【米国株投資】下落局面で注意点したいこと3選
QYLD全力太郎ことQ太郎です。
先週末の、ジャクソンホール会議後のズドンから週が明けた米国市場ですが、思ったより下がらなかったといったところです。
S&P500は先週末比で-0.67%、NASDAQは-1.02%となりました。
機関投資家がポジションを低く抑えていることから、積極的な売り買いを控えて、様子見ムードが広がっている感じですね。
ただ9月のFOMCで0.75%の利上げもありえることや、9月に量的引き締めがおこなわれること、各種経済指標の発表なども控えているなど、来月9月の懸念材料は多いとは思います。
そこで今回は、米国市場の下落局面で注意したいこと3選をお届けします。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから。
米国市場の下落局面の注意点3選
さて、下落局面で気をつけたいことです。
短期投資と長期投資の区別
まず気を付けたいのは、短期投資と長期投資をしっかり区別しているかどうかということです。
狼狽売りという言葉がありますが、短期投資の場合、すばやく損切りできるのは悪いことではありません。
問題なのは、「最初の計画になかった売却」をしてしまうことです。
例えば10年20年長期投資をする予定だった銘柄を、下落したとたんに狼狽して売ってしまうといったようなものです。
もしくは短期投資で、50日抵抗線を突き抜けてから売却しようと決めていたのに、そうなる前に売ってしまうといったものですね。
どちらももともとの予定になかった売却です。
自分の当初の計画通りに売らずに、狼狽してまわりの雰囲気で狼狽して売ってしまうというのは、投資のパフォーマンスを著しく下げる行為になります。
ただ、長期投資と短期投資を分けるというのは、いうほど簡単ではないのですね。
暴落すれば怖くなって長期投資のものまで売りたくはなりますし、逆に短期投資で失敗して含み損を抱えたままガチホしてしまうということもあります。
人間の意思の力はそんなに強くありませんので、投資する時は売却ルールをあらかじめしっかり決めておくのがいいでしょう。
人によっては、短期投資は短期投資用の口座、長期投資は長期投資用の口座に分けて、管理を徹底するという方法もあります。
これなら長期投資のものを、そのときの雰囲気で売却したり、逆に短期投資なのに含み損を抱えたまま長期投資にしてしまったりといったことが避けられるでしょう。
「いつ売却するか」のルールは決めておいたほうがいいかと思います。「15年後以降」と決めたのなら、15年後以降までは触らないことですね。
インカムゲイン・キャピタルゲインの区別
次に注意したいのは、インカムゲイン・キャピタルゲインの区別です。
インカムを狙った高配当投資なのか、売り買いでキャピタルゲインを狙った投資なのかの区別ですね。
高配当投資はインカムをもらう投資なので、一度買ったら売却しないというは大原則だとは思います。
もちろんあきらかにヤバイ銘柄や、ポートフォリオの整理など自分の目的に合わなくなった銘柄は売却したほうがいいですが、たとえば連続増配ETFのVIGや、高増配ETFのDGRW、高配当ETFのVYMは、将来の増配を狙った投資なので、できるかぎり長くホールドしなければ増配の効果が出ません。
もし銘柄を売り買いしたければ、これら高配当ETFを買うのではなく、素直にVTIやVOO、QQQ、もしくはインデックス連動の投資信託などを購入して、しっかりキャピタルゲインを狙っていったほうが利益も明らかに大きくなるとは思います。
売買で利益を出したいのか、分配金を受け取り続ける投資がしたいのか、当初の目的からぶれないようにする必要があります。
いま景気と株式がどのサイクルにいるのかを意識する
基本的に株式は、景気よりも一歩先の動きになります。
景気がピークを付ける前に株式はピークをつけ、景気が底を打つ前に株式が底を打ちます。
景気が良いのに株が下がっていったり、景気が悪いのに株が上がっていったりするのはこれが理由です。
この株式の先行性は意識しておくことが重要です。
いま不景気だから株が落ちるというわけではないのです。その向こうの景気に従って株は動きます。
不況のどん底なら、その未来の利下げと景気回復を織り込みますので株は上がります。
それでいまどういう状況かと言えば、S&P500は年初で頭打ちしたのちに、下降トレンドへと入っていきました。
一方で景気の方はそこまで悪くありませんが、1テンポ速い株式の動きから考えれば、これから悪くなる可能性もあります。
そうなると、理屈的には、景気が底をつく1歩前まで、株価は下がり続けることになります。
そして景気が底をつく前のタイミングで買えれば大儲けができますが、実際そんな簡単ではないのですね。
ただ世の中の動きから判断して、「経済終わった」みたいなニュースが流れまくって誰も株に興味を示さなくなっていれば買うタイミングですし、景気は好調で書店に株式の本がたくさん並んでいるのに株が下がりはじめているのであれば、売るタイミングとも言えます。
株は1歩先の未来を織り込むのです。
まとめとQ太郎の見解
そんなわけでまとめると、
・短期投資、長期投資の区別
・インカムゲイン・キャピタルゲインの区別
・景気と株式がどのサイクルにいるのかを意識
の3つになります。
下落局面になると勢いで売りたくなりますが、「なんのためにその銘柄を買ったのか」をもう一度思い起こしてみるといいでしょう。