予想外すぎる1月雇用統計で円安・株安展開!高ボラな一週間【米国株投資週末まとめ】

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koyoutoukei 2023 02

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

ニュージーランドでマイクが使えなくなってしまいましたが、現在復帰できました。

やはり日本や台湾と比べると買い物とか交通とかが不便ですね。先日は大雨で、住んでいるところの天井が雨漏りしていたりしていました。

ただこちらはお金のかかる娯楽も少なく、現地の人は基本的に散歩したり浜辺でぼうっとしたりみたいな生活をしています。

物価は高いですが、必要以上のお金をつかう場所もなくて、逆に物欲がなくなって日本にいるよりお金を使わないのではないかという気がしてきました。

日本にいると、企業があの手この手で物欲を刺激してきますからね。

そんなわけで今週はFOMCでの円高・株高からの、昨日の米雇用統計発表での円安・株安という高ボラティリティな一週間と今後についてです。

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2月米雇用統計発表

さて、為替も米国株も高ボラな一週間でした。

とくに為替のボラティリティが大きいので、日本から投資していると、株の動きよりも為替の動きのほうが影響が大きいですね。

昨日発表された1月の米雇用統計ですが、予想以上に雇用者数が増加してしまいました。

非農業部門雇用者数の予想が+18万8000人のところ、ふたを開けてみれば+51万7000人という予想を超え過ぎた数字が出てしまいました。

これはインフレが終わっていないことを示唆し、FRBの利上げの継続を正統化させるのに十分すぎる材料をあたえてしまったことになります。

失業率も、市場予想が3.6%に対して、3.4%と、1969年5月以来の超低水準となっています。平均時給は前年同月比で+4.4%と、賃金インフレもがっつり継続中です。

不景気でのリセッションに対する不透明感にもかかわらず、雇用市場はまだまだかなり堅調という状態です。

労働力不足の状況は続いており、賃金の強い伸びがさらに継続していくと、さらなるインフレにつながってしまう恐れもあります。

ちなみに海外の労働力不足はかなり深刻で、ニュージーランドでも「従業員不足なので時短営業します」みたいな張り紙が張られた外食店をいくつも見かけました。30歳以下の方は、ワーホリで海外に働きに出るチャンスかもしれません。

そんなわけで、堅調過ぎる雇用市場が継続中のため、賃金インフレも高止まりする可能性が高く、つまるところ利上げも継続する可能性が高くなります。

SP500

S&P500はFOMC後に堅調な伸びを見せていましたが、昨日の雇用統計発表で弱含みし、前日比で-1.04%となりました。週間では+2.15%と、プラス引けになっていますね。年初来では+8.17%となっています。

NASDAQ

みんな大好きNASDAQのほうも、前日比で-1.59%の落ち込み。週間では+4.30%とこちらもプラス引けです。年初来では+15.60%と、なかなかの上昇になっていますね。

dollen

一方、今週のドル円はかなり動きがあらく、FOMCで利上げ終了を見込んでの円高で1ドル128円台まで落ちたものの、昨日の雇用統計を受けて高金利継続を意識し、一気に131円台まで上がってしまいました。どんだけってぐらいの極端な動きですね。

10YB

債券利回りのほうですが、2年債・10年債価格がともに落ち込み、一気に利回りが上がった形になっていますね。

それと、今年に入ってからの逆イールドがすごいことになっています。3カ月物が2年債を上回った状態で、リセッション不可避みたいな形になっていますね。

 

まとめとQ太郎の見解

USバンク・ウェルス・マネジメントのリサ・エリクソン氏は「今回の堅調な雇用統計を受け、米金融当局が『金利をより高く、より長期に』を確実に維持することが懸念される。次回の政策会合までには他のデータも発表されるが、今回の統計は、労働市場が極度にひっ迫しているというリスクを抱え続けていることをあらためて示した」と述べており、今後高金利が長期的に続くのではないかということを示唆しています。株式にとってはあまりよい環境ではありませんね。

またラザードのロナルド・テンプル氏は「インフレとの闘いは終わりにはほど遠い。米金融当局にとって明らかなのは、インフレ率を目標の2%に確実に戻すためには金融環境が依然として緩和的過ぎるという点だ。賃金上昇に加速の兆候はほとんど見られないが、労働市場の持続的な逼迫と、コロナ禍以降の実質賃金の低下が相まって、いずれ賃上げ要求の声が強まる公算は大きい」と、今後もインフレが続く状況を示唆しています。

それからプリンシパル・アセット・マネジメントのシーマ・シャー氏は「雇用統計の数字がこれほどまでの強いとは、誰も予想していなかっただろう。ここまで雇用が伸びている時に賃金上昇圧力が十分に弱まるとは考えにくい。これほど爆発的な経済ニュースが飛び込んでいる中、米金融当局が利上げを停止し、利下げを受け入れると考えるのはさらに難しい」としており、いまの楽観的すぎる市場に警鐘を鳴らしています。

そんなわけで、「利上げは止まって、今年中にも利下げがあるんじゃね?」という楽観的な市場と、「この状況で利上げ止められるわけないだろ」というFRBとの綱引きは今後も続きそうです。

来週から市場の流れが変わりそうな感じもあるので、今年は本当に慎重な投資をしたほうがいいかなとは思います。来年は新NISAもありますし、余力は残しておきたいですね。