米国市場続伸!テスラ決算&ビットコイン大量売却発表で仮想通貨下落【米国株投資】

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QYLD全力太郎ことQ太郎です。

昨夜は米国市場が続伸しました。

SP500

S&P500は前日比で+0.59%、年初来では-17.44%となっています。前回の三尊天井を目指すかどうかといったところですね。

ただ前回の動画でも述べたようにインフレなど根本的な問題が解決されていないので、下落相場に付き物ののだまし上げになる可能性もあるとは思います。詳しくは前回を参照してください。

今回続伸したとはいえ、全面高の前日とは違い、セクターごとの明暗が出ていますね。

sector

金利に影響されやすいIT関連が上げている反面、ヘルスケア・生活必需品・公益事業といったディフェンシブセクターは下げています。この動きをするのは、1%観測が後退したことで、金利がそこまで上がらないという判断になっているとは思います。

言い換えると、あとでインフレがやばくなって、金利を大きく上げざるをえない局面が来たときにズドンする可能性は高いということにもなります。

NASDAQ

IT関連が伸びているので、NASDAQも続伸しました。前日比+1.58%、年初来で-24.85%になります。こちらも前回の三尊天井を目指す形になっていますね。

dollen

ドル円は138円前半での横這いが続いている形です。

日銀の金融緩和継続が発表されましたが、140円が近づいているので介入の可能性もあり、売るも地獄、買うも地獄みたいな状況ですね。

投資家の間では、上値余地がまだあると見るか、もうあまり上値余地がないと見るかで意見が分かれるところです。

そんなわけで今回は、昨日のテスラの決算と、テスラが保有するビットコインの75%を売却したことが知られたことで、仮想通貨が下落した話題についてです。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから

 

テスラ 4-6月決算

さて、昨日のテスラの4-6月決算です。

イーロン・マスク氏で有名な電気自動車メーカーのテスラですが、市場予想を上回る増収増益という結果となりました。

原材料価格の高騰という逆風がありましたが、そのぶんしっかり商品を値上げをしてきたことで、増収増益につながった形です。

原料高による値上げは、日本企業にはなかなかできない真似ですね。日本だと鳥貴族が18円値上げしただけで客離れを起こし、減収減益でしたしね。詳しくはこちらを参照してください。

テスラの売上ですが、前年同月比で1.4倍にあたる169億3400万ドルとなりました。日本円にして約2兆3000億円ですね。

純利益もほぼ2倍の22億5900万ドル、日本円にして約3100億円と、この状況でしっかり利益を出してきています。コスト管理がすばらしいですね。

やはり値上げができるというのは、ブランド力の強さでもあります。

ただ中国のゼロコロナ問題で上海の工場が生産停止をしたことや、ウクライナ問題で部品調達が困難になったことから、世界全体の販売台数は約25万台と、1.3倍の増加にとどまっています。前四半期と比べて販売台数が落ちたのは2年ぶりとなります。

ちなみにイーロン・マスク氏は、4月に「今年は150万台を上回る見通し」と述べていましたが、現在の半年までの販売合計は約56万台でまだまだ150万台には届かないといったところです。

TESLA

今回の決算を受けて、テスラ株はどうなったかといえば、前日比+0.80%とあまり大きな反応はありませんでしたね。年初来では-38.11%ですね。投資家の方が慎重になっている感じがあります。

ビットコイン売却

一方で、マスク氏は、決算発表のあった同日に、「6月末までに75%のビットコインを現金化した」と公表しました。

中国のほうがどうなるかわからないので、現金比率を高めるためとのことです。

BTC

これを受けて、上昇傾向だったビットコインは2万3000ドルを下回りましたが、いまは2万3000ドルを上回ってきています。ただ下降トレンドにはなっていますね。

マスク氏は以前、「ビットコインで自社製品を買えるようにする」と言っていましたが、現在ではビットコイン支払いは中止しています。

変なプライドにこだわらず、だめなものは前言撤回してさっさと切るという判断は、経営者としては優れているとは思います。

そのぶん、マスク氏の話は、話半分ぐらいで聞いておくのがいいかなとは思います。信用するとろくなことがないとは思います。基本ビッグマウスで株価コントロールしてきますしね。

テスラについては、あくまで決算でどういう数字を出してきたかに着目すれば十分とは思います。マスク氏の言った「年内150万台計画」も、決算結果で判断したほうがいいとは思います。

 

まとめとQ太郎の見解

ちなみに現在、ビットコインに限らず、ゴールドや穀物など、コモディティ全般が下げ基調になっていますね。

10YB

ついでに債券のほうですが、10年債利回りがまたもや3%を超えてきました。2年債との逆イールドはまったく解消されませんね。

リセッション(景気後退)的中率100%の3カ月物がどんどん10年債に近づいてきているのも怖い所です。

逆イールドについてはこちらを参照してください。

それと昨日、「ファンドマネージャーの58%が通常より低いリスクを取っている」とのニュースを紹介し、半数以上が弱気なので底入れサインでの全面買いが入ったとの話をしましたが、実際の所、資金流出が大きいのは債券ファンドの方で、世界の株式ファンド自体は年初から約25兆円の流入と、底堅い動きを見せています。株式ファンドの方は、年初から減ってないのですね。

バーンスタインのストラテジストらは、投資家がまだ降伏していないため、「目先で一段安の可能性があると分析」しています。

底入れとか一段安とか、ぶっちゃけ「どっちやねん」という話です。

いまは株価が上がって楽観論が出ているとは思いますが、昨日状況自体は好転してはいません。

インフレもどうにかなったわけではありませんし、利上げも続きます。中国ゼロコロナ問題も、ウクライナ問題も解決していません。

ボラティリティが高い時期なので、時間分散で無理のない投資をしていくのがいいとは思います。

それとシティバンクで知られるシティグループのエコノミスト、ネイサン・シーツ氏らが、「リセッション(景気後退)は明白なリスク」として、リセッションに陥る確率は50%と述べています。

今年の世界経済成長率を2.9%、来年を2.6%と従来より予測を引き下げました。

「見通しへのリスクは著しく下向きですが、世界経済はこれを切り抜けられる」とも述べています。

リセッションか、うまく切り抜けられるか、半々といったところですね。

そのため、投資家としてはそこまで悲観もせず、かといって楽観視もせず、淡々と時間分散での投資でいいとは思います。