イーロン・マスク氏がTwitter買収撤回、株価操作の可能性もー一連の騒動をわかりやすく解説
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
今日、朝7時ごろに投票に行ってきました。朝なのにけっこう人がいましたね。
しかし今回は候補者が多いことから、票が散らばりやすいため、与党がかなり有利な状況かなとは思いました。
選挙時は、野党はまとまったほうがいいかなとは思います。
そんなわけで今回はマスク氏のTwitterの買収の経緯と、今回の撤回についてわかりやすく解説していきます。
Twitter買収の経緯
さて、まずはマスク氏がTwitter買収をおこなった流れについてです。
今年の4月4日に、マスク氏がTwitter株の9.1%を、約26億4000万ドルで購入したことを公表しました。日本円で3600億円ぐらいですね。
これでTwitter株がどうなったかといえば、1日でめっちゃあがりました。
39.31ドルから、一気に49.97ドルまでいきました。ざっくりいうと、40ドルが50ドルになったのですね。1日で約25%ぐらい上がったのです。
それでマスク氏は、4月9日にTwitterの取締役に就任する予定だったのですが、就任当日にこれを撤回。直前で取締役になるのをやめてしまったのですね。
さらに4月14日に、「言論の自由のために」Twitter社を430億ドルで買収し、さらにTwitterの株を非公開にするという旨を発表しました。
これに対して翌日の4月15日、Twitterの取締役会は「ポイズンピル」という防衛策をとります。日本語に直すと「毒薬条項」でしょうか。
ポイズンピルというのは買収防衛策の一つで、簡単にいうと買収者以外に対して新株を市場価格より安く買える権利をあたえて、市場の株数を増やしてしまうというものです。
もし買収に乗り出せば、防衛側は「買収者以外が新株を安く買える権利」を発動します。「遊戯王」のトラップカードみたいな感じですね。
買収者以外が新株を買って、市場の株数が増えれば、当然買収に必要な株数も増えることになりますし、買収にかかる費用も増えてしまうことになります。
ポイズンピルの準備はしましたが、5日後の4月20日、マスク氏は465億ドルで公開買い付けするとの旨を発表します。
取締役会はこれを受け入れる形になり、ポイズンピルは発動させませんでした。
マスク氏の計画
マスク氏がTwitterを買収したのは、その透明性の確保のためです。
まず1つ目は、Twitterのアルゴリズムをオープンソース化、つまりアルゴリズムを一般公開するということです。これによってコンテンツの取り締まりを透明化することができます。Twitter社によって意図的におこなわれていないことの証明ですね。
その次が、今回もめていることにも関連する、いわゆるTwitterでスパム投稿をするボットの駆逐ですね。これはやってほしいとは思いますね。
しかし結局どうなったかといえば、今月になって買収の撤回です。
テスラ株の暴落と撤回
マスク氏の理由としては、「スパムボットのアカウント数を、Twitterが少なく公表している。自分の調査と違う」とのことですが、これはあくまで表向きの理由で、実際のところはテスラ株の下落が主な要因ではないかと思われます。
4月に買収の話が出て以降、テスラ株はずっと下がり続け、-40%にもなってしまいました。他のグロース系が落ちている時期なので、タイミング的な問題もありましたね。
マスク氏は自分の資産をテスラ株のままで持っていますので、資産が大きく目減りしてしまったことにもなります。
そうなると、テスラ株を担保にしてTwitter買収のための資金調達をする予定だったのですが、予定が崩れてしまったことになるわけです。
それで5月にはすでに、資金調達がやばくなるレベルにテスラ株は落ち込んでおり、それと同時期にマスク氏は、スパムアカウントの話を持ち出してきています。
もちろんTwitter側は、マスク氏が撤回するのは契約違反だとして、違約金10億ドルの支払を求めています。これから訴訟とかがはじまるとは思います。
まとめとQ太郎の見解
けっきょくのところマスク氏は、テスラ株を売るための理由として、Twitter買収をもちかけたのではないかという見方もできます。
4月末に、マスク氏は1兆円超のテスラ株を売却しました。
この売却理由として、Twitterを利用したのではないかということです。
テスラは人件費の増大で営業損失が出ていたので、税金節約のためにそれと相殺する形でテスラ株を売却したのですね。
テスラ株の売却益は、テスラの損失で相殺できますので、節税になります。
いわゆる損出しの逆の益出しを行ったのです。益出しについてはこちらを参照してください。
やはりこういう人たちは、少しでも損しないように動きますね。損失が出れば、利益を確定して相殺するということをやります。
で、この益出しにTwitterが利用されてしまったのではないかということです。
実際、あわよくばTwitterも買収しようと考えていたのかもしれませんが、テスラ株下落によってそれも難しくなり、結果的には買収撤回ということになったかと思います。
しかし、あれですね。金持ちは無駄な税金は払いませんし、会社の損失も利用してしまいますしね。とにかく無駄な税金を払わないです。
今後の考えられるシナリオとしては、撤回を言っておいて、またあとから撤回というものです。
撤回することで、テスラ株が上がる可能性があるので、Twitter社ともめつつ、十分にテスラ株が上がったときにもう一度買収をはじめるというシナリオです。
そのため、今回の撤回自体も、テスラ株の株価を上げるための株価操作のアナウンスの可能性もあります。
運よくあがってくれればまた買収の話を持ち出し、下がったままならやっぱり買収撤回と、どちらの方向にもオプションを持っておくことができます。
やはりこういう情報操作は、マスク氏は上手いとは思いますね。
テスラ株についてはこちらを参照してください。