QYLGがダメな理由

高配当ETFQYLG, 高配当ETF

QYLG

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

今回のテーマは、QYLDの変形型商品とも言える「QYLG」について。

QYLGがダメな理由」について語っていきたいと思います。

以前、高配当御三家であるSPYD/HDV/VYMについて「御三家不要説」という記事を書きました。興味のある方は概要欄にリンクがありますのでご覧ください。

今回のQYLGについてですが、御三家と同様に、これも投資しています。

御三家のほうはそれぞれ200万円以上投資していますが、QYLGについてはまだ10万円です。

Q太郎は、「気になるETFについては、とりあえず10万円分買う」という自分ルールがあります。

御三家不要説でも述べたとおり、持ってもいない株やETFについて文句を言うのはどうかと思いますしね。

買ってみないと自分の感情がどう動くかもわからないですし。

基本的に「投資はメンタルとの戦い」だと思っています。

そのメンタルとの戦いを和らげるために、高配当投資で分配金を受け取っているのです。

効率だけもとめれば、分配金の出ない全米かS&P500の投資信託に1点がけが最適解ですしね。

他にもJEPI、XYLG10万円ずつ、それとS&P500を使ったカバードコール商品XYLDにも50万円投資しました。このあたりのETFについても、以後動画で取り上げていきます。

あとYYY、DIV、SRETといった高配当ETFも10万円ずつ投資していましたが、自分に合わないかなと思い、この12月に売却しました。この話も以後取り上げていきたいと思います。

それではQYLGについて話していきましょう。YouTube動画で見たい方はこちらのリンクから

 

QYLGとは?

話を戻しまして、QYLGに投資してしばらく様子を見ていたのですが、

これはちょっと自分には合わないな

と思いました。

まずQYLGがどういう商品かについてざっくりと説明します。

QYLGの構成をざっくりと説明

長々と細かい話を聞かされるのも疲れるでしょうし、グローバルX社のサイトを見ればすむことなので、ここでは要点だけ言います。

QYLGとは、QYLD50%+QQQ50%という構成の商品です。リバランスをしつつ、この比率を保つようにしています。QYLDについては以下のリンクを参照してください。

ようするに、QYLDのキャピタルの弱さを、QQQで補うというものですね。

そのため、当然ながら分配金はQYLDの50%、だいたい半分になります。

 

QYLGの問題点

さて、この商品が微妙な理由についてですが、中途半端ということです。

QQQはキャピタルを追い求める投資

QYLDはインカムを追い求める投資

これをくっつけてしまうと、おたがいの良さが消されてしまいます。

QQQとQYLDをばらばらで持っているなら話はわかります。

Q太郎もQQQやナスダック投資信託を持っています。

伸びのあるQQQの利益を、リバランスでいちいち刈り取って、QYLDというキャピタルの増えないETFにぶっこんでいくという行為。

これがちょっと問題があるのですね。

複利というのは、あるていどまとまった金額があるから効いてくるのです。

キャピタルゲインを求める株やETFで、利益をいちいち刈り取ってしまうと、いつまでたっても増えません

QQQはQQQで別に保有して、売却せずに、しっかりキャピタルを伸ばしていくということをする必要があります。

QYLDはQYLDでしっかり分配金を吐き出してもらう。

それぞれ役割があるのです。

「QYLG」と「QQQ+QYLD」の違い

QQQをQYLDをばらばらで持っていることと、QYLGを持っていることは、まったく意味が違ってきます。

RPGで例えると、QQQは戦士QYLDは回復を司る僧侶ですね。

分配金が回復呪文です。ベホイミです。

2人で1組になり、それぞれの特徴を活かすことによって、戦闘が有利なるのです。

戦士のQQQにガンガン戦ってもらって、QYLDはうしろから分配金でベホイミをかけつづける感じですね。

戦士のレベル(という名の評価額)をいちいち削っていたら、いつまでも弱いままです。大きな成長はできません。

QQQが弱ったときに、QYLDが分配金という名のベホイミを注入するのが正しい形なのです。

QYLDが自分にベホイミを掛けてもいいですけどね。

とにかく両者とも、株数を減らさずに成長していかなければなりません。ここ重要です。

QYLGはどういう状態かと言うと、魔法戦士です。

一人で「戦いも魔法も」という形になっています。1人で戦っているのですね。

中途半端な回復力しかなく、攻撃も中途半端です

QYLDが弱るたびに、QQQのパワーがQYLDに注がれます

というか、基本的にQQQからQYLDに、一方的に資金が流れていきます。QYLDの株価は成長しないのですから。そのたびにQQQの攻撃力も弱くなる。

下げ始めると悪循環が起こります。攻撃力もなくなり、回復力もなくなるという状態ですね。

高配当投資の基本

高配当投資をするばあいは、「将来儲かる」という話をするのではなく、「将来下がったときにどう対応するか」を考えなければなりません。

高配当投資は、あくまで保守的な投資なのです。

高配当投資は、将来のための投資ではありません。「今」と「暴落時」のための投資です。

「将来分配金が増える」

こんな考えで買うのは危険だとQ太郎は思います。

将来のための投資でしたら、分配金の出ない全米かS&P500インデックスを買ってください。

それで将来、投資信託を売却してQYLDを買い直したほうが、分配金がはるかに増えています。

枚数を多く買えるのですから、当たり前と言えば当り前ですよね。

「将来の分配金が増えるから」という考えで高配当株を買うのはやめたほうがいいと、Q太郎は考えます。高配当投資は、そういう投資ではないのです。

高配当投資は「今」と「暴落時」のための投資です。未来のための投資ではありません。

未来にかけたければインデックス投資信託で運用した方が良いです。

増配株で構成されているVIGを買っている人も、買う理由は保守的な運用のためです。

VTIやVOOに比べて価格変動が小さいので、資産が大きい人が保守的に運用するのに適しているからです。

未来の増配のためにVIGを買うわけではないのです。高配当投資は未来にかける投資ではない、とQ太郎は思います。

高配当投資は、リスク回避のための投資です。

このような効率の悪い投資方法で、将来に備えるべきではない。とくに若い人は、貴重な時間を高配当投資に使うべきではないとQ太郎は考えます。将来のために、分配金の出ないインデックス投資をしていただければと思います。

 

「QYLG」と「QQQ+QYLD」のまとめ

QQQ+QYLDなら、QQQは売却しなくてもいいので、QYLDのベホイミを受けながら、ひたすら強くなっていくことができます。

QYLDも自分にベホイミをかけられるので、おたがい、レベルを下げる必要はありません

しかし1人で戦わなければいけない魔法戦士QYLGは、リバランスによってレベルを削る行為をします。

そのため、株価が下がり始めたらどうなるか。レベルを削りながら、負のスパイラルに突入してどんどん弱っていきます。

投資は、売ったり買ったりを多くする人ほど不利になる、ということは覚えておいてください。

最後に、「QQQ+QYLD」と、「QYLG」の特徴をまとめます。

QYLGは、リバランスによって、基本的には株価が成長するQQQから、成長しないQYLDへ一方的に資金注入されるだけだと思います。

言いかえれば、「僧侶であるQYLDを育てる行為」になりますね。QYLDの株価が伸びないのですから、あたりまえといえば当たり前ですね。 一方的にQQQの株価を削っていきます。

QQQ+QYLDの戦士・僧侶コンビは、「戦士QQQを育てる行為」ともいえます。

もちろん僧侶QYLDに分配金と言う名のベホイミを注ぎ込めば、僧侶のほうも育てることができます。まあ、戦士QQQを育てるのが一番だとは思いますが。

なんにしろ、どちらかを削って株数を減らす行為をしなくていいのですね。

これらの特徴の違いを考えて、自分の投資スタイルを決めたほうがいいかなとは思います。

そんなわけでQ太郎は、魔法戦士1人を育てるより、QQQという最強の戦士を育てるため、QYLDという僧侶で長期サポートしていく戦術のほうが性にあっているかなと思います。

あくまでQ太郎の考えなので、投資は自分の判断でおこなってください。

ちなみに保有しているQYLGですが、しばらく売る予定はありません。10万円ぐらいですし、ホールドしておくつもりです。