとか、そういう考えは短期投資の考えです。
短期投資ならそれでもいいのですが、あなたのやっていることが長期投資なら、最初の方針どおり、淡々とホールドしてください。短期投資に切り替えないでください。
下がったところで拾うとか、長期投資ではそもそも考える必要性がありません。
長期的に見れば、リーマンショックの頂上で買っていたとしても、今見れば安値なのです。
そもそも「下がったところで買い直す」などということができれば、あなたはもう負け知らずの株の達人でしょう。
「上がるか下がるかわからない」というのは、株式投資の大前提だとQ太郎は考えます。
そのため長期投資は、自分の思い描くシナリオが崩れないかぎりは、そもそも株価を見る必要もないでしょう。
たとえばQ太郎は、全米株式ETF「VTI」やS&P500のETF「VOO」の場合は、2050年ごろまでは人口が増えていって、GDPは上がり続けるというシナリオがあるので長期投資ができます。
「核戦争が起こって人類の半数以上が死滅しました」
というような極端なことが起こらないかぎりは、丈夫かなとは思っています。
つまりそういう極端なシナリオが発生しないかぎりはホールドですね。
短期投資について
逆に短期投資ですね。
たとえば短期的には、利上げによって債券ETF「BND」やナスダック100ETF「QQQ」が落ちて、エネルギーセクターETF「VDE」やバリュー株に旨味が出てくると思えば、自分がそういうシナリオを信じるのであれば、そういう投資をすればいいとは思います。
BNDやQQQを売却し、VDEやバリュー株に乗り換えるということですね。
Q太郎はこういう短期的なうねりを取る、ボラティリティの高い投資が苦手ですし、そもそも株を見張るのが面倒なので、かかわらないようにしています。
短期は本当に読めませんからね。
Q太郎は日本株でデイトレやスイングも、かなり以前にちょっとだけやっていた時期がありますが、6割も当たればもう達人じゃないかと思っています。
それぐらい短期を当てるのは難しいです。
すごい人はすごいかもしれませんが、今のQ太郎には無理です。
とにかく、長期投資しているのか、短期投資しているのか、どういうシナリオでそれを買ったのか、これらのことをはっきりさせてください。
短期投資をして、自分のシナリオと違う方向に動いたら、被害を大きくさせないために、さっさと損切りしたほうがいいでしょう。
長期投資なら、シナリオが崩れないかぎりはホールドです。これは徹底してください。短期の動きで、最初の予定からぶれないでください。
暴落時の対処法その2
暴落時の対処法その2は、取引手数料、為替を考慮して、本当に売却して得なのかを判断することです。
これは短期投資のばあいの問題ですね。長期投資は、シナリオが崩れないかぎりは放置でいいです。
取引手数料について
たとえば米国ETFを手放したくなったとします。
ここで考えてほしいのですが、米国株や米国ETFの取引手数料は、楽天証券やSBI証券の場合、片道約0.5%、往復で約1%という高い手数料を取られます。
債券ETF「BND」のように、数パーセントというレベルの、変動の小さなETFだと、取引手数料の1%はかなり大きいです。
ひんぱんに売り買いすることで、いつのまにか損しているということにもなるため、注意してください。
気付かないうちに、
「あれ? なんかお金が減っている」
ということがあります。
米国株投資は本当にこの点を注意してください。往復1%は安くないコストです。できるかぎり、取引回数を減らすことが重要だとQ太郎は思います。
ただ手数料は上限22ドルなので、一気に100万円以上取引する人には大きな負担にならないかもしれません。
しかし最近米国株を始めたという人は、大きな取引はしていないと思いますので、手数料の安い日本株と同じ感覚で、ひんぱんな売り買いはやらないほうがいいでしょう。
本当にいつのまにかお金がガリガリ削られることになります。
とにかく手数料は常に意識してください。
米国投資は、やはりバイ・アンド・ホールドが理想的ですね。
というか、短期取引をやりたかったら、ボラティリティのある日本株でやったほうがいいような気もします。
楽天証券のいちにち定額コースなら、100万円以内の取引は手数料無料ですしね。
あと、米国株のばあい、為替の変動も考慮に入れたほうがいいということです。
為替変動について
Q太郎は長期的に円安になると思っています。
日本に力がないので、どんどんアメリカに日本の資産が流れていくというシナリオです。
そもそも個人投資家レベルで米国株を買い始めているあたり、もはや誰も日本に期待していません。
日本人すら日本に投資しない、日本人すら日本に期待していないのです。
そのため、個人レベルのお金までどんどんアメリカに流れていき、ドルは高くなり、円は安くなっていきます。
現在、1ドル115円ぐらいですが、これが120円になったばあい、何もしなくても約4%のプラスになります。
さきほどBNDの話をしましたが、年末にBNDが、米ドル換算で-3%の含み損だとしても、為替が4%上がっていれば、日本円換算ではほぼ変わらないような状況です。
現在BNDやAGGで、ドルで見た場合に含み損になっている方は、日本円で見てみてください。含み益になっている場合があります。
この状態で売った場合、利益は日本円換算なので、ドルで損失が出ているにもかかわらず、日本円換算時の利益から20.316%の税金を取られます。
つまりドル換算で損しているのに、利益と見なされて税金が取られるという謎状態になるので、この場合はホールドしたほうがいいとは思いますね。変な税金取られませんし。
それと全米やS&P500の投資信託の場合、解約すると日本円で受け取ることになりますが、日本円で受け取ってホールドすることが本当に正しいのか、下がったところで買い直すその時期に円安がさらに進んでいるのではないかなど、これらのことも熟考した方が良いでしょう。
まあ、そんなものが読めれば誰も苦労しないので、長期投資は放置が一番なんですけどね。
暴落時の対処法その3
これは高配当投資の話にもなってしまいますが、十分なキャッシュポジションを普段から持つことですね。
それで翌年にリバランスをすることです。
Q太郎のやっている高配当投資は、暴落時に安くなった高配当株やETFを買うというスタイルのものです。
高配当株は、買った瞬間に利回りが決まってしまうため、できるだけ安く拾わなければなりません。
そのため、普段からキャッシュポジション(現金や債券)を用意し、暴落時に買い付けるために使います。
インデックス投資ならフルインベストで放置でもいいのですが、高配当投資はある程度タイミングを読む必要があるのです。
それでタイミングを読まなくていい方法として、翌年のはじめにリバランスをするという方法です。
たとえばVTIを一括で100万円分買って、来年の始めに-20%の80万円まで減っていたとしたら、20万円を追加して100万円に戻します。
100万円超えていたら、長期投資ならそのまま放置でいいですね。
少なくなれば追加投資という形ですね。
これならタイミングを読む必要もありませんし、一年に1回だけなので精神的にも楽です。
リスク許容度が低いと感じる人は、十分なキャッシュポジションを持つのがいいでしょう。
投資額の50%ぐらいキャッシュポジションを持っていれば、半額になっても対処できますね。
まとめとQ太郎の見解
まとめると、
長期投資なのか、短期投資なのか、
どのようなシナリオで投資したのか
これをはっきりさせることです。
長期投資なのに、短期の動きに惑わされて売ってはいけませんし、逆に短期投資なのに、損切りせずに長期投資に切り替えるのは、
含み損を抱え続けるだけです。
長期は長期、短期は短期ですね。しっかり区別をしておくことが大切です。
そして取引手数料、為替を考慮して、無駄な売却をしていないのかよく考えることです。
先程も言ったように、米ドルで損が出ていても、日本円換算でプラスの場合は利益と見なされますので、20.315%という税金が発生します。
ドル受け取りで金額は減っているのに、税金は払わなければならないという謎の罰ゲームを受けなければならないのですね。
また取引手数料は往復で約1%なので、これも馬鹿になりません。注意したほうがいいでしょう。
そして将来的な円安も考慮し、一度売って下で拾うという間に、円の価値が下がってしまわないかも考える必要があります。
そしてリスク許容度が低ければ、十分なキャッシュポジションを用意することです。
長期投資、フルインベストの人には必要ありませんが、投資初心者でリスク許容度の低い方は、投資額の50%をキャッシュポジションで持っておくのが精神的にいいでしょう。
それで翌年の始めに、減った分だけキャッシュポジションから足す。
減っていなければ、そのままなにもしなくてOKです。
これなら投資額が半分になっても対処できます。
キャッシュポジションは、生活費とは別のお金です。生活費をキャッシュポジションにカウントしてはいけません。
あくまで投資は余剰資金でやるものです。
そもそも暴落を恐れているのに、じゅうぶんなキャッシュポジションがないという方は、自分のリスク許容度を超える投資をしている可能性があります。
余剰資金でやっているのなら、ほったらかしでも気にしないはずですよね
たとえば1000円で投資信託を買っているのなら、それが500円になっても気にはしないでしょう。
仕事が手に就かないほどの金額を投資しているのなら、それは確実にリスク許容度を超えていますので、キャッシュポジションの見直しをしたほうがいいとは思います。