米雇用者統計堅調ードル円は円安、債券は下落へ【米国株投資】
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
3月の米雇用者統計が発表されましたが、思いのほか堅調な結果となりました。インフレしぶといですね。
そのため、次回の5月FOMCでの利上げはほぼ確定という観測から、ドル円は円安方向へと動き、現在は132円台になっています。債券も下落して利回りが上がっています。
今回は米雇用者統計の内容と、その後の為替・債券・市場の動き、今後の米国市場についてです。
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3月米雇用統計
さて、発表された3月米雇用統計です。
3月の非農業部門雇用者数は前月比で23万6000人の増加となりました。
予想値は23万人の増加なので、予想を上回る増加となっています。
また失業率も3.5%と低い数字となっており、予想の3.6%を上回るというか下回っています。
かなり労働市場が堅調なことがうかがえますね。
一方、平均時給は前年同月比で4.2%の増加となり、これは予想の4.3%を下回りました。賃金インフレが予想よりもおさまっているので、こちらはよいニュースとも言えます。
ただ全体的に見れば、労働市場はまだまだ堅調であり、FRBにとっては利上げ継続によるインフレ退治を正当化させる材料にもなっています。
ネーションワイド・ライフ・インシュアランスのキャシー・ボストジャンシク氏は、
「インフレはなお高止まりしており、FOMCは5月に0.25ポイントの追加利上げに動くだろ。
それがこの引き締めサイクルでの最後の利上げとなり、その後長期間据え置かれる可能性はある」
と、利上げはされるけど、そのあとは利上げをいったんストップして、高金利を長期間据え置くという予想をしています。
一方でこれとは逆に、今回発表された失業率が3.5%という低さだったことから、ブルームバーグ・エコノミクスのアナ・ウォン氏は、
「失業率がFOMC参加者の年末予測の中央値4.5%を下回るリスクがある。
そうなった場合、FOMCは5月の後さらに2回ほど追加利上げを余儀なくされるだろう」
と、5月FOMC以降も2回の利上げがあるのではないかと予想しています。
債券利回り上昇
つぎに債権の動きです。
金利が上がる予想が出てきたの、当然債券は下がります。
とくに金利の影響をもろに受ける2年債はズドンして、一時4%まで利回りが上がりました。3カ月物も5%近くまで来ていますね。
ドル円
ドル円のほうですが、アメリカの金利が上がるのですから、日米金利差が開いての円安方向へと進んでいます。現在は132円台前半ですね。
ただ今後、黒田総裁後の日銀が「YCC(イールドカーブコントロール)やめます」とか言い出したら、一気に円高へと傾く恐れがあるので、ほぼ日銀次第というところがあります。
「年末には1ドル120円」という予想も多く見られますので、株安・円高のダブルパンチには気をつけたいところです。
本当に動きが読めないというか、日銀次第としかいいようがありません。
米国市場
米国市場のほうは、動きが読めないことから、横這いの展開が続いています。S&P500は4100を上回ったり下回ったりの横這い展開ですね。
今後どう転ぶかわからないので、キャッシュを抱えてズドン待ちしている様子見勢が結構多そうな感じです。
今はしっかりと時間分散で分けて投資していったほうが安全とは思います。
まとめ
ChatGPTブーム
労働市場が堅調な中で、とくにめだってきたのが「ChatGPT」などの人工知能開発のエンジニアの雇用です。
AIのプロンプトへ支持を与える「プロンプトエンジニア」の需要が増えていますね。
といっても、そんなに技術のいる話ではなく、プログラマーと違ってとくに数学的な知識は必要なく、AIへ支持をあたえるだけなので、文系でも問題無くできる作業です。むしろ文系の方が適している分野ですね。
以前動画でも紹介しましたが、現状ChatGPTはけっこういい加減で、すごい自信満々に嘘をつきます。
こういうのを調整していって、精度を上げていくのがプロンプトエンジニアのお仕事です。
グーグルが出資するアンスロピックの求人広告だと、年収33万5000ドル(約4500万円)が提示されていますね。
インターネットが始まったばかりのときもそうですが、こういうのに早く乗っかれる人が大きく稼げるのかもしれません。インターネットはじまったばかりのときは、ホームページ作成サービス程度のことでもそれなりの収入になったりしてましたしね。
いまは文章だけでなく、AIにイラストや仮想モデルをつくらせることもできます。生成のもととなる画像の著作権とかまだまだクリアしなければならない課題は多いですが、こういう技術をはやめに身に着けておくといいかもしれません。無料でできますしね。興味のある方はググって調べてみるといいとは思います。