生活必需品ETF「VDC」のメリット・デメリット3選ーVTIより高リターン低リスク、かつ将来の超高配当化

一般ETFVDC, 高配当ETF

VDC

QYLD全力太郎ことQ太郎です。

以前、QYLDを600万円分売却したときに、不況に強いETFとして、生活必需品セクターETF「VDC」、公益事業セクターETF「VPU」、ヘルスケアセクターETF「VHT」をそれぞれ100万円ずつ購入しました。

今回は「VTIよりいいものあるんじゃないシリーズ」の第4弾として、生活必需品セクターETF「VDC」についてと、メリット・デメリットについて解説していきます。本記事をYouTube動画で観たい方はこちらのリンクから

 

VDCとは?

猫も杓子もVTIの時代において、VTIよりいいものあるんじゃないということで、シリーズ第4弾として、以前購入した生活必需品セクターETF「VDC」の紹介です。

人間は景気が良かろうが悪かろうが生活をしなければなりません。

つまりどんな状況であろうが、生活必需品というのは必要なのです。

これから不況になろうが何だろうが、気にしないで投資を続けられるという意味で、VDCは気軽に買えるETFとは思います。

ただそのようなイメージが先行してしまい、実際にどうなのか、本当に大丈夫なのかというところを見ていきましょう。

総資産

まず総資産ですが、およそ8500億円と、流動性は十分です。

次に経費率ですが、0.1%と、VTIの0.03%と比べると、ちょっとだけ高めですね。

構成銘柄

VDC

構成銘柄ですが、上位10銘柄を見てみますと、P&G、コカ・コーラ、コストコ、ペプシコ、ウォルマートと誰でも知っている企業が並んでいます。

これもETFを買う時の安心感になりますね。

よくわからない企業の詰め合わせだと、本当にもうかるかどうかわかりませんしね。

VDC

QYLDの売却動画でも述べましたが、P&Gやコカ・コーラの株を単体で買うより、VDCを買ったほうが高リターン低ボラティリティでの運用が可能です。

VDCの年間リターンが10.15%に対して、コカ・コーラは9.80%、P&Gは9.13%になっています。

一方で、ばらつきはVDCが11.39%、コカ・コーラは15.75%、P&Gは15.08%と、けっこう大きな差がありますね。

Q太郎的にこの低ボラティリティは安心感があります。それでいてしっかりリターンも取れていますね。

VTI、VYMとの比較

ここでVTIとの比較をしていきましょう。

VTI VDC

再投資有りでのバックテストで、VTIとVDC、ついでに高配当ETFのVYMを比較してみました。

VDCがなだらかに上昇していっているのがわかるかと思います。

とくにリーマンショック時の落ち込みですが、VTIもVYMもしっかり落ちているのに対して、VDCは半分ぐらいの下落で済んでいます。

コロナショック時も顕著ですね。下落耐性の強さがうかがえます。この下落耐性の強さこそが、VDCの強さと言えるでしょう。

年間リターンですが、VDCが10.22%、VTIが10.11%、VYMが8.53%と、VTIを微妙に抜いているリターンです。

それにもかかわらず、ばらつきはVDCが11.99%、VTIが15.84%、VYMが14.71%と、大きな差をつけて低ボラティリティになっていますね。

長期保有しやすいETFと言えます。

VTIはグロースを含んでいるので、低金利時代には爆発力がありますが、いまは利上げの時代ですしね。不景気が到来するかもしれませんし、その時にVDCのメリットが活かされてくるとは思います。

分配金について

VDC divided

そして配当金の伸びも素晴らしいですね。最初はVTIとおなじぐらいでしたが、どんどん伸びて行ってVYMを追い越しています。

株価も伸びますし、将来的には「株価も、配当も」というおいしい銘柄になるとは思います。

 

VDCのメリット

さて、ここでメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット1 景気に左右されにくい

メリットその1は、やはり景気に左右されにくいという点です。

これまで見てきたように、リーマンショック時もコロナショック時も、VTIと比べると下げは少なくてすんでいました。

不景気でも生活必需品は必要なので、一定の需要が見込めます。安定的な株価の伸びを期待できますね。

メリット2 分配金も増える

メリットその2は、分配金も増えることです。

さきほど見たように、長期ホールドによって、高配当ETFのVYMを超える分配金になっていますね。

株価も、分配金もという欲張りな人にも適したETFとは思います。

メリット3 高リターン低ボラティリティ

メリットその3は、低ボラティリティなのに高リターンということです。

低ボラティリティだと株価がなかなか上がらないものですが、VDCはじわじわとしっかり右肩上がりになっています。

ズドンをあまり気にしなくてよいというのは、精神的にも楽とは思います。

 

VDCのデメリット

いい話ばかりしてきたので、次はデメリットです。

デメリット1 経費率が高い

デメリット1は、VTIに比べて経費率が高いことですね。

先程もいいましたが、セクターETFの経費率は0.1%です。これでも安い方ですが、コスパ優先という話になるとVTIのほうがいいかもしれません。

ただ、0.1%以下のだと、そこまで気にしなくてもいいかなとは思います。

0.0何パーセントの違いを気にするなら、買う時のタイミングを気にしたほうがいいかなとは思いますね。買うタイミングが悪かったら、簡単に数パーセント動きますしね。

デメリット2 爆発力が無い

デメリット2は、低金利時代だとグロースを含むVTIに劣後することです。

やはり何だかんだでグロースは爆発力がありますしね。

生活必需品セクターは、老舗企業満載の地味なセクターですから、地味に上がり続けるけど爆発力不足な点は否めません。

だから低ボラティリティなのですね。

Q太郎的には地道に上がっていってくれたほうがいいかなとは思います。

デメリット3 景気サイクルの影響を受ける

そしてデメリット3ですが、時期によってはパフォーマンスがふるわないことがあることです。

これはセクターETFの宿命ですが、景気サイクルの影響はどうしても受けますね。

低金利や好景気でグロース株がどんどん伸びていく時期でも、VDCはおじいちゃん企業が多いので、のろのろと上がったり、ボックス相場になったりします。

一年通してほぼ横這いみたいな感じになる場合もありますね。

2017年~2019年あたりはずっと横這いのボックス状態でした。とにかく地味なETFです。

 

まとめとQ太郎の見解

そんなわけでまとめると、メリットは、

・景気に左右されにくい(下落耐性が高いことですね)
・分配金も伸びていく
・低ボラティリティなのにリターンが高い

があげられます。ただし長期投資前提です。

デメリットは、

・経費率がVTIより高い
・爆発力が無い
・景気サイクルの影響を受ける(時期によってはパフォーマンスが振るわない)

ことです。

セクターETFは偏りがあるので、時期によっては低迷することがかならずありますね。

ただ長期で見ると、不況にも強くて、地味ながらもしっかり株価が伸びていて、配当金も伸びている銘柄なので、投資に安心感があります。

P&Gやコカ・コーラ、コストコ、ペプシコなどが好きなら、VDCでまとめて投資してしまうのがいいでしょう。